おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック
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(本記事は、戸田 覚氏の著書『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』=翔泳社、2020年10月19日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

常に連絡が付く人が選ばれていく

僕の会社が30年ほどテレワークを続けていることは、すでにお話ししました。また、知人の会社でもテレワークを実施しているところは少なくありません。IT系やWeb制作の小さな会社から、実はテレワークは進んでいたのです。

さて、同じようにテレワークを長く続けている企業の経営者に話を聞くと、「連絡が付くことが重要だ」と口をそろえていいます。これには、僕も大いに賛同します。会社で仕事をしているときには、目の前に大勢の人がいます。上司でも同僚や部下でもかまいませんが、とにかくそこに人がいることがわかるわけです。

ですから、そこにいる人に対して、たとえば「展示会は8月1日に決まりましたか?」などと、気軽に話しかけて情報を聞くことができます。

ところが、テレワークではどうでしょう。自分が忘れてしまった展示会の期日を、全員宛てに聞くのはちょっと恥ずかしいのです。そこで、誰かにダイレクトでメッセージを送ったり、電話を掛けたりします。

ところが、なかなか連絡が付かないととても面倒な思いをします。もちろん、重要な連絡も同様です。

連絡が付く人が重宝がられる

仕事ができるけれど、なかなか連絡が付かない部下と、そこまで仕事はできないものの、すぐ連絡が付く部下とでは、実は後者のほうが評価されるケースが多いのです。

考えてみてください。連絡をする際に、何度も何度も電話をしたり、メールを送ったりしても返事がなかなか返ってこないと、急ぎの用件を伝えようとしている人は、イライラします。1時間、2時間と連絡し続けるケースもあるでしょう。

連絡の付かない部下から、「すみません、スマホの電源が切れていて……」とおわびされても、連絡した側は納得できません。

まず、これまでとは考え方を変えましょう。あなたは自宅にいても仕事をしているのです。うっかりして連絡が付かないとしても、それは仕事をしていないのと同じになります。もちろん、他の人と電話をしていた──など適正な理由があるときには問題ありません。

結局、いつでも連絡が付く、素早く返信してくれる人が重宝がられるのです。会社にいれば、仕事ができない部下を管理するのも簡単です。「見積書を出してくれましたか」と声を掛ければ、「忘れていました。すぐ処理します」と返答がきます。しかし、見積書提出の確認だけで、なかなか返事がこず、何度も連絡をする必要性に迫られる上司や同僚の気持ちを考えてください。連絡が付きづらい人は、仕事のできない人なのです。

朝でも夜でも連絡が付くように

会社によってルールは異なりますが、テレワークの時間がきっちり決まっているなら、その時間だけ連絡が付けばよいという考え方もあるでしょう。

しかし、会社に出勤しているときに、時間外の電話がきたらあなたは出ませんでしたか。そうはいかないのが実情ですし、仕事をスムーズに進めたいなら電話に出るべきです。

オンとオフをはっきりしようと書きましたが、連絡については対象外と考えたほうがいいでしょう。会社でも、トラブルがあれば急遽残業します。ところが、17時を過ぎたら一切連絡が付かないようでは、仕事にならないのです。メールやビジネスチャットの使い方は後述しますが、これらのツールを使いこなすと、負担なく連絡が付くようになります。

おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック
戸田 覚
1963年東京生まれ。ビジネス書作家。デジタル関連製品に造詣が深く、ビジネス誌やパソコン誌で多数の連載を持つ。プレゼン、成功する仕事術、新商品開発といったテーマで執筆や講演、コンサルも手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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