2019年のインナーウェア小売市場規模はレディスで前年比98.6%の6,050億円、メンズで同98.6%の2,550億円
~レディス、メンズともにインナーウェア市場は縮小基調~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のレディスインナーウェア、メンズインナーウェア小売市場を調査し、製品セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
レディスインナーウェア市場規模推移・予測
メンズインナーウェア市場規模推移・予測
1.市場概況
2019年のレディスインナーウェア小売市場規模は、前年比98.6%の6,050億円と縮小基調にある。2019年も目立ったヒット商品は無かったが、「楽な着け心地」の市場トレンドは継続している。そのなかで、ノンワイヤーブラなどゆったり系、楽ちん、解放系と謳った商品のバリエーション拡充や快適系インナーの強化、無縫製肌着の拡販などが進んだ。
2019年のメンズインナーウェア小売市場規模は、前年比98.6%の2,550億円とマイナスに転じた。メンズインナーは機能性商品が主流で、毎年リニューアルを繰り返しながら商品開発が進められている。近年は、より素材や機能性に拘った商品展開も見受けられるが厳しい状況となった。
2.注目トピック
インナーウェア業界も「マスク」参入が相次ぐ
アパレル業界含め、他業界からの「マスク」市場への参入が目立っている。インナーウェア業界もコロナ禍において「マスク参入」は多く、大手から中小企業まで自社製品やOEMといった形で提案を強めている。
ユニクロが「エアリズム」のマスクを発表したが、そのインパクトは大きく、発売当初は長い行列ができるなど話題となった。またインナー各社も自社ブランドの派生品や同じ素材を用いた商品など、「マスク」にどのような付加価値を自社なりに提案するかで差別化を図っている。コロナ禍終息が見えない中で、今後もマスク需要は続くとはいえ、各社はマスクを一過性のものと見ず、一商材としてより密に関わっていくと考えられる。
3.将来展望
2020年のレディスインナーウェア小売市場規模は前年比97.4%の5,890億円と予測する。2020年は、コロナ禍でリアル店舗の購買力が低下している中、EC強化は重要課題の1つである。どのようにリアルとECの融合を図るかがポイントとなる。ノンワイヤーブラなどヒット商品が出てくれば、そこから市場が盛り上がる可能性を秘めているが、なかなか市場を牽引するような商品が世に出ることは難しい。
2020年のメンズインナーウェア小売市場規模は前年比97.6%の2,490億円と予測する。メンズインナーもレディスインナーと同様に、WEB通販が拡大している。インナーウェアはアパレル等と異なり、試着を必須としないため通販との親和性は高いが、インナー各社の直販における新販路や小売各社のマルチチャネル化対策として注力されている。また、大⼿カタログ通販企業もWEBシフトを積極的に進めている。
調査要綱
1.調査期間: 2020年7月~9月 2.調査対象: インナーウェア・レッグウェア市場に参入している製造業、卸売業、小売業、その他関連企業 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接、郵送アンケートならびに文献調査併用 |
<インナーウェア(レディス・メンズ)、レッグウェア市場とは> 本調査におけるレディスインナーウェア市場とは、ブラジャーやガードルなどファンデーション、ランジェリー、ショーツ、肌着などを対象とし、メンズインナーウェア市場はランニングやトランクス、ブリーフなどを対象とする。また、レッグウェア市場はソックスやタイツ、ストッキングなどを対象とする。いずれも市場規模は小売金額ベースで算出している。 |
<市場に含まれる商品・サービス> レディスインナーウェア、メンズインナーウェア、レッグウェア |
出典資料について
資料名 | 2020年版 インナーウェア市場白書 |
発刊日 | 2020年09月25日 |
体裁 | A4 503ページ |
定価 | 140,000円(税別) |
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