スターゼンG、牧草地利用など温室効果ガス削減目標でSBTイニシアチブ認定
(画像=スターゼンG、牧草地利用など温室効果ガス削減目標でSBTイニシアチブ認定)

スターゼングループは6月13日、2030年度に向けた同社グループの温室効果ガス削減目標が、パリ協定が定める「1.5℃目標」に準じるとして、SBTイニシアチブから認定を取得したと発表した。

今回、SBT認定を受けたのは、同社グループ全体の温室効果ガス排出量スコープ1、2、3とFLAGスコープ3に関する目標。特に、家畜の飼育などの土地利用における温室効果ガスの排出を制限する目標、FLAGスコープ3を新たに踏み込んで掲げたことで認定取得に至った。

認定を受けた温室効果ガス削減目標は、▽スコープ1、2=2030年度42%削減(2022年度比)、▽スコープ3=同25%削減(同)、▽FLAGスコープ3=同30.3%削減(同)。

気候変動は、健康な家畜の生育環境に直結し、同社事業とも密接に関わっていることから、スターゼングループは、温室効果ガス削減への取り組みをサプライチェーン全体にわたり推進している。SBT認定取得は、同社グループが気候変動対策に、より具体的に貢献することを目指し、顧客からから選ばれ、成長し続けられる企業を目指すための第一歩となる。

SBT認定取得に当たっては、22年3月から検討を開始し、同年12月にSBTイニシアチブに向けてコミットメントレターを提出。農場における家畜の生産から調達、加工、販売、廃棄に至るサプライチェーンの各段階での膨大なデータの集計を行い、特にFLAGスコープ3を含むスコープ3の排出量の算出に時間を要した。検討開始から2年以上を経て、ことし6月6日付で認定取得に至った。

同社グループは、22年2月に、持続可能な社会の実現のために同社が中長期的に取り組むべき「重要課題」を特定した。その中でも、気候変動は喫緊の課題であり、温室効果ガス(スコープ1、2)の削減に向けては、30年度までに、温室効果ガス排出量を20年度比で46%削減する目標を掲げてきた。今回のSBT認定を受けた目標は、この従来のものより一段と厳しいものだが、グループ全体を挙げて、様々な視点による取り組みを進めていく。

同社グループは1948年の設立以来、家畜の生産、国内外からの調達、加工・製造、そして販売に至る食のトータルサプライヤーとして、国内外の顧客に安全・安心な商品を届けている。グループの経営理念「食の感動体験を創造することで世界中の人々と食をつなぎ続ける」の実現と社会課題の解決に向けて、より一層サステナビリティの取り組みを強化していく。

〈畜産日報2024年6月14日付〉