三井物産、インドの鶏肉サプライヤーSneha Farmsを持分法適用会社化

三井物産株式会社(8031)は、インドの大手ブロイラー事業者の一角、Sneha Farms Pvt. Ltd.(スネハ・ファームズ、以下「Sneha」)へ出資参画することを決定した。出資完了後、同社は三井物産の持分法適用会社となる。

背景

Snehaはインド南部の大都市であるハイデラバードに本社を構える鶏肉サプライヤー。飼料製造、ブロイラーの生産、食肉の処理・加工、輸送、小売販売までを一貫して手掛けており、ブロイラー生産量はインドトップクラスを誇る。インドはノン・ベジタリアン人口も多く、鶏肉消費が拡大する局面を迎えつつある。

Snehaは今後、三井物産との協業を通じて国内でのシェア拡大を目指し、生産量を5年で2倍に増やす計画であり、また、冷凍・冷蔵の調理済食品をはじめとする付加価値品市場にも本格参入する考えである。

三井物産は、今後も継続的な需要の増加が見込まれるタンパク質の安定供給に貢献していく。

鶏肉は畜産物の中で最も飼料効率が良いため環境負荷が小さく、食文化における宗教的制約が少ないことから、世界的に需要が拡大するとみられている。三井物産は、子会社であるプライフーズ株式会社などのグループ会社を通じ、長年にわたり鶏肉一貫生産事業を展開してきた。

これら国内事業で蓄積した知見を活かし、海外事業を強化しており、2018年にモロッコ・セネガル最大手のZalar Holding S.A.(ザラール・ホールディング)に出資、2024年にはエジプト最大手のWadi Poultry S.A.E(ワディ・ポルトリー)に出資した。

また、水産分野では、2019年にエビ加工事業で世界トップのベトナムMinh Phu Seafood Joint Stock Company(ミンフー・シーフード)に出資参画し、2024年には世界最大のエビ養殖事業者であるエクアドルのIndustrial Pesquera Santa Priscila S.A.(インダストリアル・ペスケラ・サンタ・プリシラ)へ出資した。鶏肉と同様、高タンパク低脂肪であり、育成期間が短いエビの養殖加工事業を強化している。

三井物産は中期経営計画2026において、Wellness Ecosystem Creationを攻め筋のひとつとして定め、健康に資する食の提供により、多様化する消費者のライフスタイルの質向上への貢献を目指す。

本出資参画を通じ、食・ニュートリション領域での事業群の付加価値拡大に取り組み、「食」を通じた健康やウェルビーイングの向上を通じ、人々のより豊かで輝く暮らしの実現を目指す。

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(提供:日本M&Aセンター

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