【長~い歴史・長~い橋】日本三名橋・錦帯橋の350年【山口エリア】
【長~い歴史・長~い橋】日本三名橋・錦帯橋の350年【山口エリア】

はじめまして〜!新人ライターの彩希(さき)です。

突然ですが皆さん!「錦帯橋」の読み方、分かりますか?

正解は「きんたいきょう」です!「きんたいばし」ではありませんよ!

そんな読み間違いしないよ〜!とツッコまれてしまいそうですが、 記事を書きながらずっと「きんたいばし」と言っていた人がここにいます。

今回は読み方だけではなく、錦帯橋の歴史や構造についてじっくり解説しますよ! これであなたも錦帯橋マスター。

初めて聞いた!錦帯橋ってどんな橋?

錦帯橋の長さは約193メートル。
100メートル走が2回できるくらい長いですが、危ないので走っちゃだめですよ。

実は、あの東京の日本橋・長崎の眼鏡橋とともに「日本三名橋」に数えられている名所なのです!

2021年には「錦川下流域における錦帯橋と岩国城下町の文化的景観」として国の重要文化財に選定されました。

関ヶ原の戦い!?錦帯橋の持つ長~い歴史。

錦帯橋の歴史は1600年の関ヶ原の戦いまで遡ります。

関ヶ原の戦いの後、領土を山口県の岩国に移した吉川家は錦川と山に囲まれた地域・横山に城を築きました。これが岩国城です。

錦川により分断された城下町を繋ぐために橋が建設されましたが、当初の橋は洪水の度に流失していました。

「もっと強い橋が必要だ!」
そんな人々の願いのもと、1673年には5連アーチ構造を採用した最初の錦帯橋が完成します。

今私たちが目にしている美しい5連アーチの姿は、なんと350年も前から存在しているのです!!驚きですよね。

その翌年・1674年の洪水により錦帯橋は流失してしまったのですが、すぐに復旧作業に取りかかり、年内には復旧作業を終えたとされています。

人々から愛される岩国の象徴・錦帯橋

その後250年以上大きな被害もなく人々の生活を支えてきた錦帯橋ですが、1950年の台風の被害により再度流失してしまいます。

しかし、「錦帯橋を復活させたい!」という市民の強い要望により、再び木の橋として再建されました。
錦帯橋は市民から、なくてはならない存在として愛されていたことが分かりますよね。

こうして度重なる流失を乗り越え、錦帯橋は現在も創建当時と同じ場所に、同じ姿で存在しているのです。

なんでわざわざアーチ?錦帯橋のアーチ構造のヒミツ

錦帯橋は「日本三名橋」のひとつであるとご紹介しましたが、なんと錦帯橋はその珍しい構造から「日本三奇橋」のひとつにも数えられているのです。

錦帯橋がここまで高く評価されている理由、それは…
錦帯橋の木造アーチ構造が世界唯一の技術だから!

とても珍しい木造アーチ。
「じゃあなんでわざわざアーチにしたの?」

そこには、錦帯橋の長~い歴史の中での人々の願いが込められているのです。

アーチ構造のメリット

アーチ構造にするメリットは、ズバリ「川に下ろす柱(橋脚)の数が少なくなる」ことにあります。

橋はまっすぐよりも、少し曲がっている方が上からの力に強いのです。

川に下ろす柱の数が少なくなると、洪水時に流れてくる木やごみが引っ掛かりにくくなり、川の流れがせき止められにくくなります。

つまり、橋が流されにくい!

アーチ構造は、市民の悲願であった「流されない強い橋」を実現させるための工夫なのです。

錦帯橋の構造のココが凄い。

錦帯橋の木造アーチ構造の仕組みについての簡単な解説です。

まず、桁(けた)という部材をアーチの中央に向かって角度をつけて並べていきます。

角度をつけることによって生まれる隙間は、楔(くさび)と呼ばれるV字形の部材で埋め、梁(はり)という部材で桁を固定します。

そして最後に、アーチの最上部に錦帯橋の背骨となる部材・棟木(むなぎ)を入れて完成です。

とにかく隙間をぴっちり埋めることによって、錦帯橋のアーチ構造は成立しています。

わずかな隙間すら許さない、高い木組みの技術。
日本の匠の技は本当に凄いですよね。

入橋料と諸注意

山口県岩国市岩国に架かる錦帯橋の入橋券は往復のみ。 片道料金はありません。

【入橋料】
大人(中学生以上):310円(団体:260円)
小学生      :150円(団体:120円)
※団体は15名以上

錦帯橋入橋券・ロープウェー(往復)・岩国城入場券がセットになったお得なセット券もあるので、是非このセット券を活用して岩国市全体の観光を楽しんでください。

【セット券】
大人(中学生以上):通常1,140円→970円(団体:760円)
小学生      :通常530円→460円(団体:350円)
※錦帯橋入橋券を途中でセット券に変更することはできません。

おわりに

いかがでしたか?

錦帯橋の木造アーチ構造は「流されない橋を作る」という情熱のもと生み出された 350年の歴史の結晶であることがお分かりいただけたかなと思います。

是非皆さんも現地に足を運んで、350年の歴史の迫力を体感してみてくださいね。

参考

・岩国市公式ホームページ
https://kintaikyo.iwakuni-city.net/
・岩国 旅の架け橋 岩国市公式観光Webサイト
https://kankou.iwakuni-city.net/kintaikyo.html
・概要|錦帯橋〜世界遺産をめざして!~
https://kintaikyo-bridge.jp/value/overview/
・構造|錦帯橋〜世界遺産をめざして!~
https://kintaikyo-bridge.jp/value/structure/?utm_source=chatgpt.com