炊き出しの様子
(画像=炊き出しの様子)

フードサービス・車両運行サービス・社会サービスなどの事業を手掛けるシダックスは、1月2日から能登半島地震に対する炊き出しなどの支援活動を展開した。

地震の発生直後、シダックスグループは対策本部を設置。BCP(事業継続計画)に基づき、被災状況の把握とともに、被災地の給食事業、施設運営等の継続のための対応策、被災地支援策を検討し、実行体制を整えた。

1月2日、グループ会社のシダックス大新東ヒューマンサービスの山田智治社長はじめ計20名の支援チームが現地入りし、ミネラルウォーター1500本を届けた。同時に、市役所との密な連携のもと、グループ会社で食材の一括購買・一元物流を行うエス・ロジックスの物流調達網を利用し、セントラルキッチンの完全調理済み食品含めた支援物資を現地に送り届けた。

1月4日から5日には、岐阜県からキッチンカーを送り、市内3ヶ所で、朝・夜の1日2回、計300食の炊き出しを実施した。

〈シダックスグループ、2自治体と災害時支援協力協定を締結〉
また、シダックスグループは、1月下旬に2つの自治体と災害時支援協力協定を締結した。

1つ目は、1月22日にグループ内のシダックス大新東ヒューマンサービスと和歌山県白浜町の間で締結したもの。同社は、給食調理をはじめ道路・海岸・公園の整備やスクールバス運行などの白浜町の包括的な業務を受託しており、災害時には業態ごとに速やかな支援を提供する。

食料支援の分野では〈1〉学校給食調理業務の設備等を活用した炊き出しや避難所への配送支援〈2〉食料・飲料物資等の支援――を提供するとした。

2つ目は、1月31日にグループ内のシダックスフードサービスと静岡県伊豆市の間で締結したもの。同社は、給食提供業務を伊豆市内の3か所の公立こども園で受託しており、災害時は施設の厨房を活用した支援を提供する。

具体的には、〈1〉公立こども園に備蓄されている食材等を利用した炊き出しの実施〈2〉炊き出しの実施に関わる食材等の関連会社からの調達とスタッフ派遣〈3〉災害時の市民支援に関わる初期対応(食中毒予防に関する食材・調理・喫食時の衛生指導、食物アレルギー対応、乳児・高齢者対応等)〈4〉その他、伊豆市が指定する支援――を実施するとした。〈2〉は、エス・ロジックスの調達網を通じて行う。

同社は、災害時支援協力協定について「災害等支援協定締結を通じて、自治体とのさらなる地域連携を図ると共に、地域の社会課題解決に貢献したい」とコメントした。