同業界におけるM&Aのご提案

これまで食品EC業界の市場とM&Aについて様々述べさせていただきました。 もちろん、M&Aではなく独力で商材を増やす、独力でEC販売を始めるという手段も一つあります。

ただし食品EC 業界において、独力で商材を増やす、独力でEC販売を始めるには課題があります。 例えば具体的な課題の1つとしては、物流面が考えられます。物流面において、EC対応を強化していくためには、多品種小ロットの輸送拡大をしていくことが一般的でありますが、その結果トラック積載効率が低下し、物流コストが高騰しやすい点が挙げられます。徹底した管理を行う必要があり、新規参入した多くの企業にとってその管理ノウハウを構築していくことは、容易なものではありません。。

重ねてEC事業においては、市場の成長性に合わせて参入している企業が多く、商材の差別化が難しい業界のため、新規参入で成長をおさめることが難しい業界であると言えます。 マーケティングに多額のコストをかけることが出来る大手企業は、インフルエンサーなど様々な広告手法を活用し、初動から売上を立てることが出来るケースがあります。しかしながら中小企業においては、投下できるマーケティングコストが限定的なため、EC事業の立ち上げ・拡大に時間がかかってしまうケースも多々あります。

そういったノウハウ構築の難易度の高さ・費用・時間等のリスクを考慮すると、“ノウハウ獲得”のため、あるいは“新商材獲得”のためM&Aを考えてみるのは有効と考えられます。

最後に、小規模食品EC事業者のM&Aについて述べさせていただきます。 地方の特産物や魅力的な商品の拡販においてECモールは大きな役割を果たしていますが、そのECモール内において、年商1億円未満の小規模食品EC事業者が圧倒的に多いのが現状です。 それゆえ、今後の食品EC業界の発展のためには、そういった小規模事業者の発展が必要不可欠です。しかしながら、現状をみてみるとヒト・もの・金・情報の観点で課題を感じ、思うように事業を拡大できない企業様もあります。

そのため、小規模食品EC事業者がヒト・もの・金・情報を獲得し成長するための経営戦略の一つとして、BTONZ( https://batonz.jp/)等のオンラインマッチングサイトを活用したM&Aを選択肢に入れる企業様が増加しています。 これまでの環境下であれば、事業規模が一定規模になってからでないと、М&A仲介会社等へ依頼が費用面において難しかった側面がありましたが、 BTONZのようなオンラインマッチングサイトを活用することによって、小規模事業者でも気軽にМ&Aを選択することが可能となりました。

小規模食品EC事業者においては、0-1で良質な商品を“作る” ことに長けている事業者が多く見受けられますが、その商品を“広げる”ことに課題を感じている事業者が多くいらっしゃるように感じます。 BATONZのような気軽にМ&Aを活用できる仕組みが整うことで、プロダクトを“作る” プレイヤーと“広げる” プレイヤーの役割分担が促進され食品EC業界全体が更に活性化していくのではないかと考えています。

食品を取り扱いECも活用されている経営者の皆さま、業界全体の動き出しに合わせ一度、様々な角度からM&Aによる会社の発展可能性を模索されてみてはいかがでしょうか。

今後も食品業界専門チームから最新の業界情報をお届けさせて頂きます。 食品業界のM&Aへのご関心、ご質問、ご相談などございましたら、下記にお問い合わせフォームにてお問い合わせを頂ければ幸甚です。 買収のための譲渡案件のご紹介や、株式譲渡の無料相談を行います。 また、上場に向けた無料相談も行っております。お気軽にご相談ください。

著者

勝又 俊 勝又かつまた しゅん

株式会社日本M&Aセンター/業種特化2部 食品業界専門グループ

1998年千葉県県生まれ。早稲田大学文化構想学部を卒業後、新卒で日本M&Aセンターに入社。外食・食品業界専門チームにて、企業の存続と発展に向けたМ&A支援に携わる。