双日食料(東京都港区、小泉豊社長)は11月14日、東京家政大学・東京家政大学短期大学部(東京都板橋区、井上俊哉学長)および双日グループのマリンフーズ(東京都港区、藤原勝紀社長)と、産学連携に関する包括協定を締結した。
今後、食育を含む教育や人材育成、食品・料理法の開発、マーケティングなどさまざまな分野で、それぞれの専門分野を生かし、業界・業態の垣根を超えた共創を進めていく。11月14日当日は、東京家政大学の板橋キャンパスで締結式が開かれ、それぞれ協定書に署名した。
双日食料はこれまで、東京家政大学(ヒューマンライフ支援機構ヒューマンライフ支援センター)との産学連携を通じて、栄養学を学ぶ学生が考案した冷凍ミールキットのメニューアイデアコンテストを、「スーパーマーケット・トレードショー 2023」「FO O D E X J A P A N2023」で実施し、その結果を踏まえ、実際に商品化につなげるなど成果を挙げてきた。
今回の協定は、これまでの連携を重ねてきた成果を受け、食肉をはじめ水産品、農産品など「食品」をめぐる教育・研究、産業などの幅広い分野で相互の連携・協働を進めるもの。東京家政大学にとっては、これまで東京都北区・板橋区、埼玉県狭山市・入間市、千葉県長南町との包括協定を締結してきたが、民間企業との協定は今回が初めてとなる。
主な連携・協働事項は、〈1〉教育(食育含む)および人材育成〈2〉食品・料理法の開発、マーケティング、広報・普及〈3〉食生活の向上および関連企業の活性化〈4〉共同事業、調査研究〈5〉学生を含めた相互の人材交流――に関することとしており、協定締結を契機にさらなる相互の発展と社会課題の解決に寄与することを目指していく。
今回の包括協定の締結を受けて、双日食料の小泉社長は次のようにコメントしている。
〈双日食料・小泉社長〉
当社は、双日グループにおける『食』の総合商社として、40年にわたり国内外の食品業界で事業を展開し、時代とともに変化を続ける社会環境や市場のニーズに柔軟に対応することで成長を続けてきた。
東京家政大学とは、これまでも修学されている学生の皆さんから食肉を使用した魅力ある商品レシピを考案していただき、レシピをもとに開発した商品は、国内最大規模の食品展示会への出展や、当社の取引先である量販店で市販されるなど、密に連携させていただいている。
このたび、暮らしの質を高めるために日々家政学の勉強に励んでいる学生が揃う東京家政大学と、海洋資源の保護や環境保全に努め、全国に拠点を持ち、地域に合わせた商品開発や販売促進に強みをもつマリンフーズとの3組織で、それぞれの専門分野を生かし、業界や業態の垣根を超えた共創を行っていくことで、より一層日本の食品業界に貢献することができると考えており、より良い商品・サービスを提供してまいりたい。
〈畜産日報2023年11月15日付〉