(本記事は、キム・ジョーンズ氏(著)、鹿田昌美氏(翻訳)の『最新科学が証明した 睡眠にいいことベスト211』=文響社、2022年9月8日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
昼寝は午後2時から20分程度がベスト
短い昼寝をすると元気が回復し、集中力と注意力がアップします。以前は多くの専門家が、夜の睡眠の妨げになる可能性があるため、日中の仮眠は避けるようにアドバイスしていました。しかし現在では一部の専門家が、前日の夜にうまく睡眠がとれなかった場合は、昼寝をすることで、その日の夜の睡眠に影響を与えることなく、不足分を補えると考えています。
ただし、タイミングが非常に重要です。身体の深部体温は、午後1~3時の間にわずかに下がります。これは、睡眠ホルモンであるメラトニンを分泌するための脳への合図です。概日リズムの自然な落ち込みに合わせるとすれば、理想的な昼寝時間は午後2時頃になります。
そして、タイミングに加えて、もうひとつ大事なことがあります。昼寝は短時間で切り上げましょう。理想的には10〜20分、長くても30分を超えないように。
これより長いと、目覚めるのが難しい深い睡眠のステージに入ってしまい、不機嫌になったり、眠る前よりも疲れを感じてしまうことがあります。「睡眠 酩酊 」という二日酔いのような状態になり、それが最長30分続くこともあります。また、長すぎる昼寝は、夜の睡眠を妨げてしまうかもしれません。
昼寝には、嬉しい効果もあります。「眠るのは難しくない」と、脳に教え込むのに役立つのです。日中の昼寝には大きなプレッシャーがかからないので、リラックスしてすんなり眠れる可能性が高いのです。
[著者]キム・ジョーンズ(Kim Jones)
健康と福祉を専門とするフリーランスのジャーナリスト。「デイリー・ミラー」「サンデー・エクスプレス・マガジン」「ウーマンズ・ウィークリー」「テスコ・マガジン」「ウーマン・アンド・ホーム」など、さまざまな女性誌や新聞に寄稿している。パートナーと2人の息子、愛猫と愛犬(コッカースパニエル)と一緒に、ウェールズの首都カーディフに暮らしている。
[訳者]鹿田昌美(しかた・まさみ)
翻訳家。国際基督教大学を卒業後、実用書や小説、絵本など、数十冊の翻訳を手がける。近年の訳書に『母親になって後悔してる』(新潮社)、『ねむたい こいし』(かんき出版)、『超速』(サンマーク出版)、『医者が教える 健康断食』(小社)がある。2021年には自身の翻訳と子育ての経験を生かした著書『「自宅だけ」でここまでできる! 子ども英語超自習法』(飛鳥新社)を出版した。
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