デジタルマーケティングの基本 「炎上」や「荒らし」を避けるための4つの対策
(画像=takasu/stock.adobe.com)

(本記事は、森 和吉氏の著書『日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」』=ぱる出版、2022年12月22日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

炎上が発生した場合、まずは、当事者による情報発信が求められます。混乱が生じていることに対するお詫びや、不祥事に対する対応、会社の方針、調査結果などを、関係者が納得するようにしっかりと説明することが大切です。その結果、かえって好印象を抱かれたり、応援者が増えたりすることがあります。企業の対応一つで、ファンになる人もいるくらいです。応援されるか否かは、初動にかかってます。会社としての姿勢を示すうえでも、最低限、アカウントは持っておくようにしましょう。

とはいえ、炎上が怖いという気持ちは、痛いほどわかります。不安ですよね。炎上を防ぐために、私たちが取り組める“炎上防衛策”は全部で4つあります。一つずつ、みていきましょう。

【「炎上」や「荒らし」を防ぐためにできること】
①「センシティブな話題」には触れない
② 炎上が起きても「消さない」
③「アクティブサポート」を行う
④「コンテンツモデレーション」を実施する

①「センシティブな話題」には触れない

炎上の火種は「自社発信」と「ユーザー発信」の2つがあります。ユーザー発信による炎上は、避けようと思っても避けられないものが多いですが「自社発信による炎上」は、発言に気をつけさえすれば防げるものです。以下のようなトピックは、炎上につながりやすいため、触れないようにしましょう。

【避けるべきセンシティブなトピック】
政治/時事問題/国際問題/宗教/セクシュアリティ/スポーツ/ニュース/個人的な思想/プライバシーにかかわること/不謹慎な話題

②炎上が起きても「消さない」

自社発信のツイートで炎上が起こってしまった場合、焦ってツイートを削除するのはNGです。SNS界隈では「消せば燃える」という言葉があります。炎上ツイートを消すのは「後ろめたさがあるからだ」と解釈されてしまい、より炎上を大きくしてしまう可能性があるということです。

炎上が起きたら、まずは混乱を招いている現状について謝罪し、今後の対応について、丁寧に説明しましょう。一つひとつ、冷静に対処すれば、大きな問題には発展しないはずですよ。

③「アクティブサポート」を行う

一方、ユーザー発信による炎上を避けるため対策としては「アクティブサポート」が挙げられます。本書でも既に説明している通り、顧客からの問い合わせを待つのではなく、先手を打って、不満やクレームを解消するのです。

例えば、化粧品メーカーの場合。Twitter上で「○○化粧品を利用するようになってから、肌荒れがひどくなった」といったツイートを発見したら「ご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございません。お肌に合わない場合には、返品対応可能ですので、カスタマーサポートまでお気軽にご連絡ください」といったリプライをするのがおすすめです。

ちょっとしたリプライだったとしても「気遣ってくれているんだ」と気づけば、悪口を広めてやろうとは思わなくなるものだからです。初動が早ければ、燃え広がりを防げる可能性も高まります。

アクティブサポートは、“これからの時代のカスタマーサポート”として、益々注目されていくことと思います。「ブランドイメージを維持・向上させたい」「炎上によるファン離れを防ぎたい」といった思いがある方は、アクティブサポートを取り入れてみましょう。

④「コンテンツモデレーション」を実施する

コンテンツモデレーションとは、不特定のユーザーによって投稿されたコンテンツ(書き込み・画像・動画)をモニタリング(監視)し、WebサイトやSNSを健全な状態に保つことです。大きな炎上騒ぎになっているのに、当事者である企業がほったらかしにしていたら、みるみる炎上が広がっていきます。そうした事態を防ぐために、コンテンツモデレーションで書き込みをパトロールし、騒ぎを収束させることが大切です。

とりわけ大企業などは、炎上によるブランドイメージの毀損を恐れています。そのため、火種となりそうなクレームやネガティブな投稿をいち早くみつけ、適切に対処すべく、コンテンツモデレーションサービスを導入しています。「炎上対策には念には念を入れたい」といった思いがある方は、コンテンツモデレーションの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

以上4つが、炎上対策です。Twitter運用の経験が少なく、炎上が怖いと感じる方は、ぜひ参考にしてみてください。

日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」
森 和吉
1970年、青森県八戸市出身。大学卒業後、公務員となるも退職し音楽雑誌社の編集に転職。その後、携帯コンテンツ部門に配属。着メロ、着うたサイトを大ヒットさせ100万人以上が利用するサイトや100以上のコンテンツを立ち上げる。 その後、不動産投資のデジタルマーケティング担当としてヘッドハンティングされ、オウンドメディアでの集客や、不動産投資クラウドファンディングの事業に携わり、1年間で業界最大の20万人という会員数と通算で50億のディールを発生させる。 2019年11月、ライフワークとしてデジタルマーケティングに携わり、人の役に立ちたいたいと思い起業。コンテンツ立ち上げ後の集客や運用、コンテンツを持っている事業者との「アライアンス業務」、「Webを使った集客」を強みとするウェブ解析士マスター、チーフSNSマネージャー、提案型ウェブアナリスト。

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