(本記事は、森 和吉氏の著書『日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」』=ぱる出版、2022年12月22日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
デジタルマーケティングの「キーパーソン6者」は誰か?
デジタルマーケティングを実行することになった場合、「プロジェクトメンバーに、誰をアサインすればよいのだろうか?」という疑問が、最初に浮かぶかもしれません。
結論をいえば、以下に挙げる6者が、デジタルマーケティングのキーパーソンとなります。ここに挙げる6者と連携を取りながら進めると、スムーズにデジタルマーケティングを実行できます。ご存じの方も多いかもしれませんが、それぞれ、どのような役割を担うのか、改めて説明したいと思います。
【デジタルマーケティングのキーパーソン】
① Webプロデューサー
② Webディレクター
③ Webマーケター(広告代理店)
④ Webエンジニア/ Webデザイナー/ Webライター
⑤ SNS専門家
⑥ Webコンサルタント
① Webプロデューサー
Webプロデューサーは、Webサイト制作の責任者です。「予算管理」や「クライアント企業との折衝」を行うほか、ディレクターと一緒にターゲット設定やコンセプト設定を行ったり、クライアントの要望をヒアリングしたりします。プロジェクトが迷子にならないように、何かあればWebディレクターに指示を出すなどして、進行を見守る“番人”のような存在です。
② Webディレクター
Webディレクターは、Webサイト制作の実務を担う統括者です。プロジェクトの中心に立ち、メンバーを牽引します。Webサイトのターゲット設定やコンセプト設定、全体の進行・スケジュール管理を始め、エンジニア・デザイナー・ライターへの指示出し、マーケッター(広告代理店)から受けるデジタル広告の検討・発注、Webサイトに掲載するコンテンツを書き起こした「ワイヤーフレーム」の作成など、担当する業務は多岐にわたります。
SEOを意識したお役立ち情報サイト(オウンドメディア)を制作する場合には、ターゲットに刺さるキーワードの選定やGoogleアナリティクスを用いたサイト分析まで担当することもあります。
③ Webマーケター(広告代理店)
Webマーケターは、ディレクターの役割を補完するサポーターです。例えば、ディレクターが、Googleアナリティクスなどのサイト分析ツールを使いこなせない場合、マーケターが代わりに分析を行い、サイト改善の提案を行います。その提案にもとづいて、ディレクターがエンジニア/デザイナー/ライターに指示出しをします。また、ディレクターがデジタル広告に関する知見がない場合に、最適なデジタル広告を提案したり、運用を代行したりすることがあります。
④ Webエンジニア/ Webデザイナー/ Webライター
Webエンジニアは「フロントエンド」と「サーバーサイド」に分けられます。フロントエンドエンジニアは、意図したデザイン通りにWebサイトを表示させるマークアップ言語(HTML / CSS)や、ボタンをクリックしたときの挙動などを司るプログラミング言語(JavaScript / jQuery)を用いて、サイト開発を行う人のことをいいます。
一方、サーバーサイドエンジニアは、PHP、Ruby、Python などのプログラミング言語を用いて、サーバー処理に対するプログラム開発を行う人です。
デザイナーは、ディレクターが制作したWebサイトのワイヤーフレームやバナー広告のラフ画をもとにデザインを制作するクリエイターです。問い合わせボタンの色が違うだけで、クリック率は大きく変わることもあるため、Webデザインに関する知識が豊富なデザイナーは重宝されます。
ライターは、Webサイトに掲載するコンテンツやSEO記事を執筆するクリエイターです。SEO記事を制作する際には、ディレクターが設定したキーワードにもとづいて、検索エンジンの上位に表示されている記事の特徴をリサーチしたり、問い合わせにつながるような訴求文を考えるような業務も行います。ライターは集客の要を司る重要なキーパーソンの一人です。
⑤ SNS専門家
SNS専門家は、Twitter やInstagram、YouTube、TikTokなどを用いた集客に精通している人のことです。例えば、コスメメーカーが多くの見込み顧客を獲得するために、Instagram運用を行うとします。しかし、Instagramの投稿経験がない場合、どのような投稿を行えばよいのかわからないでしょう。的外れな投稿を行って、ブランドイメージを毀損してしまう可能性すらあります。
そういった場合、SNSの運用に長けた専門家を雇うことで、確実かつスピーディに見込み顧客の求めるコンテンツを投稿できるようになります。SNS運用については「餅は餅屋」の視点で、外注するのがよいケースが多いように思います。
⑥ Webコンサルタント
このなかで、もっとも聞きなれないのが「Webコンサルタント」ではないでしょうか。何をする人物なのか、いまひとつ想像がつかないかもしれません。Webコンサルタントの役割を一言で説明するならば「ディレクターに“セカンドオピニオン”を授けてくれる専門家」です。
Webサイト制作においては、プロデューサーやマーケターなどからアドバイスをもらえることもありますが、Webサイト制作のトレンドや、刻々とアップデートされる検索エンジンの変化、競合他社の状況などについては、わかっていないことが多いです。
そういった場合に、知見を授けてくれるのがWebコンサルタントです。国内外のトレンドも含め、Webに関する情報を熟知しているため、集客に役立つ実践的なアドバイスが受けられます。スピーディかつ確実に結果を出したい場合には、Webコンサルタントを雇うのが手です。「情報が錯綜するなかで、どの打ち手がベストか判断できない」といった場合には、Webコンサルタントに相談してみましょう。
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