中国の自動運転システムに支払えるオプション許容金額は「10~30万円未満」が30%を超えており、日本、米国、ドイツの金額を大きく上回る
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2021年10月に、日本、米国、ドイツ、中国主要5地域における自動運転の消費者ニーズについてアンケート調査を実施し、各国のユーザー動向を把握し、その傾向を比較分析した。
ここでは、高速道路走行を前提とした自動運転システムへの支払い可能金額と、安全性や生活利便性についての自動運転に対する期待について、調査結果を公表する。
次回自動車購入時、高速道路の自動運転システムへの支払い可能金額
自動運転に対する期待(安全性/生活利便性)
1.調査結果概要
本アンケート調査では、次回自動車購入時に、オプション機能として高速道路における自動運転システムを搭載出来る場合に、支払い可能な金額について選択してもらい、回答結果を集計分析した。
日本、米国、ドイツは「5万円未満」と回答した割合が最も多く、日本56.0%、米国42.8%、ドイツ37.6%であった。これに対して、中国主要5地域では「10-30万円未満」が34.2%で最も多く、次いで「5-10万円未満」が28.4%、「30-50万円未満」が22.0%という回答であった。とくに「5万円未満」は5.8%で最も少なく、「50万円以上」(9.6%)を下回る結果となった。
郊外や市街地における自動運転システムについてもほぼ同様の結果であり、中国においては高額な(10万円以上の)自動運転システムの需要が期待できることがわかった。
2.注目トピック
自動運転による「安全性の向上」への期待が、「生活利便性の向上」を若干上回る
次に、自動運転に対するイメージや期待することについて、質問した。
「(自分の運転と比べて)自動運転による安全性の向上」を期待しているかどうか尋ねたところ、「当てはまる」が56.1%、「どちらともいえない」は18.9%、「当てはまらない」が25.1%であった。
また、「自動運転による生活利便性の向上」を期待しているかどうか尋ねたところ、「当てはまる」が55.8%、「どちらともいえない」は18.0%、「当てはまらない」が26.3%という回答であった。結果として、安全性と生活利便性の向上の回答結果は余り違いが無い結果となった。
一方、「自動運転による安全性の向上」を国別に比較した結果では、日本で最も割合が高かったのが「どちらともいえない」の29.6%であり、日本においては「自動運転による安全性の向上」についてイメージが出来ていない消費者が多いと考えられる。
調査要綱
1.調査期間: 2021年10月~12月 2.調査対象: 日本、米国、ドイツ、中国主要5地域に居住する自動車運転免許を取得、かつ世帯で自動車を保有する20歳以上の男女2000人 3.調査方法: インターネットによるアンケート調査 |
<日米欧中における自動運転の消費者ニーズ調査とは> 本調査では世界の自動車メーカーで研究・開発が加速している自動運転について、日本、米国、ドイツ、中国主要5地域(北京市/上海市/広東省/江蘇省/浙江省)に居住する自動車運転免許を保有、かつ世帯で自動車を保有する20歳以上の男女2,000名(1カ国あたり500名)にアンケート調査を実施し、各国のニーズの違いを分析した。 なお、本アンケートの自動運転はSAE(米国自動車技術会)が定義するレベル3以上(ドライバーは手放しで運転操作以外のタスクが可能)とし、回答者に自動運転のイラストを明示した。 |
<市場に含まれる商品・サービス> 自家用車、商用車に搭載される自動運転システム |
出典資料について
資料名 | 2021 日米欧中における自動運転の消費者ニーズ調査 |
発刊日 | 2022年01月25日 |
体裁 | A4 175ページ |
価格(税込) | 198,000円 (本体価格 180,000円) |
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