現代アートは難しくない!
現代アートに難しいイメージを持っている方は多いのではないでしょうか? ただの石に見えるのに高く評価されていたり、落書きのような絵が何億円もの値で落札されたりするのを見たら、たしかに「よくわからない…」という気持ちが湧いてくるかもしれません。
画像引用:https://www.banksy.co.uk/
でも、たとえば覆面アーティストとして話題のバンクシーの作品には、世界中の誰が見てもわかるように「反戦」や「世界平和」といったシンプルなメッセージが込められています。KAWSやジャン=ミシェル・バスキアは有名ブランドとのコラボアイテムが多く発売されていて、ファッションとして取り入れている人もたくさん見かけるようになりました。ユニクロUTにはウォーホルの「キャンベル・スープ」やバスキアの「クラウン(王冠)」など、代表的なシンボルを用いたコラボTシャツが登場して人気を呼んでいます。
もちろん美術史や制作背景を知っているとより深く味わえる作品もありますが、最初から構える必要はありません。ぜひ簡単なところから現代アートの世界をのぞいてみてください。
ふらっとお出かけにぴったり! 入場無料のアートスポット
現代アートには巨大な作品や立体作品も多いので、ぜひ実際に出かけて見てみましょう。「いきなり美術館に行くのは緊張する」という人のために、無料でふらっと立ち寄れるスポットを3つご紹介します。一緒に行った人と「どの作品が好き?」「これってどういう意味だと思う?」など会話しながら考えるのもおすすめ。
ANB Tokyo (六本木)
「ANB Tokyo」は、2020年10月にオープンしたアートコンプレックスビル。2階はブックラウンジ、3階・4階はギャラリーとガレージ、5階はキッチン、6階・7階はスタジオになっており、企画展やイベントが開催されています。2021年には、4フロアを使って11人のアーティストの作品を展示するグループ展が開催されるなど、ダイナミックで実験的な試みが行われました。パフォーマンスなどのイベントが開催される日に合わせて訪問すると、より満喫することができるでしょう。
また、六本木エリアは美術館やギャラリーが多く、アート初心者でも時間を持てあますことなく楽しめます。2021年に話題となったKAWSの日本初大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」など、現代アートを中心に企画展を開催している森美術館も、ANB Tokyoから徒歩10分圏内。「complex665」や「ピラミデビル」など、現代美術のギャラリーが集結したスポットも要チェックです。
ANB Tokyo
所在地:東京都港区六本木 5-2-4
公式サイト:https://taa-fdn.org/
TERRADA ART COMPLEX(天王洲)
寺田倉庫が運営するアートの複合施設「TERRADA ART COMPLEX」は、隣り合って建つ2つのビルに、合わせて19軒のギャラリーが入っています。コンクリートを活かした倉庫のような建物は天井が高くて迫力があり、大きなエレベーターに乗るだけでもワクワク。ビル内には、SCAI THE BATHHOUSEが運営する「SCAI PARK」や、アーティスト集団Chim↑Pomらの作品を扱う「ANOMALY」など、国内外の最先端アートを紹介する実力派ギャラリーがそろっています。
天王洲アイルは品川からバスやモノレールで十数分とアクセスがいいにもかかわらず、都会の喧騒を離れたプチ遠出の気分が味わえるエリアです。六本木や渋谷に比べて人が少なめで、落ち着いてゆっくり作品と向き合えるのが魅力。オープンカフェでひと休みしたり、運河沿いをのんびり散歩したりもできるので、大人の休日にぴったりです。
TERRADA ART COMPLEX Ⅰ / Ⅱ
所在地:東京都品川区東品川1-33-10 / 東京都品川区東品川1-32-8
公式サイト:https://terrada-art-complex.com/
ANDARTのアートスペース(白金台)
2021年11月、日本初、アート作品の共同保有プラットフォーム「ANDART」のオフィス併設の展示スペースが白金台にオープン。ユーザー限定のプライベートな空間で、ゆっくり美術鑑賞を楽しめます。こけら落としとして、2021年12月から2022年1月には、ANDARTが取り扱うバンクシーの共同保有作品全8点が一同に介する第1弾企画展を開催。入場には会員登録が必須ですが、無料ですし1分程度で住むので、その場で行うこともできます。駐在しているスタッフに気軽に質問できるのも安心なポイント。
上品な雰囲気の街、白金台は目黒駅からも徒歩圏内。おしゃれなカフェやインテリアショップと合わせて巡ってもいいですね。アール・デコ様式が美しい東京都庭園美術館や、東京都指定有形文化財「百段階段」があるホテル雅叙園東京など、文化的なスポットが集まっています。
株式会社ANDARTアートスペース(オフィス併設)
所在地:東京都港区白金台5-15-1 アド白金台ビル
公式サイト:https://and-art.jp/
上記で紹介した以外にも、都内には無料で思う存分鑑賞できるパブリックアートが多数設置されています。詳しくは下の記事でチェック!
日常もセンスよく!おうち時間で楽しむアート
近年はコロナの影響もあり、外出が難しいことも。そんな時は自宅で現代アートに触れてみましょう。映画や本でエンタメ的に楽しんだり、インテリアに取り入れて人を招きたくなるような部屋をつくったり・・・おうち時間でアートを楽しむアイディアをご紹介します。
映画でアートに親しむ
自宅でくつろぎながら観られるアート映画のDVD・BDが数々販売されています。アーティストの人生など作品の背景を知ることで、とっつきにくい、難しいと思っていたアートに親しみがわくかもしれません。
あのバンクシーが監督を務めた『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』や、巨匠ピカソの制作現場を記録した『ミステリアス ピカソ 天才の秘密』など、映画界でも高く評価された名作がたくさんあります。最近では、ノンフィクションながらミステリーのようなスリルがある『ダヴィンチは誰に微笑む』も話題になっていますが、同じようにアート業界の裏側に迫る『アートのお値段』のようなスキャンダラスな作品は、友人知人と一緒に鑑賞して議論のネタにしてもいいでしょう。
アートブックを読む
美術館やギャラリーに行く前に、まずは解説を読んで予習をしておきたいという人には、作品集などのアートブックがおすすめ。ハイクオリティな図版が豊富に掲載されている書籍が多いので、自分のペースでゆっくり鑑賞することができます。
さらに、装丁が凝っていてアーティスティックなものは、飾っておくだけで気分を盛り上げてくれます。自宅に友人などが訪れた際には、「この本かっこいい!」と話題になるかも。さりげなくセンスをアピールできるアイテムなので、ぜひお気に入りを探してみてください。手に届く価格から本格アート作品を提供するオンラインストア「YOUANDART」でも、ハイセンスなアートブックを販売しています。
手頃な作品やアートグッズでインテリアをアップデート アートブック以外にも、現代アートをモチーフにしたグッズやコラボ商品が多数販売されています。自宅に本格的なアート作品を飾るのは難しくても、小物や日用品なら手軽に取り入れられますよね。マイボトルや香水の瓶などは、日常的に使えるうえ、置いておくだけで簡単に部屋をセンスアップできる優秀なアイテム。
「××」の目のキャラクターで知られるKAWSは、さまざま有名ブランドとコラボをしており、2022年にはアウトドアブランド「THE NORTH FACE」とのコラボも発表されました。KAWSのフィギュアは販売開始から間もなく売り切れてしまうような人気商品ですが、ファッションアイテムは比較的手に入れやすく、初心者にもおすすめです。
さらにレベルアップしたい場合は、数万円から購入できる若手アーティストの作品を買ってみるのもいいですね。賃貸でも釘の要らない便利グッズを使ったり、床置きで壁に立て掛けたりと、工夫すれば一気におしゃれな部屋ができあがります。「YOUANDART」では手頃な価格で入手できる注目のアーティストの作品を紹介しているので、チェックしてみてください。
ANDARTで本格アートを所有してみよう
「そうは言っても美術鑑賞はハードルが高くて抵抗がある」という人は、視点を変えて「アートを所有してみる」というのも選択肢のひとつ。高額で手が届かないと諦めているような作品も、ANDARTのサービスを使えば1枠1万円から所有権を購入して共同保有することができます。少額でもお金を投じることで自分ごととして捉えられるようになり、マーケットの動きに敏感になれるので、自然と知見が深まっていきますよ。
「アートの共同保有」は目新しいサービスなのでプライベートでもビジネスシーンでも話題にしやすく、交流のきっかけづくりになるというメリットも。会員間で株のように取引できる機能もあるので、身近な人と一緒に始めて、誰の持っている作品が値上がりするか価格推移を追ってみると盛り上がるかもしれません。
まとめ
アートとの関わり方に面倒なルールはないので、少しでも興味が湧いたら、気負わずできることからやってみましょう。そもそも現代アートは人によって解釈が異なる作品が多いので、意味がわからないからといって引け目を感じる必要は全くありません。むしろ作品をきっかけに考えること自体が大切なので、どんどん自由に楽しみましょう。
都市部では現代アートの展覧会を多数開催しており、地方にも現代アートを展示している魅力的な美術館がたくさんあるので、現代アートに興味を持つと出かける楽しみも増えます。誰に言っても恥ずかしくない趣味ですし、「現代アートが好き」と言うだけで、初対面の人にもスマートな印象を与えられるかも。一歩を踏み出せば、きっと新しい発見がたくさんありますよ。
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文:ANDART編集部