日本で最も多く社長が住んでいる街はどこか知っているだろうか。2023年版の最新データによれば、正解は東京都の「港区赤坂」で、社長の人数は4,099人だ。この調査は民間調査会社の東京商工リサーチが行ったもので、この記事ではこの調査結果の内容を詳しく説明していく。
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町村ベースのランキング1位は「港区赤坂」(東京都)
この調査は、東京商工リサーチの企業データベースに登録されている約400万社を対象に実施された。登録企業の中から社長の居住地データを取得し、町村ベースや市区郡ベースでランキングを作成した。
まずは町村ベースのランキングを紹介していこう。
前回調査は2021年に行われ、2021年版と2023年版ではトップ5に順位の変動はなく、1位は「港区赤坂」、2位は「新宿区西新宿」、3位は「港区六本木」、4位は「港区南青山」、5位は「渋谷区代々木」だった。
ちなみにトップ20全てが東京都内だ。東京都以外で最も上位だったのは神奈川県の「三浦郡葉山町」で57位。大阪府の「大阪市西区南堀江」が65位で続いている。
市区郡別ベースのランキング1位は「世田谷区」(東京都)
続いて市区郡別ベースのランキングを紹介しよう。町村ベースよりも大きな区分けで社長が住むエリアを知ることができる。
前回調査と1位と2位に順位の変動はなく、1位は東京都の「世田谷区」、2位は東京都の「港区」という結果だった。トップ10は全て東京都内だ。
東京都以外では「川口市」(埼玉県)が13位で首位
市区郡別ベースのランキングでは、トップ10以下の東京都以外の上位市区郡も紹介されている。
東京都以外で最も上位だったのは埼玉県の「川口市」で13位となっている。首都圏を除いて最も順位が高かったのは、大阪府の「東大阪市」で21位だ。
都道府県庁所在地ランキングの結果は?
この調査では、全国47都道府県の都道府県庁所在地の「社長比率」もランキング化されている。
トップ3を挙げると1位が「東京23区(東京都)」で社長比率は5.25%、2位が「大阪市(大阪府)」で社長比率は3.80%、3位が「福岡市(福岡県)」で社長比率は3.12%だ。3位以下は僅差となっている。
一方ワースト3を挙げると、最下位の47位が「山口市(山口県)」で社長比率は1.53%、46位が「津市(三重県)」で社長比率は1.74%、45位が「新潟市(新潟県)」で社長比率は1.75%となっている。
今後もこうした傾向は続く?
社長が住む街ランキングの最新データを分析すると、2021年調査と順位に大きな変動がなく、閑静な高級住宅地やタワーマンションが林立しているエリアが上位に位置している。
最近はリモートワークをしやすい環境が整いつつあり、従業員レベルでは地方移住に関心を持つ人も増えている印象だが、社長の住む街のランキングは今後も順位の大きな変動はないのか、次回の調査結果にも注目したい。
文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)