矢野経済研究所
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2020年の住宅リフォーム市場規模は6.5兆円、2021年は6.7兆円を予測

~2021年はコロナ禍で高まった住空間への関心を背景に微増の見込~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内住宅リフォーム市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

住宅リフォーム市場規模推移と予測

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住宅リフォーム市場規模の2030年までの長期予測

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1.市場概況

2020年の住宅リフォーム市場規模は前年とほぼ横ばいの6兆5,298億円と推計した。分野別にみると、「増改築に関わる費用」(10㎡超+10㎡以下増改築工事)が前年比11.5%減、「設備修繕・維持管理費」が同0.3%増、「家具・インテリア等」が同7.6%増となった。

2020年は新型コロナウイルスの感染拡大を契機とした緊急事態宣言の影響で、一時はマイナストレンドとなったものの、在宅時間が増加したことで住空間の改善への支出が増加し、結果として前年とほぼ横ばいで推移した。

2.注目トピック

新型コロナウイルスの影響によるマーケットの変化

2020年の住宅リフォーム市場は、コロナ禍の影響はありつつも、手堅い需要が発生した。
2020年4月の緊急事態宣言発出により、多くのリフォーム事業者は営業自粛等の対策を取ることとなり、市場は一挙に落ち込んだ。しかしながら、その後状況は一転し、在宅時間の増加により住宅へ関心をもった消費者が増加し、リフォーム需要は回復した。2回目以降の緊急事態宣言下では、感染拡大防止策を徹底し通常の営業活動を行ったことや、オンライン商談が浸透したこともあり、従来と変わらずリフォーム工事が実施されている。
今後、コロナ禍で芽生えた住空間への関心をこのままリフォーム需要として顕在化出来れば、リフォーム市場は堅調に推移するとみられる。

3.将来展望

2021年の住宅リフォーム市場規模は6.7兆円(前年比3.3%増)、2022年は6.9兆円(同2.1%増)を予測する。
新型コロナウイルスの影響として、外出自粛やテレワークの普及により在宅時間が増加したことから、住宅への関心が高まったことで、リフォーム需要の底上げが出来たとみており、2021年以降も市場は手堅く推移すると予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2021年4月~7月
2.調査対象: 住宅リフォーム関連事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談取材、一部書面および電話による補足調査 及び文献調査併用
<住宅リフォーム市場とは>
本調査における住宅リフォーム市場とは、住宅に対する居住者の費用負担で行うリフォーム(増改築、設備修繕・維持など)市場と定義する。したがって、オーナー(所有者)の費用によってリフォームが行われる賃貸住宅や社宅及びオフィス等の非住宅分野、修繕積立金によってリフォームが行われるマンション大規模修繕工事等は住宅リフォーム市場に含まない。

また、本調査における住宅リフォーム市場とは、「10㎡超の増改築工事」・「10㎡以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」の4分野をさす。
<市場に含まれる商品・サービス>
「10㎡超の増改築工事」・「10㎡以下の増改築工事」・「設備修繕・維持関連」・「家具・インテリア等」

出典資料について

資料名2021年版 住宅リフォーム市場の展望と戦略
発刊日2021年06月30日
体裁A4 453ページ
定価143,000円 (本体価格 130,000円)

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