これまでミシュランシェフ、食べログシェフなど様々なシェフとコラボし、主に駅ナカのFC事業を手掛けてきたM I Gホールディングスが、新たに店舗型のFC事業に着手した。2021年3月に加盟店の募集を開始したFC事業は「Due Italian」(以下:ドゥエ イタリアン)という女性をターゲットとしたラーメンブランドだ 。
(※2021年6月号「注目のNEW FCビジネス」より)

山中 勇毅営業部長
(画像=山中 勇毅営業部長)

MIGホールディングスがFC展開を開始した「ドゥエ イタリアン」は、イタリアンシェフの石塚和生氏とコラボしたブランドで、現在国内5店舗、台湾1店舗の計6店の直営店を展開している。石塚シェフの「味を広めていきたい」という思いから、FC事業がスタートした。ドゥエ イタリアンの看板メニューは「らぁ麺生ハムフロマージュ」。これはラーメンに生ハムとチーズを組み合わせた商品で女性を中心に人気が高く、実際に「お客様の8割が女性」(山中勇毅営業部長)だという。

今回のFC展開に際しては全国の主要都市で募集されており、東京であれば六本木や表参道、中目黒など、また京都であれば四条河原町や四条烏丸など、いわゆるハイセンスで集客力のある街が条件となっている。立地は主要駅から徒歩5分以内で1階という条件がベースとなっており、いかに好立地を押さえるかがポイントだ。

女性でも入りやすい内装にしている
(画像=女性でも入りやすい内装にしている)

完全ツーオペレーション想定
調理方法を簡略化、人件費を抑える

店舗規模は10〜15坪で20席程度、完全ツーオペレーションを想定している。レジシステムを導入し会計は対面で行うが、呼び出しでの商品受け渡し、返却スペースを設置するため、スタッフはホールに出る必要がほとんどない。調理方法もかなり簡略化されているため、キッチン専任1名、キッチンとレジを兼任1名の2名で回すことができ、人件費を抑えることができる。

想定される開業費は、加盟金300万円、研修費50万円、施工工事費1400万円など、物件取得費を除いて2300万円ほどとなる。また収益モデルとしては、月商を450万円と想定し、原価が166万5000円、人件費104万5000円、家賃 45万円、その他経費を除いた営業利益は 64万5000円( 14・3%)。物件取得費を除いた開業費用が 35カ月で回収できる計算だ。

ドゥエ イタリアンは女性客率が高いことから、競合業態としては「Soup Stock Tokyo」や「五右衛門」など、女性がメインターゲットとなる飲食店を想定している。一方、滞在時間は1人15分程度と回転率が高く、ラーメン店のメリットが活かされている。

客単価は1150〜1200円程度で、ラーメンの後にサイドメニューであるご飯を注文し、締めのチーズリゾットというパターンが多い。また基本メニューは塩ベースのラーメンだが、季節限定商品も展開している。

主力商品の「らぁ麺生ハムフロマージュ」
(画像=主力商品の「らぁ麺生ハムフロマージュ」)