【連載#9】どんなビジネスでも100店舗展開できる可能性がある
(画像=cacaroot/stock.adobe.com)

私は、毎年全然違う景色を見ようと口癖のように言っています。新年を迎えたとき、そして年末、毎年絶対に言えるようにしたいのです。
「去年と全然景色が違うよね」「来年はもっと全然違うと思うよ」というように。

これが私のモチベーションの原点ですし、だからこそ加盟店のオーナーも一緒にいて楽しいのだと思います。加盟店を育てるのに一生懸命ですから加盟店も付いてきますし、儲かっていると加盟店も嬉しい。そうすると加盟店同士で嬉しさを共有するようになり、私も本当に嬉しくなります。

今度の成功事例の座談会には私が出ます、YOUTUBEの撮影には僕が出ます、と本当に1人1人がハッピーカーズの代表として語ってくれる、発信してくれるということが何よりも幸せです。

今回は連載の最終回として、FCビジネスを発展させる過程で最も重要な経営者のマインド、考え方について紹介します。

新佛 千治氏
新佛 千治 (しんぶつ ちはる)
株式会社ハッピーカーズ 代表取締役
営業職としてメーカーに入社。全国トップクラスの営業成績を出すが、自分の可能性をもっと広げてみたいと思い、退社。大波に乗ることを目指してハワイへ。帰国後、新たにデザインの勉強をはじめ、広告業界に飛び込む。まずは、出版社にデザイナーとして入社し、後に、大手情報サービス会社で広告制作ディレクター、コピーライターとして実績を積み、2005年にはクリエイティブディレクターとして広告制作会社を立ち上げる。そして、外部要因に左右される経営環境を変えたく、もうひとつ事業の柱をつくろうと中古車の輸出ビジネスに目をつける。海外への販売ルートの開拓を考え、中古車の輸出先となるアフリカのタンザニアに現地法人を立ち上げる。しかし、治安の問題もあり短期間で撤退を決断し、中古車輸出業から手を引く。その際の経験を活かし、日本国内において一般のお客様から中古車を仕入れて、オークションに出すクルマ買取り業者、株式会社ハッピーカーズが誕生。2015年の事業立ち上げから、わずか4年で全国に50以上の加盟店を展開する規模へと成長する。
▪ハッピーカーズHP:https://happycars.jp/company/

志高く!リーダーは夢を語れ!

事業を始めた当初から、当時の役員には「すぐに加盟店を100店舗にするから」という話をしていたのです。
反応は予想通り、「代表、そんな夢みたいなこと言ってないでもっと現実を見ましょうよ。
今のこの加盟店をどうするのか考えましょうよ。」とキョトンとした顔をしていました。今では笑い話です。

会社を始めるときにはだれをメンバーとして選ぶかは非常に重要です。しかし、それ以上に重要なのは、経営者の志、目指すべきところ、そしてビジョンです。

私は、初めから他の役員とは全く違ったゴールを設定していました。
そのゴールに向かって「車を通じて世の中をハッピーにしたい」という理念作りから始めました。ハッピーの総量を世の中に増やしてくにはどうすればよいのか。そのためには、一人ひとりの価値を高めていくことでハッピーの総量を増やしていくことが必要だという強い思いが湧き上がってきました。
そのようなブレない会社理念があったからこそここまでできているのだと思います。

単に儲かりますよ、というだけの話だと成功しないですし、面白みもありません。

“数”が信用を増幅する

経験と実績が信頼になって、そして信用に変わってくる。これは創業以来身をもって感じました。特に中古車業界、オークション業界に関しては信用で成り立っている業界だと感じています。

オークションを例にとると、オークションは出品数が多ければ多いほど盛り上がりますから、オークション会社は出品する側のほうを大事にする傾向があります。出品店は出品数が多ければ多いほど数の力が働くのです。
ハッピーカーズは月に多い時で200台、最大手に全く引けをとらない数の出品をします。すると、会場近くの広大な駐車場を貸し切りにできたり、陸送業者を難なく抑えられたりと、ビジネスのアドバンテージが全く違います。

加盟店数が多くなるにつれて加盟店皆のビジネスが加速していくのです。

1000店舗でも機能するビジネスモデル

FCの業態によっては各地域の需要に限りがあり、加盟店の数が頭打ちになることもあります。
しかし、ハッピーカーズの業態は加盟店が1,000店規模になっても十分やっていける業態だと考えています。
ハッピーカーズは路面店型、店舗型ではなく、各地域に1人、2人がゲリラ的に営業するスタンスです。大きな店舗がエリアを抑えるような営業戦略ではありません。狭い地域でもたった一人自分が食べていくだけのボリュームは絶対にあります。そう考えると、1,000店舗規模のFCは現実的な数字なのです。

そのような規模にまで拡大すると、M&Aや集客ルートの買収などさまざまな戦略が打ち出せると思います。今でも年間で約2,000台出品しているわけですから、100店舗、1,000店舗となってくるとこの業界では圧倒的な地位を築けると思います。
中古車買取業界は数がすべてです。数を増やしていくことができれば、今現在では効果の薄い広告戦略や営業戦略も功を奏してくるのではないかと思います。

加盟店に負担を強いるFCは長続きしない

ハッピーカーズも現在加盟店が100店舗に近づいてきて、広告費をかけてテレビCMを売っていくなど、大規模なマーケティングが必要なフェーズに入っています

このような広告戦略を実施しようとすると、とかく大手は本部が多額の広告費用をかけてCM枠を抑えて、相当な負担を加盟店に強いて販売を伸ばそうとします。
しかし、これでは現場力が発揮されず、大規模な広告戦略が空振りに終わることも多いのです。

ハッピーカーズは現場第一主義です。現場の視点でどれだけの売上が出せるのか、という発想がスタート地点になっているので、本部主導で現場を動かすことはありません。
CMやWeb広告でも、地域的な特徴を考えて3店舗、あるいは5店舗が共同で行うなどの施策をとり、最も効果的なマーケティング戦略を実行します。

ハッピーの総量を増やしていく

ハッピーカーズが目指すものは、日本全国のハッピーの総量を増やしていくということです。
加盟店が増えれば増えるほどカスタマーも増えていき、最初に1人で始めた時の思いに皆共鳴することができて、どんどんハッピーの総量が増えていくのです。

お客様からはしっかりとした理念に基づいて、きちんとした顧客対応をしているかどうかということを評価していただいています。ネットでの評価も極めて高く、ハッピーカーズが選ばれていることを実感しています。

よく、加盟店に利益が出ているということはお客様から安く買っているということなので、利益相反の商売なのではないかと誤解されることがあります。しかし、車買取業は意外とそうでもなく、顧客も自分の愛車のことをよくわかっている人に売りたい、なおかつ明瞭で親切な説明をしてくれるところに売りたいのです。ただ単に、高く売れればそれでいいというわけでもありません。

そのような点に価値を感じてくれるカスタマーはハッピーカーズのサービスがぴったりです。ハッピーカーズは現場の人間が判断して、その場で代金を支払って買取成立です。大手の買取業者のように、会社と相談して判断します、代金は後払いといった面倒なことは一切ありません。顧客側からしてみれば、ハッピーカーズに相談してよかったという思いでいっぱいになることでしょう。

アンバサダーとしての誇り

これから加盟店数はどんどん増えていきますが、一貫して言えるのは「加盟店はハッピーカーズのブランドアンバサダーである」ということです。

ハッピーカーズの企業理念としてパートナーハッピーっていう考え方を最優先して事業を遂行するというものがあります。加盟店はパートナーです。加盟店に利益が出ることで加盟店がハッピーになり、顧客がハッピーになる、この考え方が大前提としてあります。

そのようなよいサイクルが回ってくると、アンバサダー同士、皆自ら作り上げてきたブランドに誇りを持って仕事にあたることができます。
加盟店が向かっている方向、見据えている未来の夢が違うと、事業はばらばらの方向に進んで行きがちです。

組織という言い方が適切かどうかわかりませんが、一緒にブランドを作っていこうという本質的な価値共有があるからこそ、加盟店同士の横の繋がりを保つことができ、お互いを尊敬しあえて助け合えるのです。
単にお互いに傷の舐め合いではなく、尊敬しあいながら自分たちのブランドを高め合っていくという基本的な理念を持っています。
逆にそのような理念が持てなければ、消えていく会社になってしまうかも知れません。

この土台となる基本的な理念があるからこそ、100店舗になっても1,000店舗になってもハッピーカーズは変わらず成長していけると確信しています。

【連載#1】「ハッピーカーズ」の企業文化と新しいフランチャイズのカタチ〜「稼ぎ方の選択肢」が求められる時代〜
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