2020年のブライダル関連市場規模(主要6分野計)は前年比53.1%の1兆2,838億円と大幅縮小見込
~コロナ禍による挙式キャンセルや延期、招待客数減による施行分の単価下落などにより、かつてない深刻な状況が顕著に~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のブライダル関連市場を調査し、主要分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
ブライダル関連市場規模推移
1.市場概況
2020年のブライダル関連市場規模(主要6分野)は前年比53.1%の1兆2,838億円の見込みである。2兆円の大台を大きく割り込む見込みとなり、構成比の高い挙式披露宴・披露パーティ市場の大幅な縮小が際立つ結果となった。新型コロナウイルス感染拡大の波の間隙をぬって施行された結婚式も招待客数を抑える傾向があり、1組あたりの単価は前年比マイナスとなっており、市場縮小要因となっている。
ブライダルジュエリーは前年比プラスとなる見込みで、挙式披露宴・披露パーティを延期またはキャンセルした分をジュエリーに支出している様子が伺える。結婚情報サービス・仲介業市場は対面による引き合わせやパーティーの開催が困難となったことから前年割れとなった。なお、ブライダル関連市場規模には含んでいないオンラインによるマッチングサービス市場は、その特性を発揮し市場拡大している。
2.注目トピック
営業活動におけるオンライン活用の進展と労働生産性向上
従来対面によって行なっていた挙式披露宴会場新規来館者への接客や、挙式を予定している顧客との打合せについて、オンライン化が進んでいる。それに伴い労働集約型と言われてきた、式場のウエディングプランナー職も、働き方改革へ向けて大きく前進している。これは、挙式披露宴会場運営企業にとって、コロナ禍による数少ないメリットと捉えられる。
一方で、結婚式施行におけるオンライン(WEB)の一部利用は多く採用されているが、完全なオンライン結婚式を選択する婚礼者は限定的である。
3.将来展望
2021年のブライダル関連市場規模(主要6分野)は、前年比119.2%の1兆5,300億円を予測する。2021年においては、コロナ禍前に決めていた挙式披露宴・披露パーティは、現在のところキャンセルよりも延期する件数が多く2021年の受注残が積みあがっている。今後、受注残となっている挙式の施行や招待客数などへの影響が最小限となることが期待される。但し、新型コロナウイルス感染症の影響が少なくとも年内はつづくとみており、市場回復は2022年以降になるものとして市場規模を予測する。
調査要綱
1.調査期間: 2021年1月~3月 2.調査対象: ブライダル産業に参入しているサービス業や物販業を中心とした企業 及び関連団体等 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含)、電話・e-mail等によるヒアリング調査および文献調査併用 |
<ブライダル市場とは> 本調査におけるブライダル関連市場とは、挙式披露宴・披露パーティ、新婚家具、新婚旅行、ブライダルジュエリー、結納式・結納品、結婚情報サービス・仲介業の主要6分野を対象とする。また、挙式披露宴・披露パーティ市場規模には、国内拠点で手配された海外挙式事業の売上を含む。 |
<市場に含まれる商品・サービス> 挙式披露宴・披露パーティ、新婚家具、新婚旅行、ブライダルジュエリー、結納式・結納品、結婚情報サービス・仲介業 |
出典資料について
資料名 | 2021年版 ブライダル産業年鑑 |
発刊日 | 2021年03月18日 |
体裁 | A4 408ページ |
定価 | 132,000円 (本体価格 120,000円) |
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