株式会社entomo代表取締役社長 松井崇
(画像=「株式会社昆虫食のentomo」代表取締役社長 松井崇氏)

近年、昆虫食が注目を浴びている。 牛、豚、鳥などの家畜に比べ、飼育に費やされる二酸化炭素の(仮想)排出量、水の消費、自然環境への負荷などが圧倒的に少ないとされ、これからの新しいたんぱく源として見直されているのだ。 SDGs項目の「2.飢餓をゼロに」「15.陸の豊かさも守ろう」などの項目に合致し、これまで昆虫を積極的に食べてきたアジア以外の地域でも昆虫食の研究が進められている。

株式会社昆虫食のentomoは、そんな昆虫食を手掛ける大阪の会社だ。健康を追い求めた結果、昆虫食にたどり着いたという代表取締役社長 松井崇さんにインタビューした。

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2020年3月にクラウドファンディングで出資を得て産学連携で開発した「いもむしゴロゴロカレー」

ーー昆虫食を商品として売り出して事業にしていこうというきっかけというのはどこからでしょうか?

松井:私は大阪出身で昆虫食に縁がなく、ただ漠然としたイメージの嫌悪感はありました。

エントモ創業数年前に体を壊して、半年ほど寝たきり状態になった時期がありました。なんとか立ち上がれるまで回復したものの、筋力低下だけでなく、右耳が難聴になって平衡感覚も無くなりました。

その時に、図書館で健康関係、食事関係の本や現代医療(西洋医学)の問題点を指摘する本をほぼ全部読破して、自分でも色々実践もしました。ローフードやビーガンなどの有名な食事療法も一通り試してみたのですが、どれも、どうもあまりよくない。何がいいのか、色々と試した時に一番効果があったのが糖質制限と狩猟採集時代の食生活(パレオダイエット)と断食でした。