(本記事は、アイザック・H・ジョーンズ氏・石川勇太氏の著書『THE EAT 人生が劇的に変わる驚異の食事術』=扶桑社、2020年8月2日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
ルール❷ 午後も生産性が落ちない昼食メニュー
石川 私は、朝はほとんど食べないため、朝昼兼用で11時頃に食事を取ることが多いです。いわば、毎日がブランチという感じでしょうか。そのメニューはこちらです。
●午後も生産性が落ちない昼食メニュー〈メニュー例〉
・サラダの上にアボカド、チキン、トマト+良いアブラ
・魚定食(ご飯は茶碗に⅓、またはなし)
・インドカレー(小麦粉不使用がベスト)
・タコスの中身など大量の野菜とチキンがメインのメキシコ料理
・チキンソテー
・野菜の炒め物
・牧草牛
・野菜たっぷりのスープ+良いアブラ
もちろん、糖質は最小限に抑えます。理想としては、サラダの上にアボカド、チキン、トマト+良いアブラといったメニュー。特にアボカドは、〝スーパーフード〟とも言える素晴らしい食品です。コレステロールを下げて心臓病のリスクを低下させます。また脳の細胞膜を改善して保護。脳への血液と酸素の供給を助け、神経の損傷を防いでくれるのです。さらに高血圧、脳卒中の予防にも効果ありと、まさにいいことずくめです。
また、トマトのリコピンは抗酸化作用が高く、同じく抗酸化作用を持つビタミンEの100倍以上とも言われています。そして、もちろん良質なアブラは欠かせません。リコピン酸はアブラと一緒に摂取すると体への吸収率がアップするため、この面でも最高の組み合わせです。
最近では、サラダ用の2段重ね弁当箱が売られているので、自分でサラダ&チキンのメニューを作って会社などに持参する手もあるでしょう。ただ、こうしたサラダやお弁当を持ち歩くのは面倒で、お店で食べるという方がほとんどだと思います。その場合には、カフェなどのメニューでよくある、サラダにチキンの入ったランチセットがおすすめです。もちろん、パンやご飯は控えめに。そして、できれば良質のアブラをマイボトルで持参し、サラダやチキンにかけて食べるようにしましょう。
定食屋さんでは、良質なアブラを多く含んだ魚定食を選びましょう。魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などのオメガ3脂肪酸は、脳の健康にきわめて有益であり、神経変性疾患を予防または改善するのに役立ちます。脳は脳脊髄液という液体に覆われていて、脳に必要な物質は血液からこの脳脊髄液に取り込まれ、また不要物は脳脊髄液から血液に排出されます。脳脊髄液と血液の間には血液脳関門という仕切りが存在します。これは脳内に不要な物質が流れ込まないようにする防護機構で、脳の機能を維持するのに必須のものです。オメガ3脂肪酸はこの血液脳関門の働きを維持するのに重要な役割を果たします。
また、タレや出汁には糖質が多く含まれている可能性のある煮魚よりも焼き魚、刺し身がいいでしょう。最近はご飯を半分に減らしてくれる(値引き)サービスを行っているお店も増えてきましたので、利用して極力お米の量を減らしましょう。
意外なように思われるかもしれませんが、タコスの中身などのメキシコ料理は健康的なハーブやスパイスが入っていますし、野菜も多くておすすめです。カレーの場合は、ナンを少なめにしてもらい、ここにも持参した良質なアブラをかけるといいでしょう。
どうしても肉を食べたいなら、良質なタンパク質をしっかり摂ることができるチキンを。チキンには神経伝達や疲労回復が期待できるビタミンB群も多く含まれています。医学や科学などの分野における世界的な学術出版社であるジョン・ワイリー・アンド・サンズ社は、タンパク質を多く摂取することで過食を防げたという研究結果を発表しています。「食欲制御と満腹感の改善」に効果があり、肥満に悩んでいる方にもおすすめです。サラダにトッピングしたり、ソテーにしていただきましょう。
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