おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック
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(本記事は、戸田 覚氏の著書『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』=翔泳社、2020年10月19日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

オンラインのプレゼンはここが違う!

Web会議を行うようになると、会社で面談していたときとの違いが少なくありません。戸惑っている方も多いことでしょう。基本的には、順番に一人ずつしかしゃべることができず、より「発表」に近いイメージになります。

書類を印刷して渡す──というこれまで当たり前にやっていたこともしなくなるのです。もちろん、書類をファイルであらかじめメール送信しておいてもいいのですが、実はこれもWeb会議では正しい進め方ではありません。

Web会議では、基本的には書類を共有して説明していくことになります。考えてみれば当然ですが、パソコンでWeb会議をしていると、事前に渡した書類を見づらいものです。そこで、ファイルを共有して打ち合わせを進めていくのが普通の進め方です。

ファイルの共有とは、会議参加者の誰かが開いたウィンドウを全員に見せること。つまり、手元のパソコンで開いたファイルを参加者全員が見られるわけです。もちろん、あなたが書類を見る側に立っているときには、特に工夫することはありません。

自分が発表する側になったときに、工夫がいるわけです。

細かな情報は見にくい

『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』より
(画像=『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』より)

そもそも、これまではA4用紙に印刷して配布するのが一般的な会議の進め方でした。多くの企業がプレゼンを導入していますが、まだ紙の書類を配布している会社も少なくなかったのです。ところが、そんな会社も在宅勤務で強制的にプレゼンを実施することになりました。前述のように、Web会議では、オンラインのプレゼンが前提になるからです。

プレゼンでは、印刷して渡していた書類と同じ作り方をするのはNGです。そもそも書類は縦が主流ですが、Web会議で見せるウィンドウは横が基本です。

そのため、Wordで資料を作るのは止めて、PowerPointで作ることをおすすめします。また、Excelのシートなども、大きめに使わないと数値などが見えません。画面で見せることを前提に作業するべきなのです。

オンラインプレゼン用スライドの上手な作り方

1つの部屋に集まって行っていた従来の会議では、ホワイトボードにアジェンダなどを表示して話を進めていたことでしょう。しかし、Web会議ではホワイトボードが使えません。

ホワイトボードアプリを利用して、全員でシェアすることもできますが、これはWeb会議アプリとは別物なのでちょっとハードルが高くなります。

よって、ホワイトボードを使うのではなく、画面の共有で話を進めていくのがベストです。つまり、テレビ会議アプリを利用して、PowerPointやKeynoteで作成したスライドを表示するのが普通です。

議題や打ち合わせの内容などは、テキストで用意しましょう。Wordでもいいのですが、前述のように縦長の書類は画面で見せるのには向きません。用紙を横にするより、PowerPointで作成したほうが手っ取り早いです。

『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』より
(画像=『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』より)
『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』より
(画像=『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』より)

会議向けのスライドは、説明用のスライドとは別に作成しておくと便利です。最初に会議のアジェンダを提示し、必要に応じて説明用のスライドに切り替えます。

もちろん、あなたが主催者でなければ、会議用のスライドは不要です。スライドはあまり要素を大きくせずにスッキリ見られるように作ります。また、あえて縦横比が4対3で作っておくと、顔が重なりにくくなります。

オンラインプレゼンの話し方に注意

オンラインのプレゼンでも、基本的な話し方、進め方は面談のプレゼンと変わりません。ここでは、オンラインだからこそ、注意するポイントをまとめておきます。

●ゆっくり話す

相手の通信環境、自分の通信環境によってタイムラグが起こります。スライドをめくりながら話す際には、面談時よりゆっくり話します。また、スライド切り替え時にもワンテンポ置いてから話し始めるとよいでしょう。切り替えた瞬間には、画面が乱れたりして見えていないケースもあります。

●質問を問いかける

面談していると、相手の表情などを見て質問の間合いを計れます。しかし、オンラインのプレゼンでは、表情を把握するのは無理があります。そこで、5分程度を目安に「質問はありますか」と問いかけます。

●最後に名指しする

プレゼンが終わったら、「以上です。質問はございませんか」と問いかけます。さらに、顧客で発言していない人がいたら、名指しして「○○さん、ご質問はよろしいでしょうか」と問いかけます。

おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック
戸田 覚
1963年東京生まれ。ビジネス書作家。デジタル関連製品に造詣が深く、ビジネス誌やパソコン誌で多数の連載を持つ。プレゼン、成功する仕事術、新商品開発といったテーマで執筆や講演、コンサルも手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

『おうち仕事術 テレワークを最適化する50のテクニック』
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