矢野経済研究所
(画像=sabine hürdler/stock.adobe.com)

2019年のスポーツシューズ国内市場規模は数量ベースで前年比102.8%、金額ベースで同101.7%、ともにプラス成長

~新型コロナウイルスの影響で2020年はマイナス成長を予測するが、東京オリンピック・パラリンピックが開催されれば2021年は需要の回復が見込まれる~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2020年のスポーツシューズ国内市場を調査し、製品セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

スポーツシューズ国内出荷数量推移・予測

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

スポーツシューズ国内出荷金額推移・予測

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

1.市場概況

2019年のスポーツシューズ国内市場規模(メーカー出荷ベース)は、数量ベースで前年比102.8%の1億801万足、金額ベースで同101.7%の4,283億2,000万円となった。
とくに金額規模で4割近いシェアを占める多目的シューズ(カジュアルスニーカー)は、2019年の市場規模が数量ベースで前年比105.7%の4,012万足、金額ベースで同105.1%の1,665億3,000万円と最も成長を遂げた。街着として、スポーツブランドのウェア・シューズをコーディネートに組み込むアスレジャースタイルの流行などが背景として挙げられる。

2.注目トピック

新しいコンセプトシューズ「スマートシューズ」は起爆剤となるか

ランニングシューズ市場では、市民ランナーのパフォーマンスアップを目的としたトレーニングシューズ「スマートシューズ」の競争が激化する見込みである。
スマートシューズとは、シューズにセンサーを内蔵してあらゆる走行データを取得し、ランニングフォームなどを分析してランニング中の欠点を見出し、課題解決につなげるというものである。
取得するデータや診断する項目はスポーツシューズメーカーによって異なるが、パフォーマンスアップを目的としている点はすべてに共通する。既にアンダーアーマーをはじめとした一部のスポーツブランドが市場投入しているほか、スマートフォンアプリケーションと連動させられるセンサーキットを複数のベンチャー企業が製品化している。多くのメーカーがこのスマートシューズを成長戦略に位置付けており、今後は競争が熾烈になると推察する。

3.将来展望

2020年のスポーツシューズ国内市場規模(メーカー出荷ベース)は、数量ベースで前年比86.9%の9,384万足、金額ベースで同87.2%の3,735億6,000万円で大幅なマイナス成長を予測する。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済活動全般への影響から、2020年のマイナス成長は避けられない状況であるが、延期となった東京オリンピック・パラリンピックが開催されれば、2021年は再び需要の回復が見込まれる。

調査要綱

1.調査期間: 2020年4月~7月
2.調査対象: スポーツシューズメーカー、輸入商社、卸売業、小売業など
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、ならびに郵送アンケートによる調査を併用
<スポーツシューズ市場とは>
本調査におけるスポーツシューズ市場とは、スポーツ用品メーカー・靴履物メーカーがスポーツシューズとして出荷している商品を対象とし、メーカー出荷足数・金額ベースでそれぞれ算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
カジュアルスニーカー、ランニングシューズ、キッズ・インファントシューズ、ウォーキングシューズ、サッカーシューズ、アウトドアシューズ、スポーツサンダル、野球・ソフトボールシューズ、テニスシューズ、ゴルフシューズ、バスケットボールシューズ、トレーニングシューズ、その他(バレーボール、バドミントン、卓球、ラグビー、ハンドボール、アメリカンフットボールシューズ等が含まれる)

出典資料について

資料名2020 スポーツシューズビジネス
発刊日2020年07月31日
体裁A4 343ページ
定価140,000円(税別)

お問い合わせ先

部署マーケティング本部 広報チーム
住所〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
電話番号03-5371-6912
メールアドレスpress@yano.co.jp

©2020 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。