2018年度の国内アフィリエイト市場は前年度比112.2%の2,933億円の見込、2022年度には5,368億円に達すると予測
~アフィリエイト広告への予算増加、インターネット利用の多様化による浸透で市場拡大へ~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のアフィリエイト市場を調査し、市場概況、アフィリエイトサービス事業者の動向を明らかにした。
国内アフィリエイト市場規模推移と予測
1.市場概況
2017年度の国内アフィリエイト市場規模は、前年度比112.9%の2,615億円まで拡大した。主要なアフィリエイトサービス事業者(ASP:アフィリエイトサービスプロバイダ)においては、大きく業績を伸ばす事業者も出てくるなど、市場は堅調に拡大している。市場拡大の要因としては、広告主におけるアフィリエイトへの投下予算の拡大や、スマートフォン経由でのアクセス増による売上拡大、EC市場の伸長等が挙げられる。
広告主におけるアフィリエイト広告への投下予算に関しては、広告に対する費用対効果をより重視する広告主が増加しており、他の広告予算からアフィリエイト広告へシフトするケースが増えている。
スマートフォン経由でのアクセスに関しては、近年、スマートフォンの普及を背景に、消費者のインターネットの利用方法が多様化しており、インターネットへの接触機会や頻度が増えている。これに伴い閲覧するメディアに関しても、SNSに加え、記事等のキュレーションメディアなど多様化が進んでいる。また、検索方法に関しても、以前は検索エンジンでの検索が主流であったが、若年層を中心にSNSやECサイトでのサイト内検索が徐々に増加しており、さまざまな検索結果が閲覧されている。このような状況からアフィリエイト広告が浸透して来ていると考える。
EC市場の伸長については、高齢のECサイト利用者も増加しており、幅広い年齢層でネットショッピングの利用が定着してきている。また、ネットショッピングの利用機会が増えたことで、大手ECモール以外の個店ECサイトにおいても、口コミ情報などを参考にして購入するケースが増加している。EC市場の伸長により、アフィリエイト広告も拡大を続けている。