矢野経済研究所
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2020年度からの稼働を目指したデータヘルス改革は目に見えて完成したもの、進捗半ばのものと現況はさまざまに

~既に存在する民間サービス活用を含めた、技術革新等を活用した効果的・効率的な医療・福祉サービス実現が求められる~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は 、データ等を活用した健康づくり、疾病・介護予防を目的とする次世代ヘルスケアサービスの普及動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

疾病・介護予防を目的とする8つのサービスの主な進捗状況について

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1.市場概況

2020年7月に閣議決定された成長戦略においても、技術革新等を活用した効果的・効率的な医療・福祉サービスの推進が明記されている。それらのサービス実現のためにはデータ等を活用した健康づくり、疾病・介護予防を目的とする次世代ヘルスケアサービスとそのシステム基盤の構築が求められている。
データヘルス改革は、厚生労働省で2014年度から予算化されており、資料によると当初は2020年度からの本格稼働を目標に推進されてきたが、2019年度末時点で一部実績も残しつつも、それぞれの課題も浮き彫りとなっている。
一方で、それぞれのサービスは実際に民間企業や関係団体によって近似サービスとして提供され始めているものも多くなっている。

2.注目トピック

2021年度以降に目指す未来とは?

厚生労働省によると、データヘルス改革においても働き方改革の観点から現場の負担軽減や効率的なサービスの提供が求められるようになっており、2020年度までにシステム基盤を構築した後、2021年度以降に目指す未来としては、以下の4つのテーマが挙げられている。

1.ゲノム医療・AI活用推進
2.自身のデータを日常生活改善等につなげるPHR
3.医療・介護現場の情報利活用の推進
4.データベースの効果的な利活用の推進

3.将来展望

データヘルス改革で実現を目指す8つのサービスは、目に見えて完成したもの、進捗半ばのものと現況はさまざまである。2021年度以降の工程で実現を目指す4つのテーマにしても、8つのサービスとそのシステム基盤構築のもとに、さらに目指すべき未来である。
また、8つのサービスと共に既に存在する民間サービスを活用しなければ、本来目指している国民の健康増進、しいては国民医療費の低減は見込めないと考える。

調査要綱

1.調査期間: 2019年5月~2020年2月
2.調査対象: 参入企業及び関係団体、地方自治体
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、ならびに文献調査併用
未来投資戦略における「Society5.0」「次世代ヘルスケアシステム」、日本再興戦略における「次世代ヘルスケア産業」の提案を受け、ICTを活用した次世代型の保健医療システムの実現に向け、データヘルス改革が提言された。データヘルス改革で実現を目指す8つのサービスとそのシステム基盤については、厚生労働省の有識者検討会による検討、システム構築等に向けた作業が推進されている。
本調査ではそれらの次世代ヘルスケアサービスとシステム基盤構築の進捗状況とともに、次世代ヘルスケア産業協会および地域版次世代ヘルスケア産業協議会、ならびに近似サービスを提供している民間企業や関係団体の動向を明らかにした。
<市場に含まれる商品・サービス>
1.保健医療記録共有サービス、2.救急時医療情報共有サービス、3.PHR・健康スコアリングサービス、4.データヘルス分析関連サービス、5.乳幼児期・学童期の健康情報サービス、6.科学的介護データ提供サービス、7.がんゲノム関連サービス、8.保健医療分野での人工知能(AI)関連サービス

出典資料について

資料名2020年版 次世代ヘルスケアシステム市場の展望
発刊日2020年02月28日
体裁A4 180ページ
定価120,000円(税別)

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