
アメリカの人気ラッパーと知られるスヌープ・ドッグ氏が7月9日、Telegram上で約100万点のデジタルコレクティブル(NFT)を発売し、わずか30分で完売しました。売上は合計1,200万ドルに達し、低迷が指摘されていたNFT市場に久々の大型完売をもたらしました。
Telegram創業者パヴェル・ドゥロフ氏によれば、ミントと二次流通は21日以内に開始される予定です。
🎤 @SnoopDogg’s digital collectibles drop on Telegram sold out in just 30 minutes today, generating $12M in sales. Nearly 1M unique NFTs inspired by Snoop’s iconic style. Blockchain minting and the secondary market go live in 21 days. It’s going to be wild. pic.twitter.com/DeinT5C2f4
— Pavel Durov (@durov) July 9, 2025
Telegramギフトとして展開
今回のコレクションはTONブロックチェーンを基盤としており、Telegram独自のデジタルギフト形式で提供されました。
コレクティブルにはビンテージカーやスワッグバッグ、キャラクター化した犬、大麻を想起させるアイテムなど、スヌープ氏の象徴的なモチーフが多数盛り込まれました。
購入者はアニメーション付きアイテムをプロフィールで“着用”できるほか、アプリ内通貨「Stars」と交換することも可能です。
新曲「Gifts」でプロモーション
NFTの発売に合わせ、スヌープ氏は新曲「Gifts」をリリースし、公式Telegramチャンネルでミュージックビデオを公開しました。
楽曲内ではTelegramおよびTONのネイティブトークン「Toncoin(TON)」をリリックに盛り込み、コレクションの世界観を強調。ミュージックビデオはSNSでも拡散され、「伝説的なコラボだ」と称賛する声が相次ぎました。
◆NFT市場への追い風となるか
2025年第1四半期、NFT取引高は前年同期比61%減の15億ドルまで落ち込んでいましたが、販売件数自体は増加傾向にあります。

今回の大規模完売は「NFTは終わった」との悲観論に反論する例として注目されており、TONプロジェクト関係者からは「Telegramギフトが新たなNFTナラティブを生む可能性がある」との期待も聞かれます。