
2024年のブライダル関連市場規模(主要6分野計)は前年比99.9%の1兆8,448億円の見込
~主力である挙式披露宴・披露パーティ市場は僅かな伸びに留まる見込み~
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のブライダル関連市場を調査し、主要分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。
ブライダル関連市場規模(主要6分野計)推移

1.市場概況
2024年のブライダル関連市場規模(主要6分野計)は、事業者売上高ベースで前年比99.9%の1兆8,448億円の見込みである。
分野別に市場を見ると、最も構成比の高い挙式披露宴・披露パーティ市場は、2024年における挙式施行件数の減少や列席者人数の回復が鈍いこともあって、前年比で僅かな伸びに留まったものと見込む。ブライダルジュエリー市場では、素材価格や人件費高騰に伴う商品価格の値上げが引き続き市場拡大につながっている。一方、ブライダル産業を押し上げる婚姻者を創出する、結婚相談所・仲介業サービス市場は緩やかに伸びてはいるものの、全体市場拡大への寄与は限定的となっている。
2024年のブライダル関連市場は、コロナ禍前の2019年比で76.3%の規模(見込み)となっており、回復には遠い状況となっている。
2.注目トピック
婚礼施設運営におけるアセットライト経営の方針が強まる
挙式披露宴・披露パーティ市場は、これまで新規出店や、チャペルやバンケットルームの改装など施設のリニューアルが集客そして事業の成長を牽引してきた。しかし、建築費の高騰や工期の長期化のため、特にゼロからの施設建設についてはハードルが高くなっている。
そうした中での新規出店は、再生案件、官民連携事業、ビルイン型のテナントとしての賃借、運営受託(ホテル・レストランの婚礼事業)が中心となっていく可能性が高い。ホテル・レストランの婚礼事業の運営受託は、オファーする側の施設のブランド力が運営受託企業の企業イメージに寄与する効果も期待出来ることから、注目する企業が増えている。
3.将来展望
2025年のブライダル関連市場規模(主要6分野計)は、事業者売上高ベースで前年比100.3%の1兆8,500億円と予測する。
主力の挙式披露宴・披露パーティ市場は、有力企業やブランド力を有するホテルなどでの婚礼事業の回復が落ち着いたこと、想定される婚姻件数や挙式実施率などを考えると、市場拡大を予測することは難しい。挙式施行への価値観変容や日常生活と将来への経済的な不安などから、挙式披露宴・披露パーティ一は一定費用を掛けた挙式披露宴を志向する層とフォト婚(結婚衣装での写真撮影のみを基本とする)など費用を抑えたカジュアルスタイルを志向する層とに、二分されていく感が強まっていると考える。
調査要綱
1.調査期間: 2025年1月~3月 2.調査対象: ブライダル事業と関連事業に参入しているサービス業や物販業を中心とした企業及び関連団体など 3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含)、電話・e-mailによるヒアリング、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用 |
<ブライダル市場とは>
本調査におけるブライダル関連市場とは、挙式披露宴・披露パーティ、新婚家具、新婚旅行、ブライダルジュエリー、結納式・結納品、結婚相談所・仲介業サービスの主要6分野を対象とする。また、挙式披露宴・披露パーティ市場規模には、国内拠点で手配された海外挙式事業の売上を含む。 |
出典資料について
資料名 | 2025年版 ブライダル産業年鑑 |
発刊日 | 2025年03月31日 |
体裁 | A4 373ページ |
価格(税込) | 165,000円 (本体価格 150,000円) |
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