『Milly and Friends』が発売開始!発行元のApas Portにインタビュー

2025年4月25日、美術家である長坂真護氏にとっての初のPFPコレクション『Milly and Friends』が発売されます。

この『Milly and Friends』は、ガーナの廃棄物問題を解決するためのプロジェクトです。NFTを通じて、長坂氏の取り組みを広く世界の人に知ってもらう目的があるとのこと。今回リリースされた『Milly and Friends』には、果たしてどのような想いが込められているのでしょうか。

『Milly and Friends』を手掛けているのが、株式会社Apas Portです。そこで今回は、Apas Portでプロジェクトを率いるDANIKI氏とmochi chan氏へインタビューを行いました。

以下の疑問にお答えいただき、『Milly and Friends』が目指す未来について迫ります。

・『Milly and Friends』が持つ魅力とは?
・NFTに付与される特典は?
・NFTの購入方法は?
・『Milly and Friends』が描く今後の戦略とは?

環境問題やアート分野でのNFTの活用に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください!

目次

  1. DAOコミュニティから誕生したプロダクションカンパニー
  2. 真に価値のあるNFTを世の中に送り出す
  3. サスティナブルタウンの実現を目指して
  4. アグボグブロシーの問題を当事者として捉えられるNFTコレクション
  5. NFTの力で、ガーナでの取り組みを世界に向けて発信する

DAOコミュニティから誕生したプロダクションカンパニー

『Milly and Friends』が発売開始!発行元のApas Portにインタビュー
取材先からの提供

ーーまずは、株式会社Apas Portの事業概要を教えてください。

DAINIKI氏:Apas Portは、Web3を基盤とした新たな体験価値を創出するプロダクションカンパニーです。
アートやソーシャルアクションを起点に、リアルワールドアセットとNFTプロジェクトを展開しています。同時に10万人を超えるグローバルコミュニティの運営を行っており、「Web3の力で世界に感動をデプロイする」というミッションのもと、ユーザーの心に残る価値創造を推進しています。

ーー株式会社Apas Portについて、創業のきっかけを教えてください。

DAINIKI氏:Apas Portは、DAOコミュニティから誕生した会社です。

2021年頃、海外発のDAOプロジェクトが大いに盛り上がっているのを目の当たりにして、同様の取り組みを日本発でできないかと考えていました。
その後、Web3コミュニティでの活動を続けていくにつれて、世界により広く発信していく上で法人顧客との取引を本格的に増やしていく必要があると実感したのです。そこで、DAOから移行して株式会社として発足させました。

DAOで集まったメンバーなので、もちろんお互いに性別も年齢も知りません。法人化して初めて創業メンバーと顔を合わせた際に、自分の中のイメージと違って驚いたことを覚えています。

真に価値のあるNFTを世の中に送り出す

ーーDAINIKIさんの役割や業務内容について、教えてください。

DAINIKI氏:経営は経営チームに任せ、自分はNFTプロデューサー兼クリエイティブプロデューサーとして、プロジェクト全体のクオリティを統括しています。

世界には、資金集めだけを目標とした持続不可能なNFTプロジェクトが多く存在しています。それらの作品は内容も乏しく、芸術的な価値はほぼありません。私たちはNFTが取り巻く環境を誇れるものにしたいと、5年先、10年先の長期的な視点で真に価値のあるNFTを世に送り出そうとしています。

そこで重要となるのが、作家の信念が生むアート性と事業に紐づいたリアルワールドアセットの要素です。Apas Portは明確な価値とデジタル体験を生み出す熱意あるメンバーが揃っており、そのなかでNFTプロデューサーとして全体の設計に携わっています。

ーー続いて、mochi chanさんの役割やHarvest Hallでの活動について、教えてください。

mochi chan氏:私は、Harvest Hallのディレクターとして活動しています。

Harvest Hallは、2023年4月に始動したApas Portのオリジナルプロジェクトです。このプロジェクトの目的は「デジタルカルチャーを育てること」であり、Web3の力によって日本のアーティストや芸術作品を世界に届けようとしています。

Harvest Hallでは、クリエイターと購入者が抱えるそれぞれの問題を解決できます。まず、クリエイターにとっての課題は、グローバル展開が難しい点です。日本のクリエイターが生み出すアート作品は社会から高い評価を得ているものの、言語や商習慣の壁に阻まれて世界の市場に対して十分に作品を届けられていません。

一方で購入者にとっての課題は、NFTが近寄りがたい存在になっている点です。メディアにより発信されるWeb3の情報は、「難しい」や「怪しい」といったイメージが先行します。よって、マス層のユーザーはWeb3に対してネガティブな印象を抱いているようです。

これら双方のハードルを越えるために、私たちはグローバルコミュニティから生まれる共創文化をNFTによって実現しました。これにより、Web3ならではのユーザー体験を提供できます。

Apas Portでは、これまでに3万点以上のNFTをプロデュースしてきました。これらの活動を通じて得た知見を活かし、Harvest Hallのプロジェクトを運営しています。

ーーmochi chanさんのこれまでのキャリアについて、教えてください。

mochi chan氏:私は社会人になってすぐにApas Portへと参画しました。

大学を卒業した2020年頃は、ちょうどコロナ禍の真っ只中でした。リモートワークが急速に普及し、インターネットのあり方が変革している最中だったのです。バイリンガルである私は英語圏におけるWeb3コミュニティの盛り上がりに興味を抱き、フリーランスとして海外のプロジェクトに携わるようになりました。

そしてモデレーターやコミュニティマネージャーとして活動する中でDAOの運営方法を学び、Apas Portにも初期から参画したのです。このような経緯により、現在はHarvest Hallのディレクターに就任しています。

ーーmochi chanさんがNFTに興味を抱いたきっかけについて、教えてください。

mochi chan氏:学生時代に友人の影響でNFTを知りました。

海外のトレンドに敏感な友人が多く、何気ない会話の中でNFTの話題が出てきました。最初は軽く聞き流していたのですが、調べていくうちにNFTには活発な二次マーケットが存在し、中には数億円規模で取引されていることを知りました。

「なぜデジタル上のものにここまで価値が生まれるのか?」「この市場の本質は何なのか?」と疑問や好奇心が膨らんでいくうちに、自分でも実際にNFTに触れ、その可能性を探りたくなったんです。気づけば、Web3の世界に深く入り込んでいました。

サスティナブルタウンの実現を目指して

『Milly and Friends』が発売開始!発行元のApas Portにインタビュー
取材先からの提供

ーー『Milly and Friends』について、プロジェクトの概要を教えてください。

DAINIKI氏:『Milly and Friends』は、芸術家である長坂真護くんの初となるPFP(Profile Picture)コレクションです。

真護くんは、電子廃棄物を使用したアート作品で世界的に知られています。年間の作品取引額は10億円を超えており、最も注目を集めている現代アーティストの1人です。

コレクション名に登場する「ミリーちゃん」は真護さんが創作したキャラクターです。電子廃棄物から生まれたという背景をもち、「世界平和を実現するにはどうすればいいのか」「一人ひとりの行動がいかに大きな力になるのか」といった問いを私たちに投げかけます。
NFTの保有者は、そんなミリーの友達であり、ミッションと活動を共に広げていく仲間でもあるという意味が込められています。

ーー芸術家である長坂真護さんの活動について、教えてください。

DAINIKI氏:真護くんの取り組むミッションが、ガーナにおける電子廃棄物の問題です。

西アフリカのガーナには、アグボグブロシーという場所があります。ここには、先進国で廃棄された電子機器の残骸が捨てられています。実に東京ドーム32個分にわたる広大な面積が、辺り一面ゴミで覆い尽くされているのです。

『Milly and Friends』が発売開始!発行元のApas Portにインタビュー
引用:Mago Creation

現地の人々は電子廃棄物を燃やして金属を取り出し、わずかな生活費を稼いでいます。周囲には有毒なガスが立ち込めているため、多くの人は30代でこの世を去ってしまうのです。

このようなアグボグブロシーをサスティナブルタウンに変えるため、自らのアート作品を通じて資金を生み出しています。最終的には、作品の売上を原資に、100億円規模の社会投資を実現しようとしています。

ーー『Milly and Friends』は、どのような経緯で始動したのでしょうか。

DAINIKI氏:真護くんと交流を重ねる中で、「この活動をもっと多くの人に届けたい」という想いが強くなっていきました。そこで生まれたのが、NFTプロジェクト『MAGO Mint』です。
出会った当初から「いつかメタバース空間で作品を届けたいね」と話していたのですが、彼の作品の本質は、やはり実物を体感してこそ伝わるもの。電子廃棄物がもつ独特の質感や存在感は、平面表現では限界がありました。

そんなときに出会ったのが「LEGENDARY HUMANITY」の兼元さんです。人類の傑作を3Dデータ化し、リアルワールドアセットとして再構成できる彼らの技術により、デジタル空間でも作品展示が可能となったのです。
加えて、展示空間を支えるのがオンラインミュージアム「LH MUSEO」です。オンライン展示とキュレーション空間の構築という、彼ら独自のR&Dにより、没入感ある作品体験が実現しそうです。

また、NFTそのものも単なる会員証ではなく、長坂くん本人が監修を担当。過去2,000点におよぶ作品群から厳選したパーツをもとに、約1年をかけて描き直し、再構築された、意欲的なプロフィールアートになっています。

ーー『Milly and Friends』について、発行枚数や価格を教えてください。

mochi chan氏:『Milly and Friends』の発売情報は、以下の通りです。

コレクション名:『Milly and Friends』
ミント開始日 :2025年4月25日(金)日本時間 23:00〜
ミント期間  :4月25日〜5月14日
発売価格   :70USD
チェーン   :Abstract Chain(Ethereum基盤のレイヤー2)
形式     :ジェネラティブ・オープンエディション(ERC-721)

販売期間中は誰でもミントが可能ですが、ミントされるたびに唯一無二の作品が生成される設計となっています。なお、変更があった場合にはHarvest Hallの公式Xからアナウンスします。

アグボグブロシーの問題を当事者として捉えられるNFTコレクション

『Milly and Friends』が発売開始!発行元のApas Portにインタビュー
取材先からの提供

ーー『Milly and Friends』の保有者特典について、教えてください。

mochi chan氏:『Milly and Friends』には、未公開のユーティリティを含めて7つの特典があります。

①秘密展示室へのアクセス

真護さんのデジタルミュージアムであるMAGO Moon Museumには、彼の代表作が飾られている「Moon Room」という区画が存在します。この部屋は、『Milly and Friends』の保有者だけが入室できる特別な空間です。幻想的な音楽を聞きながら代表作の「月」シリーズを鑑賞でき、真護さんの世界観に没頭できます。

②「Milly and Friends」NFT購入で$VIVIエアドロップのチャンス!

「Milly and Friends」 を購入すると、2月に上場したLEGENDARY HUMANITY のガバナンストークン「$VIVI」がエアドロップされるチャンス!
※変更の可能性もありますので、最新情報をご確認ください。

③長坂真護氏の加筆付きフィジカルアート作品の購入権

『Milly and Friends』の保有者は、長坂さん本人による加筆と直筆サインを施したフィジカルアート作品を購入することができます。保有するNFTの中から、フィジカルとして受け取りたい作品を選択できる仕組みになっています。

これに加えて、ガーナから運ばれた電子廃棄物を使用した特別な作品も用意しました。こちらは通常版のフィジカルアートと同じ価格で提供され、10枚のNFTを購入するごとに、1枚特別版の購入権が得られます。

なお、フィジカルアートの発注は『Milly and Friends』のミント期間終了後に開始されます。

④長坂真護氏が出演するドキュメンタリー映画の鑑賞

『Milly and Friends』を保有すると、真護さんのドキュメンタリー映画「Still A Black Star」を鑑賞できます。

エミー賞受賞歴を持つカーン・コンウィザー監督が、真護氏の活動に密着し、彼のストーリーと挑戦を記録した作品です。

これまで一般公開されることなく、長坂氏のコアなコレクター層を中心にプライベートビューイングのみで鑑賞されてきた、2時間以上に及ぶ特別なドキュメンタリー。今回、『Milly and Friends』の保有者限定で、初のオンライン上映を実施します。

⑤アーティスト集団「BONBO STARS」の作品抽選会への自動エントリー

「BONBO STARS」とは、ガーナで活動するアーティスト集団です。真護さんが現地の人に絵の描き方を教えて、完成した作品を「BONBO STARS」として先進国で販売しています。そして、作品の販売収益の10%が作者本人に還元される仕組みです。

この「BONBO STARS」の手掛けるオリジナル作品が、『Milly and Friends』の保有者に抽選で当たります。

これら5つの特典の他にも、未公開のユーティリティを2つほど用意しています。

『Milly and Friends』を入手するメリットは、アグボグブロシーで起きている社会問題を自分ごととして捉えられる点です。NFTの保有者になると、ガーナの現状や真護さんの活動についてさらに深く知りたいと思うようになるはずです。

購入後のユーザー体験が充実している点こそ、『Milly and Friends』を保有すべき理由だと考えています。

NFTの力で、ガーナでの取り組みを世界に向けて発信する

『Milly and Friends』が発売開始!発行元のApas Portにインタビュー
引用:Harvest Hall

ーーHarvest HallのDiscordコミュニティについて、雰囲気を教えてください。

mochi chan氏:国内外問わず、芸術や社会課題に関心を持つ人々が積極的に活動しています。

我々が運営するコミュニティの特徴は、さまざまなテーマごとに交流できる点です。Discordの入室時にアートやWeb3など興味のある分野を選べる仕組みになっており、共通の話題を持つ人と話ができるのです。英語と日本語に対応しており、Apas Portのメンバーも加わりながら双方向で活発にコミュニケーションを取っています。

またオンラインイベントではクリエイターが登壇するため、他では聞けない貴重な話にも触れられます。

ーー『Milly and Friends』について、購入方法を教えてください。

mochi chan氏:NFTマーケットプレイスの「Magic Eden」で販売します。

販売リンクはHarvest Hallの公式X上で案内する予定なので、以下のアカウントをフォローして続報をお待ちください。

Harvest Hallの公式X:@HarvestHall_io

『Milly and Friends』はAbstractチェーンで発行されますが、Magic Edenはクロスチェーンに対応しているためイーサでも購入できます。

また、クレジットカードでの決済も可能です。「Abstract Global Wallet」という仕組みにより、メールアドレスだけで暗号資産ウォレットを作成できます。そのため、NFTに明るくない人でも簡単に購入できます。

もし『Milly and Friends』購入の操作に関してご不明な点があれば、Discord上でお問い合わせください。

Harvest HallのDiscord:http://discord.gg/harvesthall

ーー『Milly and Friends』について、どのような方に購入してもらいたいですか。

mochi chan氏:日本にいるファンの方はもちろん、海外で初めて真護さんを知る人にも届いてほしいです。

現在、真護さんを支える人の多くは日本国内のファンです。そこで、今後ガーナでの取り組みをさらに進めていくために、海外の人にも真護さんの活動を知ってほしいと考えています。

ーー『Milly and Friends』の購入を検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

mochi chan氏:ぜひMillyちゃんの仲間に加わっていただき、真護さんの取り組みを世界へ届ける活動にお力を貸していただきたいです。

とはいえ、まだまだデジタルアートNFTに馴染みのない人が多いかもしれません。『Milly and Friends』をリリースしたこの機会に、ぜひともNFTに触れていただければと考えています。

Apas Portでは、日本を代表するアーティストと今後もさまざまな企画を打ち出していきます。アートやWeb3に興味のある方は、気軽にHarvest Hallのコミュニティへお越しください。あなたのご参加をお待ちしております。

▼Apas Portの詳細はこちら

・Apas Port 公式ウェブサイト :https://apasport.xyz/
・Harvest Hall公式ウェブサイト:https://harvesthall.io/jp
・Harvest Hall 公式X  :@HarvestHall_io
・DAINIKI氏 X     :@TainyKingdom
・mochi chan氏 X      :@mochimochi_NFT