稲畑産業、茶の栽培・製造・卸販売の佐藤園を買収

稲畑産業株式会社(8098)は、連結子会社である大五通商株式会社(静岡県静岡市)が、株式会社佐藤園(静岡県静岡市)の全株式を取得し、子会社化することについて決定し、1月31日に株式譲渡を実行した。

稲畑産業は、情報電子、化学品、生活産業、合成樹脂といった事業分野でソリューションやサービスを提供している。
大五通商は、食品関連設備・包装資材・食品原材料の国内販売及び輸出入販売・活鰻及び鰻加工品の製造販売を行っている。
佐藤園は、静岡県を中心に、主に茶の栽培・製造・販売を行っており、ECサイトやカタログ通販を通じた販売に強みを持っている。

背景・目的

稲畑産業は、成長戦略の一つとして「投資の積極化による収益拡大」を掲げ、対象の事業領域として、再エネ、リサイクル等の環境関連ビジネス、食品等の生活産業ビジネスを挙げており、本件はこの戦略に沿ったもの。

生活産業ビジネスにおける食品分野では、農産品、水産品の栽培・生産から加工・販売に至るまで、グループが一貫してマネジメントを行う垂直統合型の体制を構築することで(川上・川下領域の強化)、シナジーの拡大や稲畑産業の機能及び付加価値の向上を図っている。

緑茶市場は、国内で安定した需要があるほか、海外への輸出を中心に伸長が続いており、特に欧米やアジア向けに拡販の余地が大きいと考えており、本件M&A通じて、稲畑産業の海外ネットワークを活用し、アジア・欧米など海外への輸出による拡販を狙う。

また、佐藤園のECサイトやカタログ通販の顧客基盤を活用し、2023年2月に子会社化した大五通商が取り扱ううなぎ加工品など、稲畑産業が国内外で調達する農水産加工品の相互販売に注力していく。

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(提供:日本M&Aセンター

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