近年では、国を越えて商品を購入したり販売したりする「越境EC」が人気を集めており、中国やアメリカをはじめとした越境ECは、年々市場規模が拡大しています。越境ECを成功させるには、効果的なマーケティング施策を行うことが大切です。
本記事では、越境ECに効果的なマーケティング施策を紹介します。マーケティング施策の他にも越境ECを成功させるコツも解説しているので、「越境ECを運営している方」「立ち上げを検討している方」は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
越境ECの現状
越境ECの市場規模は、コロナウイルスの流行やインターネットの普及によって拡大してきています。特にコロナウイルスによってネットショップを利用する人が増えるとともに、越境ECも注目を集めている状態です。
インバウンドによって海外消費者が日本製品を購入する機会も増えている関係で、越境ECもさらに市場が拡大すると考えられています。
越境ECについて詳しく知りたい方は、下記ページも合わせてご覧ください。
越境ECに効果的なマーケティング手法
越境ECを成功させるには、効果的なマーケティングを行うことが重要です。数あるマーケティング手法のなかでも、特に越境ECに効果的なマーケティング手法を以下にあげました。
・コンテンツマーケティング
・バイラルマーケティング
・インフルエンサーマーケティング
・動画マーケティング
それぞれのマーケティング手法の概要と、効果的な活用方法を詳しく解説していきます。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、顧客にとって有益な情報を提供することで、自社のファンを増やし、商品購入につなげる手法です。
特に、潜在顧客が興味を持つコンテンツをターゲット市場に合わせてローカライズすることで、より効果的な関係構築が期待できます。また、顧客層に応じて最適な媒体（動画、メルマガ、ブログ記事など）を選択して情報を発信することも重要です。
バイラルマーケティング
バイラルマーケティングとは、口コミを通じて自社の商品やサービスを広げるマーケティング手法です。実際に商品やサービスを利用した顧客が「感想を様々な人と共有したい」という心理を活用します。友人や実際に利用した人の情報は信ぴょう性が高く、潜在顧客からの信頼を得やすいのが特徴です。日本だけでなく海外の顧客からも口コミを投稿してもらうことで、より信ぴょう性が高まります。
バイラルマーケティングを成功させるには、自然に口コミが拡散するよう促すことが大切です。口コミ発信に企業が介入しすぎてしまうと、信ぴょう性が低くなってしまう可能性があるため、あくまでも自然に拡散できるよう意識しましょう。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、InstagramやYouTubeなどのSNSで大きな影響力を持つインフルエンサーを起用したマーケティング手法です。
現地のインフルエンサーを起用することで、海外サイトであっても購入してもらいやすくなります。
インフルエンサーマーケティングを成功させるには、インフルエンサーの選定が重要です。自社商品を販売したい層のファンを持つインフルエンサーに依頼することで、より認知度や購入促進を期待できます。一方でインフルエンサーの選定を誤ると、炎上によって自社のイメージが下がるリスクもあるため、慎重に行いましょう。
動画マーケティング
動画マーケティングとは、動画を用いて自社商品の魅力や特徴を伝えるマーケティング手法です。商品サービス動画やインタビュー動画などが動画マーケティングに該当します。
動画はSNSや記事などに比べると、商品の使い方やビジュアルなどより具体的に魅力を伝えられるのがメリットです。様々な動画サイトがありますが、なかでも「YouTube」は世界各国から視聴されているため、1つの媒体で様々な国の潜在顧客にアプローチできます。
越境ECを成功させるコツ
越境ECを成功させるコツは、下記の通りです。
・アプローチする国の言語や文化に合わせたコンテンツを用意する
・多様な支払い方法を導入する
・効率的な物流と配送フローを構築する
・現地のSNSを活用する
・法規制やコンプライアンスを理解して運用する
・SEOとローカルマーケティングを最適化する
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
アプローチする国の言語や文化に合わせたコンテンツを用意する
越境ECを成功させるには、アプローチする国の言語や文化に合わせたコンテンツを用意することが大切です。自国と他国の文化の違いを考慮し、取り扱う商品やサービスを差別化しましょう。そのためには、現地の文化や慣習に合った表現やデザイン、決済方法を入念にリサーチすることが大切です。
多様な支払い方法を導入する
多様な支払い方法を導入することも、越境ECを成功させるには欠かせません。クレジットカードやデジタルウォレット、銀行振り込みなどは各国で一般的に使われているため、積極的に導入しましょう。様々な国で使われている支払い方法を導入することで、購入のハードルを下げられます。
効率的な物流と配送フローを構築する
越境ECを成功させるには、効率的な物流と配送フローも欠かせません。迅速かつコストを抑えて配送してくれる信頼できる配送業者を選びましょう。
さらに返品に関して、返品できる条件や手続きを定めた「返品ポリシー」を明確にすることも大切です。返品ポリシーが明確になっていることで、顧客も安心して商品を購入しやすくなります。
現地のSNSを活用する
現地のSNSを活用してマーケティング施策を打ち出すのも効果的です。国によってポピュラーなSNSは異なり、例えばアメリカではX、韓国ではカカオトークが人気を集めています。国に合わせたプラットフォームを利用すると、より効率的にユーザーへアプローチできます。
ローカルなインフルエンサーと協力してタイアップを行ったり、ライブコマースをしたりするのも効果的です。
法規制やコンプライアンスを理解して運用する
越境ECを行う際は、法規制やコンプライアンスを理解して運用することも大切です。輸出入規制や消費者保護法、データプライバシー法などは、各国によって法的要件が異なります。法規制やコンプライアンスを理解していないと重大なトラブルに発展し、自社イメージに影響を及ぼす可能性もあるため、しっかりと理解してから運用しましょう。
SEOとローカルマーケティングを最適化する
日本国内向けのSEO対策はもちろん、各国の検索エンジンに最適化されたSEO戦略を打ち出しましょう。世界各国でインターネットが普及しているため、検索エンジンの上位にサイトを表示させることで、現地ユーザーに見つけてもらいやすくなります。
越境ECの成功事例紹介（株式会社クー様）
越境ECの成功事例をご紹介します。株式会社クー様は、アパレル製品全般の企画や製造、販売を行っている企業様です。コロナウイルスの流行によって、インバウンドによる売上減少を課題として抱えていました。
そこで課題を解決すべく、海外販売対応ツールの「WorldShopping BIZ」とWebサイト翻訳・多言語化ツールの「shutto翻訳」双方をトライアル導入しています。
ECサイトが多言語化されたことにより商品への理解が深まり、遷移率の数値が上昇し売り上げ向上につながりました。さらに英語圏ユーザーの売上は約2倍、中国圏ユーザーのCVRも約2倍と大きく向上しています。
成果数値からわかるように、様々な国の言語に対応することで、商品への理解が深まり、CVRや売上が高まる可能性が期待できます。一方でせっかくサイトに訪問してくれたのに、商品内容が伝わらないと、新規顧客を取り逃がしてしまう可能性もあります。
futureshopでは、越境ECやサイトの多言語化に簡単に対応できるツールを扱っています。興味がある方は、下記ページも合わせてご覧ください。
越境ECを始めるのにおすすめなECモール
越境ECを手軽に始めたい場合は、ECモールを活用するのがおすすめです。世界各国で人気なECモールは異なります。
例えば、越境ECの市場として取引の多いアメリカでは「Amazon」や「eBay」の利用者が多い傾向にあります。Amazonは日本国内でも利用者が多い有名ECモールの1つです。一方でeBeyは、オークションサイトが基盤になっているサイトで、日本国内から複数の企業が出品しています。
また中国では、「天猫国際」や「京東商城」が人気を集めています。天猫国際は、中国最大のインターネット事業者である「アリババグループ」が運営しているサイトです。「京東商城」は、アリババグループのライバル社である「京東」が運営しています。どちらも中国で人気を集めているECサイトです。
futureshopでは簡単に越境ECを始められます
ECサイトの多言語対応や越境EC専用サイトは「ハードルが高い」と感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、futureshopであれば簡単に越境ECをはじめられます。futureshopでは、翻訳ツールや越境EC支援サービスなどのサービスとの連携が可能です。
ここからは、futureshopで利用できる越境ECに関するツールやサービスを4つ紹介します。
WorldShopping BIZ
WorldShopping BIZは、futureshopで構築されたECサイトから簡単に越境ECをはじめられるサービスです。futureshopの管理画面から「WorldShopping BIZ」に申し込むだけで越境ECをはじめられます。
海外ユーザーがECサイトにアクセスすると、WorldShopping専用カートが表示されます。WorldShoppingが注文を受け、海外ユーザーの代わりに代行購入や発送手続きを行うため、複雑な決済や配送手続きを行う必要がありません。
ECサイト運営者は、注文商品をWorldShoppingの国内倉庫宛てに発送するだけで簡単に海外顧客に商品を販売できます。
WorldShopping BIZについて詳しく知りたい方は、下記ページをご覧ください。
shutto翻訳
shutto翻訳は、ECサイトを翻訳できるツールです。JavaScriptのタグ1行を挿入するだけで多言語化できる手軽さが魅力です。
自動翻訳・プロ翻訳・セルフ翻訳機能から自由に組み合わせられるため、簡単かつ高精度な翻訳に対応できます。海外検索エンジン対応設定を行うことで、海外の検索エンジンに載せやすいページを生成することも可能です。
shutto翻訳について詳しく知りたい方は、下記ページをご覧ください。
Buyee Connect
Buyee Connectは、越境ECに必要なサービスをサポートしてくれるサービスです。JavaScriptのタグをfutureshopの管理画面から設定するだけで「海外注文用カート」をECサイト上に設置できます。また、チャットやメールは10か国語に対応しており、問い合わせも365日対応が可能です。
ECサイト運営者は、Buyee Connectが指定した国内の住所に商品を発送するだけで海外ユーザーに商品を届けられます。国内フローを変更したり、複雑な発送対応をしたりする必要はありません。
Buyee Connectについて詳しく知りたい方は、下記ページをご覧ください。
アジアンブリッジ
アジアンブリッジは、台湾とタイへの販売をワンストップでサポートを受けられるサービスです。台湾やタイを中心とした海外でのマーケティング支援を、オンライン・オフライン問わず受けられます。越境ECで課題となりやすい貿易法や薬事法、国際税務などの専門性も有しているため、越境ECや各国への知識がなくても出店しやすいのが特徴です。
アジアンブリッジについて詳しく知りたい方は、下記ページをご覧ください。
まとめ
越境ECを成功させるには、コンテンツマーケティングやバイラルマーケティングなど越境ECに適したマーケティング手法を選ぶことが大切です。他にも各国に合ったコンテンツを用意したり、現地のSNSを活用したりなども重要です。
1から越境ECを始めたり、多言語に対応したサイトを制作したりするのは、ハードルが高い傾向にあります。気軽に越境ECを始めたい方は、本記事で紹介した「WorldShopping BIZ」や「shutto翻訳」などのサービスを活用するのがおすすめです。興味がある方は、ぜひ一度futureshopにご相談ください。
