日清製粉グループの(株)日清製粉ウェルナ(岩橋恭彦社長)は8つき1日、CO2排出量削減の2030年度目標を今年度中に前倒し達成する見込みだと発表した。
同社は日清製粉グループの環境課題中長期目標のもと、30年度までにCO2排出量を50%削減(13年度比)することを掲げている。今回、▽海外6生産拠点の電力を100%実質再生可能エネルギー化▽子会社のマ・マーマカロニ(株)神戸工場のカーボンニュートラル化――により目標を達成する見込みだ。
〈海外拠点〉
タイ国三井物産(株)傘下のMitsiam International Ltd.との間で、海外6拠点での非化石証書の購入契約を締結した。これにより年間約1万1,000tの排出量を削減(13年度排出量の35%相当)。今年度中に全ての海外生産拠点の電力を100%実質再生可能エネルギー化できる見通しだ。
〈マ・マーマカロニ神戸工場〉
7月から工場で発生した食品廃棄物によるバイオマス発電を開始。残りの電力使用分は非化石証書を組み合わせることで、工場で使用する全ての電力を再エネ由来で賄う。また、製造時に使う蒸気のボイラー用燃料を化石燃料から木質バイオマスに変更するほか、J-クレジットの活用も見込む。これにより今年度中に工場全体のカーボンニュートラルを実現、年間約5,200tの削減(13年度排出量の16%相当)を達成する見通しだ。
今後も省エネや排出量削減に向けた活動を進め、グループ全体での30年度目標達成に取り組む。さらに、50年度目標(自社拠点での排出量実質ゼロ)の達成に向けても「更なる取り組みの強化を図る」としている。
〈米麦日報2024年8月5日付〉