大塚製薬、医薬品研究開発の米国Jnana Therapeutics社を8億米ドルで買収

大塚ホールディングス株式会社(4578)は、100%子会社である大塚製薬株式会社(東京都千代田区)が、2024年8月1日、Jnana Therapeutics Inc.(米国 マサチューセッツ州、以下「ジュナナ社」)に対して、Otsuka America, Inc.(米国、大塚製薬の100%子会社、以下「OAI社」)を通じて、ジュナナ社を完全子会社化(以下「本買収」)することについて合意し、契約を締結した。

本買収は、必要な手続き等を経て、2024年度第3四半期中に完了する予定。合意内容に基づき、大塚製薬はジュナナ社株主に対し、本買収の対価として本買収完了時に800百万米ドルを支払うとともに、開発品の進捗に応じた開発マイルストンおよび薬事マイルストンとして最大325百万米ドルを支払う。

大塚製薬は、医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、販売、輸出ならびに輸入を行っている。

ジュナナ社は、医薬品の研究開発を行っている。

背景・目的

ジュナナ社は創薬技術により、難創薬ターゲットである腎臓におけるアミノ酸の再吸収を制御するタンパク質に対する低分子阻害剤JNT-517を開発することに成功した。

大塚製薬は、今回獲得したJNT-517は、アンメットメディカルニーズに挑戦する大塚製薬のさらなるポートフォリオの拡大に繋がると述べている。

さらにジュナナ社の創薬技術、自己免疫研究での低分子パイプラインが加わることで、世界で最も重要なバイオクラスターの一つである米国ボストン地域における研究開発を強化するとともに、複合的な形で大塚製薬のグローバル展開に相乗効果を狙う。

本件M&Aにより、ジュナナ社は、大塚製薬の完全子会社として事業を継続し、大塚製薬の研究開発も継続して実施する予定である。

また本買収は、大塚製薬が本買収のためにOAI社の傘下に設立した特別目的会社を、ジュナナ社を存続会社として同社に合併する形で実施される。

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(提供:日本M&Aセンター

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