三ツ矢サイダー誕生秘話~兵庫県川西市平野鉱泉と清和源氏~【兵庫エリア】
三ツ矢サイダー誕生秘話~兵庫県川西市平野鉱泉と清和源氏~【兵庫エリア】

こんにちは!ライターのみゆきちです。

突然ですが日本を代表する炭酸ジュースと言えば皆さんは何を思い浮かべますか?

色々ありますが、今回は果物を入れても美味しい、お酒を割るときに使っても美味しい、もちろん単体で飲んでも美味しい「三ツ矢サイダー」についてご紹介します!

三ツ矢サイダーの歴史

三ツ矢サイダーは明治14年(1881年)に兵庫県川西市で発明され、その3年後に発売された古い歴史を持つ飲み物です!そして、2024年で生誕140周年を迎えます。

炭酸飲料が初めて日本に入ってきたのは江戸時代のペリーの黒船来航時で、それから約30年後に三ツ矢サイダーが発売されました!

兵庫県川西市平野鉱泉の炭酸水

伝統ある三ツ矢サイダーは兵庫県川西市発祥の飲み物です。

もともと(発祥の地である)川西市には平野鉱泉と言う炭酸水が湧いていました。理学者のウィリアム・ガラン氏が湧き出る炭酸水を「理想的飲料鉱泉なり」と称賛するほどの良い水で、3年後に「平野水」として発売されました。
この水は当時皇太子だった大正天皇の御料品となるほど良質だったそうです!

平野水の発売から川西市には飲料製造所が増設され、三ツ矢サイダーの原型である香辛料入りの「平野シャンペンサイダー」が生まれます。

その後、「平野シャンペンサイダー」に糖を加えた「三ツ矢シャンペンサイダー」が発売され、改名を経て現在の「三ツ矢サイダー」になりました!
ちなみにこの「三ツ矢シャンペンサイダー」は『銀河鉄道の夜』の作者として有名な詩人・童話作家の宮沢賢治も愛飲していたそうです! 

なぜ商品名に「三ツ矢」が付くの? ~清和源氏ゆかりの地、川西市~

サイダー以外にもう1つ、川西市を語るうえで欠かせないのが、平安前期に即位した清和天皇を起源とする氏族「清和源氏」です。

清和源氏は、鎌倉幕府初代将軍家や室町幕府将軍家へと系譜が続いていくまさに川西市を代表する名家!実は、この清和源氏が三ツ矢サイダーの名前の由来に大きく関係しているのです!

時代は遡り平安時代、清和源氏の本流をたどる源満仲が落ちた先に住む場所を決めようと放った矢が兵庫県にある多田沼(現川西市)に棲む竜に命中しました。この矢は満仲の矢、三ツ矢として川西市に伝承されています。
そして満仲は平野水を発見した人物でもあったことから、サイダーの名前には満仲の功績にちなんで「三ツ矢」を採用したのです!

三ツ矢サイダー発祥の地

三ツ矢サイダーのはじまりともいえる平野水が湧いていた川西市平野には鉱泉工場跡地が今なお残っています。残念ながら現在は工場跡の中までは見学できませんが、レトロな建物の外観を見ることができます。大阪の中心地、梅田からも近いです!  アクセスなどの詳細は以下のホームページをご参考ください!

鉱泉工場跡
所在地:兵庫県川西市平野3-23-1
アクセス:能勢電鉄「平野」駅より徒歩約9分
HP:のせでん「沿線スポット」『三ツ矢サイダー発祥の地」
https://noseden.hankyu.co.jp/guide/spot/sq7k5fakn2/

三ツ矢由来の地

「三ツ矢」の名前のきっかけともなった源満仲ゆかりの神社です。

満仲本人も御祭神として祀られています。アクセスなど多田神社の詳細は以下のホームページをご参考ください!

多田神社
所在地:兵庫県川西市多田院多田所町1-1
アクセス:能勢電鉄「多田」駅より徒歩約15分
HP:多田神社公式ホームページ https://tadajinjya.or.jp/

おわりに

いかがでしたか?

いつも何気なく飲む三ツ矢サイダーですが、奥深い話がたくさん詰まっていますね。 

みなさんもぜひ一度、発祥の地「川西市」で三ツ矢サイダーを飲んでみてはいかがでしょうか?

参考

・のせでん「沿線スポット」
三ツ矢サイダー発祥の地|沿線スポット情報|おでかけ・沿線情報|のせでん【能勢電鉄】 (hankyu.co.jp)
・Asahi「三ツ矢豆知識」
三ツ矢豆知識|三ツ矢サイダー|アサヒ飲料 (asahiinryo.co.jp)
・読売新聞オンライン「宮沢賢治も愛飲、三ツ矢サイダー発祥の工場はここだ…アサヒ飲料がジオラマで再現」
宮沢賢治も愛飲、三ツ矢サイダー発祥の工場はここだ…アサヒ飲料がジオラマで再現 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
・太鼓台刺繍紀繍乃や「源満仲の龍退治と三ツ矢サイダー」
源 満仲の龍退治と三ツ矢サイダー – 紀繍乃や (xn--1cr778h.jp)
・川西市「清和源氏のふるさと」
(city.kawanishi.hyogo.jp)
・多田神社
交通案内 | 多田神社 (tadajinjya.or.jp)
・やぶ屋「宮沢賢治とやぶ屋」
https://yabuya.jp/free/kenji