(左から)八島代表、大倉社長
(画像=(左から)八島代表、大倉社長)

〈「焼とりの八兵衛」「焼鳥 市松」と焼鳥を軸に事業拡大・海外展開を目指す〉
(株)エターナルホスピタリティグループ(旧:(株)鳥貴族ホールディングス、大阪市浪速区、大倉忠司代表取締役社長CEO)は15日、福岡博多を中心に「焼とりの八兵衛」などを展開する(株)hachibei crew(福岡県糸島市、八島且典代表取締役)、ミシュラン一つ星を獲得し続ける「焼鳥市松」を運営する(有)AO(大阪府八尾市、竹田英人代表取締役)2社と、協業に向けた基本合意書を締結した。これにより、同社グループの中核ブランドである「焼鳥屋 鳥貴族」にミドルレンジ・ハイエンドの焼鳥業態を加えることで、“焼鳥”を事業の軸とした複数ブランドでの事業拡大や海外展開を目指していく。

今回、hachibei crewとは資本・業務提携を締結し、「焼とりの八兵衛」の全国展開、また北米・アジアを中心とした海外出店など国内外へのチェーン展開強化を図っていく。一方で、AOとは業務提携を締結、竹田代表が持つ技術・ノウハウを基盤としたハイエンドな焼鳥業態を新たに開発・展開する。まずはアジアを中心に、将来的には北米や欧州での海外展開を検討していく方針だという。

同日、都内で記者発表会が開かれ、大倉社長、八島代表らが登壇した。同社はことし5月1日、(株)鳥貴族ホールディングスから(株)エターナルホスピタリティグループに社名を変更した。大倉社長は、「海外への本格出店にあたり、海外でも通用する社名にしたいと思った。世界の外食市場に挑戦していくという意志が込められている。現在は『焼鳥屋 鳥貴族』がコアなビジネスとなるが、今後さまざまな事業・ブランドが増える可能性を考え、持株会社の“鳥貴族”という名称を外すことで、グループに入ってもらいやすくなるとの理由もある」としたうえで、「第2の創業という思いで、永遠のグローバル企業を目指す」と強調した。

また、海外進出にあたり、「2021年から世界進出を目指し、『グローバルチキンフードカンパニー』という長期ビジョンを掲げるとともに、国内の地方展開や『やきとり大吉』を展開するダイキチシステムを子会社化するなど、その活動を活発化させてきた」と説明。同社では海外出店に向け、23年に米国で現地子会社を設立。24年には、台湾の大成長城グループとの合弁契約の締結、また香港の四洲グループとフランチャイズ契約の締結、そして韓国進出に向け現地子会社の設立を決議しているという。さらに、5月1日付で米国の焼鳥店「HASU」を取得している。

大倉社長は、「このほど、社名・ビジョンを刷新した。新ビジョンは『Global YAKITORI Family』。このビジョンには、焼鳥を事業の軸として、さまざまなパートナーと協力し合い、日本が誇る焼鳥の文化・価値を広げていくという思いを込めている。“YAKITORI”を世界で通じる言葉にしていきたい。そしてこのほど、新たなパートナーとして、『焼とりの八兵衛』『焼鳥 市松』の2ブランドと協業していくことに合意した。鳥貴族だけでなく、国内のさまざまな焼鳥ブランドとともに、オールジャパンで世界に日本の焼鳥文化を広げていく」と意気込みを語った。

hachibei crewの八島代表は、「『焼とりの八兵衛』は福岡博多を中心に、海外にはハワイ1店舗、ベトナム2店舗、マニラ2店舗を展開している。今回、エターナルホスピタリティグループへの社名変更を聞き、海外進出への本気さを感じた。協業を通じて、さまざまなスタイルの日本の焼鳥という文化を世界に広げていきたい」と述べた。

〈畜産日報2024年5月17日付〉