日清オイリオグループは4月20~21日の両日、横浜市磯子区の横浜磯子事業場で、「第39回日清オイリオ横浜磯子春まつり」を開催した。
5年ぶりに2日間のフル開催となり、天候にも恵まれたことで計9,000人が来場した。会場のショッピングゾーンでは同社の食用油や、12月に100周年を迎える大東カカオなどグループ会社の商品が特別価格で販売され、ケース買いする人もおり好評だった。人気の食用油講座は、新商品「日清ヘルシークリア」と「MCTオイル」が用意され、営業社員が企画した「手作りドレッシングワークショップ」を初開催した。恒例のヒーローショーやトップパートナー契約を締結している横浜F・マリノスのコーチによるサッカー教室、地元の磯子警察署・消防署による展示など、子どもから大人まで楽しめるコーナーが用意された。
同まつりは地域住民に感謝を伝えるとともに、コミュニケーションを深める目的で、1982年に第1回を開催した。20年からはコロナ禍で中止していたが、昨年10月秋に4年ぶりに開催した際には、多くの住民から感謝の声が寄せられたという。
人気の食用油講座は、21日に「開封後のオイルのおいしさ続く『日清ヘルシークリア』のひみつ」と題して行われた。新型コロナ以降のクッキングオイルの価値提供について、価格に見合った価値をいかに提供できるかが問われる時代になったと説明した。同社はさまざまな新商品を発売して価値を提供してきたが、「日清ヘルシークリア」は酸化に対する漠然とした消費者の不安をクリアにする新商品だ。開封後も鮮度が長持ちし、つくりたての油のおいしさが持続すること、開封後120日後の調理品評価で8割が「すっきり、油っこくない」と回答したこと、加熱時の油特有のにおいを大幅に抑制することを紹介した。
同商品の肝だという、3つの鮮度抑制技術を組み合わせた「ウルトラ酸化バリア製法」について、「100年酸化と戦い続けてきた日清オイリオグループの酸化抑制技術の集大成」と強調した。製造後から保存中、開封後にわたって酸素との接触を徹底的に防ぎ、酸化を抑制する仕組みを説明した。
ワークショップの「油で美味しく健康に!手作りドレッシング」には、小学生とその保護者のペア16組が参加した。九州支店業務用課の笹原嘉月氏が司会を務め、油に関するクイズを5問出題した。サラダ油のサラダの意味やごま油が香ばしい理由、ポリフェノールが多く含まれているオリーブ油について3択で出題された。食べた後エネルギーになりやすい油が「MCTオイル」だと半数近くが正解し、認知率の高まりが伺えた。最終問題では、油が取れる植物はどれかという、全て正解の難問が出されたが、5問全て正解した子どももいた。
ドレッシング作りでは、オリーブ油やごま油、しょうゆ、酢が用意され、好きな油と調味料を容器に入れ、蓋をしてから振って混ぜる手順が紹介された。作ったドレッシングは、ラベルも用意されて、自宅に持ち帰ってもらった。
〈地域の人々としっかりコミュニケーション、位置付けや重要性を強く実感〉
川邊修執行役員横浜磯子事業場長兼物流統括部担当は5年ぶりのフル開催について、「長年開催してきた当社の大きなイベントの一つで、地域の人々としっかりコミュニケーションを図りたい。地域の人々に楽しんでもらうことが主な目的で、植物油のことや日清オイリオグループのことを広く知ってもらうためにも開催している。4月から磯子事業場に赴任し、団体の行事に参加し、近隣にあいさつに行ったが、『今年は春まつりを開催するのですね』と言ってもらうことも多かった。同イベントの位置付け、重要性を強く感じている」と述べた。
今後については、「ステークホルダーとのコミュニケーションは事業活動に欠かすことのできない経営課題で、地域社会もその1つだ。磯子で事業活動を行っていく中で、地域社会と緊密な連携を図れるもう一段上の取り組みにしていきたい」と意気込みを語った。
〈大豆油糧日報2024年4月23日付〉