電源開発、豪州のGenex Power Limited社を買収へ

電源開発株式会社(9513)は、2024年4月12日、電源開発グループのGenex Power Limited社(オーストラリア シドニー、以下「Genex」)の発行済み株式の 100%を取得し、Genexを子会社化するための手続きを開始することを決定した。

本件株式取得にあたっては、豪州上場会社の株式を 100%取得する方法の一つである豪州会社法に基づくScheme of Arrangement(以下、「SOA」)の手続きにより、電源開発の指名する連結子会社(出資比率:100%)を通じてGenexの全株主の保有する株式を現金にて取得する予定であり、2024年4月12日、電源開発がGenexとの間で本件株式取得に関する合意内容を定めるTransaction Implementation Deed を締結した。

SOAの実施には、本件株式取得の受け入れに対する Genex の株主総会における承認、豪州裁判所による承認等が必要となる。

電源開発は、電気事業を行う。

Genexは、豪州にて再生可能エネルギー及び蓄電設備の開発・建設・運営事業を展開する。

株式の取得の背景

電源開発は「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」という企業理念に基づき、70 年以上にわたり効率的かつ安定的な電力の供給に務め、グローバルに事業を展開してきた。現在、エネルギーの安定供給と気候変動対応の両立は人類文明が持続していく上で最も重要な課題となっている。このような状況の中、電源開発は2021 年2月に「J-POWER“BLUE MISSION 2050”」を策定し、2050年のカーボンニュ-トラルと水素社会の実現を目標に取り組みを加速している。

豪州においては、連邦政府が温暖化ガスの排出量を2030年までに2005年比43%減、2050年までに豪州全体でNet Zeroとする目標を2022年6月に国連へ提出しており、2035年までに約40GW の再生可能エネルギーと約 30GW の蓄電設備の導入が見込まれている。

Genexはクイーンズランド州 Kidston 地点で太陽光発電、揚水発電、風力発電からなる「クリーン・エネルギー・ハブ」を展開しており、電源開発は2020年より同社と再生可能エネルギープロジェクトの共同開発を通じて深い信頼関係を構築してきた。本件株式取得により、Genexと共に再生可能エネルギー及び蓄電設備の開発を加速させることで、豪州政府の温暖化ガス排出量削減目標と当社の“BLUE MISSION 2050”の目標達成に大いに貢献できるものと確信している。

取得株式数、取得価額及び取得前後の所有株式の状況等

(1)異動前の所有株式数:106,990,005 株(議決権の数:同数)(議決権所有割合:7.72%)
(2)取得株式数:1,278,187,135 株(議決権の数:同数)
(3)取得価額: Genexの普通株式:34,672 百万円(351 百万豪ドル)(1株当たりの対価:0.275 豪ドル)
(4)異動後の所有株式数:1,385,177,140 株(議決権の数:同数)(議決権所有割合:100%)
(5)取得の相手方:豪州会社法に基づくSOAによりGenexの全株主から株式を取得する。
 ※1 豪ドル=98.64 円で計算。

日程

(1)契約締結決定日:2024年4月12日
(2)契約締結日:  2024年4月12日
(3)株式譲渡実行日:2024年7月(予定)

電気・ガス・水道業界のM&A・事業承継の動向はこちら
(提供:日本M&Aセンター

無料会員登録はこちら