今回は、主に日本のWeb3/NFT企業の海外展開を支援するガンマ法律事務所の代表 デビット氏にインタビューを行いました。
・ガンマ法律事務所はどんなことをしているの?
・他の法律事務所との違いは何?
・これまでの支援先の実績はどのような企業があるの?
・今後はどのような展開を考えているの?
などの疑問にお答えいただき、ガンマ法律事務所の魅力をお伝えしていきます。
現在日本でWeb3/NFT事業を展開している企業やこれからWeb3/NFT事業を行いたい方、これからWeb3/NFT領域で海外展開を考えている方はぜひ最後までご覧ください!
目次
Web3やNFT等の新技術に強い「ガンマ法律事務所」
Q. まずはデビット氏の自己紹介をお願いします。
私はビデオゲーム、VR・AR、ブロックチェーンの最先端のメディア・テクノロジー分野において日本のクライアントをサポートすることに力を入れてきました。
私はロサンゼルス、東京、ニューヨークに拠点を置く大手法律事務所と、ヨーロッパの2つの法律事務所に勤務していたのですが、これまでに3回、計4年間日本に住んだ経験があります。
「ドットコムブーム」が到来したときは、シリコンバレーのナスダック上場インターネット企業に国際顧問として入社し、日本の大企業だけでなく、韓国、中国などの諸外国との合弁事業にも取り組みました。
Q ガンマ法律事務所のビジネスについて教えてください。
ガンマ法律事務所は、最先端のメディア・テクノロジー業界の厳選したクライアントに品質の高いサポートを提供するWeb3専門法律事務所です。
現在10人の弁護士在籍(そのうち2名は日本人ネイティブ)し、10人のスタッフがおります。(そのうち3名は日本語と英語のバイリンガル)
ビデオゲームとeスポーツ、VR/AR/XR、デジタルメディアとエンターテイメント、ブロックチェーンに関する深い専門知識を持っており、これらの分野の法的ビジネスにいち早く取り組んできました。
当社のクライアントは、スタートアップのファウンダー、メタバースおよび人工知能ビジネスから、多国籍メディアおよびゲーム関係の複合企業まで多岐にわたります。
今までのWeb3業界での経験から、クライアントに付加価値の高い効率的なサポートを提供し、競争率の高い環境にいるクライアントが優位な立場にたてるサービスを提供しています。
米国関係者との取引、米国市場への参入、米国での事業の拡大を目指している、あらゆる規模の日本企業に対して、包括的なバイリンガル法的サポートを提供しています。
日本のクライアントには、さまざまな産業分野で事業を展開する上場企業やスタートアップ企業があります。
Q ガンマ法律事務所を始めたきっかけについてもお聞かせください。
「ドットコム ブーム」の後、 2001年に「ドットコム クラッシュ」が起こり、私が勤めていたインターネット会社は倒産しました。
倒産後の1年間も、日本と他の国々で行っていた合弁事業の解体を手伝うために、会社に残りました。
その後、旅行をしたり、日本やヨーロッパの友人に会いにいくことで時間を過ごしていたのですが、その1年後、私は再び仕事を始めることにしました。
法律事務所かインターネット会社に戻ろうと思い、 香港に拠点を置くあるEコマースの会社と話をしていましたが、その会社では法的サポートは必要だが、常勤の弁護士は必要ないとのことでした。
そのときはがっかりしましたが、他にも同じような法的サポートが必要な会社をいくつか見つけて法律事務所を始められないか?と思いつきました。
そうして私たちはガンマ法律事務所をスタートしましたが、カプコンのような興味深いクライアントを早い段階で獲得できたのは非常に幸運でした。
新技術や多国間の法的枠組みに強い弁護士集団
引用:ガンマ法律事務所公式HP
Q. なぜガンマ法律事務所は日本のWeb3/NFT企業の海外展開に強いのでしょうか。
日本のWeb3企業やNFT企業の海外進出を促進する当事務所の強みは、最先端テクノロジーと多国間の法的枠組みの複雑な相互作用に対する包括的な理解にあります。
当事務所の弁護士は、グローバルな法律事務所での勤務経験や、東京を含む世界の主要な商業都市での生活経験があり、豊富な経験を有していて、このような国際的なバックグラウンドをもつ当事務所は、日本企業が海外に進出する際に直面する多面的な法的環境をナビゲートするために必要な能力を備えているのです。
当事務所は、急速な進化と複雑な規制を特徴とするWeb3とNFTの分野の最前線で活躍してきました。
これらのテクノロジーに早くから取り組んできたことで、単なる法的アドバイスにとどまらず、ブロックチェーンやデジタル資産の最新動向を考慮した戦略的なアドバイスの提供が可能です。
長年にわたって構築されたこのネットワークは、コスト効率に優れ、質の高い法的サポートを可能にし、クライアントの皆様が自信を持って新市場の規制環境を的確に乗り切ることをお約束します。
Q. 今までサポートした企業はどのような企業でしょうか。
日本企業の米国法人設立、米国での事業開始、米国企業との取引実行に加え、ビデオゲームとeスポーツ、VR/AR/XR、デジタルメディアとエンターテイメント、ブロックチェーン企業をサポートしてきました。
具体的には、カプコン、講談社、サンリオなどの大企業から中小企業やスタートアップまで幅広いです。
Q. ご実績の中で特に⽇本のWeb3やNFT事業を⾏う企業の海外進出に強みがあると認識しておりますが、どのような事例がございますでしょうか。
NFTの制作・流通に携わる日本企業に対し、規制遵守、知的財産権、国際的パートナーシップに関する法的サービスを提供してきました。
この中には、ブロックチェーンやNFTプロジェクトに注力するテクノロジー企業の米国子会社設立支援も含まれており、国際的な事業展開に向けた効果的な体制を確保しています。
他には日本の大手ゲーム会社の代理人として、知名度の高い知的財産(IP)をハリウッドのスタジオにライセンスする案件を取り扱ってきました。
そのためには、複雑な交渉が必要であり、エンターテインメント業界の法的・商業的背景を深く理解する必要がありました。
日本の出版社が米国で電子書籍配信プログラムを立ち上げる際、デジタル著作権管理法や著作権法の複雑な網の目をかいくぐって支援した実績もあります。
これには、法律の専門知識だけでなく、デジタル出版のエコシステムとそれを支えるテクノロジーに対する理解も必要とされました。
Q. ⽇本の Web3/NFT 事業を⾏う企業が海外進出することで得られる価値はどのようなものがございますでしょうか。
日本のWeb3企業やNFT企業は、海外進出によって多くの価値を得ることができます。
海外進出は、市場へのリーチ、収益の可能性、イノベーション能力を飛躍的に高めることができます。
第一に、海外市場に参入することで、日本企業はより広範な顧客基盤にアクセスすることができ、日本の枠を超えて利用者を多様化することができます。
これは、新たな収益源を開くだけでなく、多様な消費者の嗜好に合うよう自社の製品をカスタマイズできます。
加えて、イノベーションを起こす機会を提供し、世界的なブランド認知とロイヤルティを高めることができます。
世界のWeb3とNFTの状況は、急速な技術進歩と規制の進化によって特徴付けられています。
日本企業が海外に進出することで、異なる規制環境や技術エコシステムと直接関わり、世界のトレンドや課題に対する理解を深めることができます。
さらに、国際的な事業展開は、外国企業、投資家、イノベーターとの戦略的パートナーシップやコラボレーションを促進します。このような提携は、日本のWeb3企業やNFT企業の成長とイノベーションをさらに早めることができ、法律や規制のハードルをより効果的に回避する道筋を提供し、市場参入をよりスムーズかつ成功に導きます。
最後に、複数の国で事業を展開することで、単一の法域における市場変動や規制変更に伴うリスクを軽減し、事業を地理的に分散させることで、日本のWeb3やNFT企業はグローバル市場の変動や規制の変化にうまく対応して、より安定した持続可能な成長を確保することができます。
このような戦略的多角化は、Web3およびNFTセクター特有の目まぐるしい変化に対する耐性の構築を可能にするのです。
Q. ガンマ事務所が他の事務所と異なる強みについても教えてください。
当事務所の強みは個々の弁護士のキャリアレベルの高さです。 当事務所の弁護士は全員、ニューヨーク、ロサンゼルス、東京、その他の主要な商業の中心地に拠点を置きながら、キャリアの多くを米国国内および国際的な法律事務所での実務に費やしてきました。
当事務所の業務の多くは国際的な案件であるため、弁護士たちは複数の言語を話します。日本、中国、ヨーロッパ、ラテンアメリカなどで長年の関係を築いている弁護士が主です。
多くの日本Web3/NFT企業の海外進出を支援した実績
Q. ⽇本の Web3/NFT 事業を⾏う企業が海外進出する際にはどのような点に気をつけるべきでしょうか。また、その際のガンマ法律事務所の役割についても教えてください。
気をつけるべき点は、大きく4つです。
まずはターゲット市場の法的規制の枠組みを理解し、遵守することが最も重要です。
知的財産権、データ保護、デジタル資産や暗号通貨に関する特別な規制など、Web3やNFTを取り巻く環境は法域によって大きく異なります。
企業は法的な落とし穴を回避し、業務が現地の法律に完全に準拠していることを確認するために、このような複雑な状況を見極め、対応していく必要があります。
次に、文化や市場の違いは、Web3やNFTビジネスの国際展開において重要な役割を果たします。日本で通用するものが他国の消費者の共感を得られるとは限りません。
企業は徹底した市場調査を行い、現地の消費者の嗜好、文化的ニュアンス、市場動向を理解する必要があります。現地の嗜好や期待に合わせて製品、マーケティング戦略、ユーザー体験を調整することで、新市場での受け入れと成功を大幅に高めることができます。
加えて、現地での強力なパートナーシップとネットワークの構築が重要です。
現地のパートナーは、市場に関する洞察力を提供し、法的環境やビジネス環境をナビゲートし、現地のネットワークやリソースへのアクセスを提供できます。
ジョイント・ベンチャー、戦略的提携、協業のいずれを通じてであれ、このようなパートナーシップは円滑な市場参入を促進し、リスクを軽減し、事業の成長を高めることができます。
最後に、サイバーセキュリティとデータ保護は、特に国境を越えてデジタル資産や個人データを扱うWeb3やNFT企業にとって重要な検討事項です。
強固なセキュリティ対策を確保し、欧州のGDPRなど国際的なデータ保護規制に準拠することは、サイバー脅威から保護し、新規市場でユーザーとの信頼を築くために不可欠です。
規制の遵守、文化や市場への適応、現地でのパートナーシップ、サイバーセキュリティなど、これらの分野に細心の注意を払うことで、日本のWeb3企業やNFT企業は、海外進出を成功させることができます。
Q. 日本のWeb3/NFT企業が海外展開する際に注意すべき点、日本でWeb3/NFT事業を行う企業が海外展開する際に得られる価値とは何でしょうか。
企業は、デジタル資産、知的財産、消費者保護に関するさまざまな法的枠組みを、さまざまな法域をまたいでナビゲートしなければなりません。こうした違いを理解し、コンプライアンスを徹底することで、法的リスクを軽減し、円滑な市場参入を促進できます。
文化や消費者行動の違いにも注意が必要です。
現地の嗜好や期待に合わせて製品やマーケティング戦略を調整することは、海外でのWeb3/NFTの採用や成功に大きく影響し、このような適応性は市場への浸透を高めるだけでなく、企業のグローバルなブランドイメージと顧客エンゲージメントを豊かにします。
信頼できるパートナーシップとネットワークの構築も、もうひとつの重要な側面です。
法律顧問、市場参入戦略、流通など、現地のネットワークと協力することで、貴重な見識とサポートを得ることができます。このような関係は市場理解を加速させ、現地のビジネス慣行のナビゲーションを容易にし、業務効率を高めることができます。
日本のWeb3/NFT企業が海外に進出することで得られる価値は多面的です。
企業は国際的に、より大規模で多様な市場にアクセスすることができ、顧客ベースと収益機会を大幅に拡大することができます。
グローバルに事業を展開することで、国際的なトレンドやイノベーションを取り込むことを可能にし、競争上の優位性や製品の多様化を促進します。
さらに、異なる規制環境やビジネス文化に触れることで、戦略的機敏性が高まり、企業は世界各地の市場や規制の変化により敏感になります。また、国際的な事業展開はリスクの分散を可能にし、国内市場の状況への依存度を下げ、全体的な事業の安定性を高めます。
Q. サポートした企業からはどのようなフィードバックがありましたか?
クライアントからは、高い対応力、細部へのこだわり、業界を超えたさまざまな側面への深い理解を評価いただいています。
また、革新的でありながら戦略的かつ実践的な視点も評価いただいています。
日本のWeb3/NFT企業のグローバル進出をサポート
Q. ガンマ法律事務所の今後の展望についても教えてください。
Web3 およびエンターテインメント業界にわたる専門知識に加えて、当社は日本企業の米国における存在感の拡大と米国市場への参入のサポートに重点を置いています。
これには、米国のIPO とナスダック上場の促進が含まれます。
Q. ⽇本のWeb3/NFT 事業を⾏う企業が海外進出を⾏うにあたっての注意点や重要な点があれば教えてください。
徹底した市場調査と法的デューデリジェンスは非常に重要です。
ターゲット市場の規制、文化、競争環境を理解することは大変重要で、この下調べをすることは会社の戦略だけでなく、法令遵守、知的財産権保護、市場参入障壁に関連するリスクの軽減にも役立ちます。
また、パートナーシップの強みを活用してください。
法律顧問、市場参入コンサルタント、戦略的ビジネス・パートナーなどから現地機関との関係を構築し、貴重な見識を供給してもらえます。
これにより、現地のビジネス・エコシステムにおける円滑なナビゲーションを促進できます。
こうした提携関係は、市場への浸透を加速させ、経営効率を高めることができます。
そして、イノベーターとしてのルーツに忠実でありながら、適応性を持つことを心がけてください。
グローバルなWeb3/NFTの領域は、急速な技術の進歩や消費者の期待の進化に伴い、ダイナミックに変化しています。
ビジネスの独自性の中核を維持しつつ、新しい市場特有のニーズや嗜好に対応できるよう、提供する商品や戦略を変化させる準備を整えてください。
最後に、海外進出の長期的なビジョンを検討しましょう。
グローバル化とは、目先の利益だけでなく、グローバルな課題や機会に直面しても持続可能で強靭なビジネスを構築することです。
このビジョンは、進出市場の選択から地域社会や生態系への投資まで、戦略の指針となるはずです。
Q. これから海外進出を行う日本のWeb3業界へのメッセージをお願いします。
海外進出においては、野心と綿密な計画の両方を持って事業拡大に取り組むことが不可欠です。
国際的な舞台は、あなたのイノベーションを広め、多様な市場とつながり、企業の影響力を増幅させるグローバルなパートナーシップを育むためのユニークなプラットフォームを提供します。
何よりもまず、徹底した準備がカギとなります。
ターゲットとする市場の法律、文化、ビジネスのニュアンスを理解することです。
この基礎知識があれば、複雑な問題にも自信を持って対応でき、現地の人々の共感を得られるような戦略を立てることができます。
ある市場で通用することが、別の市場では通用しないこともあり、柔軟性が企業の財産になることを忘れないでください。
加えて、現地での強力なパートナーシップの構築もとても重要です。
自社のビジョンを共有し、新市場の複雑さを理解する指針を与えてくれる企業と協力することが必要です。
こうした提携は戦略的なものであるだけでなく、単独では不可能かもしれない新鮮な洞察や革新の機会を提供し、インスピレーションの源となります。
コア・バリューに忠実でありながら、多様な考え方や慣習を受け入れましょう。
このバランスは、ビジネスモデルを豊かにするだけでなく、国際舞台における先進的で適応力のあるプレーヤーとしての評判を確固たるものにします。
最後に、長期的な視野を持ち続けること。
海外進出は単なるビジネス戦略ではなく、テクノロジーと社会の未来を形作るグローバル・コミュニティの一員であることへのコミットメントなのです。
あなたのパイオニア精神は、自国の市場だけでなく、世界中の変化を刺激し、進歩を推進する可能性を秘めているのです。
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