法人カード,比較
(画像=PIXTA)

一口に「法人カード」とは言っても、現代ではさまざまなタイプのカードが存在する。あまりの種類の多さに、申し込むカードを決められない経営者も多いはずだ。そこで今回は法人カードの選び方に加えて、ジャンル別・目的別のおすすめカードを紹介していく。

法人カードの基本的な選び方!特に比較しておきたい3つのポイント

おすすめの法人カードをチェックする前に、まずは法人カードの基本的な選び方を押さえておきたい。法人カードは提供会社やグレードによって特徴が大きく変わるため、以下で紹介するポイントをしっかりと比較することが重要だ。

1.コストパフォーマンス

法人カードのコストとは、簡単にいえば年会費のこと。年会費は安いほど魅力的に見えるかもしれないが、「コストパフォーマンス」という観点から法人カードを比較した場合、一概にお得とはいえない。
たとえば、法人カードにはさまざまなサービスが備わっており、中には年会費以上にメリットが大きいサービスも存在する。ほかにもクレジットカードとしての機能や補償など、パフォーマンスの部分に該当する要素は非常に多い。
ただし、使わないサービスや機能が多くてもメリットはないので、「自身にとって必要なパフォーマンス」は慎重に見極めるべきだ。各サービスや機能などの使用頻度を意識したうえで、自身にとってコストパフォーマンスの高い法人カードを選んでいこう。

2.経営をサポートしてくれるサービス

法人カードの中には、ビジネスに関係するサービスが備わっているものも珍しくない。具体的なサービスとしては、福利厚生サービスや弁護士相談サービスなどが挙げられる。
これらのように経営をサポートしてくれるサービスが備わっていれば、想像以上にメリットを感じられるはずだ。ビジネス関連のサービスが備わっている点は、法人カードならではの特徴であるため、サービス内容の確認を忘れないようにしよう。

3.ポイントやマイルの貯まりやすさ

一般的なクレジットカードと同じように、法人カードでもポイント・マイルの貯まりやすさは意識しておきたい。ポイントやマイルにはさまざまな使い道があるため、上手に活用すれば会社の経費を大きく削減できる。
ショッピングの機会が多い経営者はポイントシステムを、飛行機に乗る機会が多い経営者はマイルの貯まりやすさを入念にチェックしておこう。

上記では3つのポイントを解説したが、実際に比較するべき点は「法人カードを持つ目的」によってやや変わってくる。「なぜ法人カードを持つのか?」を明確にすれば、「どんなサービスや機能が必要になるのか?」が少しずつ見えてくるだろう。つまり、申し込む法人カードを選ぶ際には、事前に目的をはっきりさせることが重要だ。
では、ここまで解説した内容を踏まえたうえで、ジャンル別のおすすめカードを以下でチェックしていこう(※記載情報は2020年1月時点のもの)。

年会費無料が魅力的!所有コストを抑えられる法人カード

法人カードの年会費は、企業にとっては軽視できないコストだ。特にサービスや保険などを利用せず、決済にしかクレジットカードを使用しない場合には、年会費はぜひとも節約したいコストだろう。
そこで以下では、所有コストを抑えたい方におすすめの法人カードを紹介していく。

1.ACマスターカード

年会費が無料なうえに、最短で即日の発効に対応している法人カード。キャッシングカードとしての機能も備わっているため、資金調達手段を増やしたい経営者にもおすすめだ。
毎月の利用金額から0.25%が自動的にキャッシュバックされる点も、この法人カードの大きな魅力だろう。

年会費無料
主なサービス・毎月の利用金額から0.25%が自動的にキャッシュバック
・対象店舗での利用で、最大5.0%が還元される など
補償内容特になし
特徴・キャッシング機能が備わっている
・クレジットとキャッシングで、最大800万円まで利用できる
・自宅に利用明細が届かない(ウェブ上で確認できる)
公式ページhttps://www.acom.co.jp/lineup/credit/

年会費無料のカードとしては上限額が高めに設定されているため、使い方次第ではさまざまなシーンで活躍してくれる。ただし、返済方法は「定率リボルビング方式」の1種類であるため、大きな買い物をする際には事前に返済計画を立てておきたい。

2.セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード

最短で即日発行に対応している、ネットショッピングでの利用がお得なカード。2年目以降は1,000円の年会費が発生するものの、前年に1回以上利用すれば年会費が無料になる。
決済に使用できる店舗も多いため、実質的には年会費がかからない法人カードといえるだろう。

年会費(税抜)1,000円(前年に1回以上の利用で無料)
主なサービス・ネットショッピングで最大30倍のポイントが付与される
・対象店舗で使用すれば、優待割引を受けられる
・会員専用の旅行サイトを利用できる など
補償内容・ネットでの不正使用に対する補償(オンライン・プロテクション)
特徴・ポイントや割引など、ショッピングがお得になるサービスが充実
・スピード発行に対応している
・アイテムやマイルとの交換など、ポイントの使い道が多い
公式ページhttps://www.saisoncard.co.jp/amex/pearl-cs/

所有コストを抑えられる法人カードとしては、ポイント制度や各種サービスが充実している。また、オンライン・プロテクションによって安全性も高められているので、普段使いのカードとしても優秀な1枚だ。

経費の削減に効果的!ポイント還元率が高い法人カード

ポイント還元率の高い法人カードは、使用頻度が高いほど多くのポイントを貯められる。そのため、出張費や接待費などを法人カードで支払うケースが多い企業は、経費削減のために「高還元率」のカードを検討しておきたいところだ。
年会費が多少かかってもポイント還元率を重視したい経営者は、以下の法人カードをチェックしておこう。

1.アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード

独自のポイントシステムである「メンバーシップ・リワード」によって、高還元率を実現している法人カード。100円の支払いにつき1ポイントが貯まり、公共料金や少額の支払いでもしっかりとポイントが付与される。
また、貯めたポイントを1回でもアイテムと交換すれば、ポイント有効期限が無制限になる点も魅力的だ(通常は3年が期限)。

年会費(税込)34,100円
主なサービス・空港ラウンジの利用や手荷物宅配
・コンサルティングや福利厚生をはじめとした、ビジネス関連のサービス
・会食や接待に適した飲食店の予約代行 など
補償内容・国内旅行傷害保険…最大5,000万円
・海外旅行傷害保険…最大1億円
・その他、盗難やキャンセル費用の補償 など
特徴・通常時で1.0%の高いポイント還元率
・旅行や出張に関する補償が充実している
・13,200円支払うことで、社員が持てる追加カードも発行可
公式ページhttps://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/gold-business-corp-card/

グレードがゴールドカードであるため、各種サービスや補償内容も申し分ない。特に旅行や出張が多い企業にとっては、重宝する法人カードといえるだろう。

2.EX Gold for Biz M

1,000円の利用ごとに、「1スマイル(=5円相当)」が貯まる法人カード。通常時のポイント還元率は0.5%だが、利用額が増えるほど高いステージが適用されることで、最大2倍のスマイルを受け取れる。
さらに、ゴールド会員には20%のポイントが加算されるため、利用額が大きければ最大1.1%の還元率を実現することが可能だ。

年会費(税込)2,200円
主なサービス・空港ラウンジをはじめとした、旅行や出張に関するサービス
・福利厚生プログラムや経理システムなど、ビジネスに役立つサービス
・融資金利優遇制度 など
補償内容・国内旅行傷害保険…最大5,000万円
・海外旅行傷害保険…死亡や後遺障害をはじめ、さまざまなトラブルに対応
・その他、盗難やショッピングガード など
特徴・利用額が増えれば、最大1.1%の還元率を実現可能
・海外旅行傷害保険が充実している
・ビジネスに役立つさまざまなサービスが備わっている など
公式ページhttps://www.orico.co.jp/business/creditcard/exgoldforbiz_m/

ほかにも会計ソフトの利用料が割引されるなど、この法人カードはビジネス面でのサービスが手厚い。旅行傷害保険も充実しているので、社内外で活躍してくれる法人カードだろう。

3.三井住友ビジネスカード for Owners(クラシック)

1,000円の利用ごとに1ポイント(=5円相当)が貯まる、スタートアップ企業も利用できる法人カード。通常時の還元率は0.5%とそれほど高くないが、大手コンビニをはじめとした特定の店舗で使用すると、通常時の5倍のポイントが付与される。
貯めたポイントはそのまま利用代金にキャッシュバックできるので、対象店舗で備品などを多く購入する場合は、経費削減に大きく役立つカードだろう。

年会費(税抜)1,250円
主なサービス・空港ラウンジサービス
・東京~新大阪間の新幹線のチケットレスサービス
・航空券チケットレス発行サービス など
補償内容・国内旅行傷害保険…あり
・海外旅行傷害保険…最大2,000万円
特徴・対象店舗を利用すると、ポイント還元率が大幅に上昇する
・貯めたポイントをそのまま利用代金にキャッシュバックできる
・クラシックカードとしては、各種サービスが充実している
公式ページhttps://www.smbc-card.com/camp/bs_owners/index.jsp

上記で紹介した2つのゴールドカードに比べて、年会費が安い点も魅力的な法人カードだ。サービスや補償はそれほど充実していないが、対象店舗で使った場合のポイント還元率に関しては、決してほかのカードに劣っていない。

海外出張が多い経営者に最適!マイルやサービスが充実した法人カード

海外出張が多い経営者は、マイルが貯まりやすい法人カードを選ぶと便利だ。マイルは航空会社のプログラムによって貯まるポイントであり、貯めたマイルは航空券や座席のアップグレードに使用できる。
また、海外旅行・海外出張に便利なサービスも、選び方のポイントとして意識しておきたい。

1.セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

法人カードの中では、トップクラスにマイルを貯めやすいカード。マイル還元率は最大1.125%であり、通常のショッピングで貯めたポイントをマイルと交換できる。
さらに国内旅行では最大5,000万円、海外旅行では最大1億円の傷害保険が備わっている点も心強い。

年会費(税抜)20,000円(年間200万円以上の利用で、翌年度は10,000円に割引)
主なサービス・1,300以上の空港でのラウンジサービス
・会計ソフトや弁護士サービスなど、ビジネスサービスの優待
・会員専用の問い合わせ窓口が、24時間365日用意されている など
補償内容・国内旅行傷害保険…最大5,000万円
・海外旅行傷害保険…最大1億円
特徴・サービスや補償が充実しているため、海外旅行や出張の快適性があがる
・経営に活用できるビジネスサービスも充実している
・貯めたポイントが、自動でマイルに交換されるサービスあり
公式ページhttps://www.saisoncard.co.jp/amex/sbs-cs/

この法人カードは「SAISON MILE CLUB」に登録しておくと、貯めたポイントが自動的にJALマイレージクラブのマイルに交換される。ポイントとマイルの交換作業を手間と感じる方は、ぜひ利用しておきたいサービスだ。

2.ANA法人ワイドゴールドカード

最大で1.0%のマイル還元率を実現している、空の旅にぴったりなカード。入会時に加えて継続時にも2,000マイルが付与されるため、長く持ち続けるメリットもある法人カードだ。
一般的なゴールドカードと同様に、国内では最大5,000万円、海外では最大1億円の傷害補償ももちろん備わっている。

年会費(税抜)19,000円
主なサービス・一流ホテルでの会員宿泊割引
・空港内免税店での10%割引
・国内ホテルの朝食無料、ドリンクサービス など
補償内容・国内旅行傷害保険…最大5,000万円
・海外旅行傷害保険…最大1億円
特徴・空の旅に特化したサービスや補償が備わっている
・空港をはじめ、旅行に関するさまざまな店舗で割引サービスを受けられる
・傷害保険の補償が充実している
公式ページhttps://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/reference/anacard/index_adesk.html

ANAが提供するツアーをお得な価格で利用できる点も、この法人カードの大きな魅力。飛行機を利用して社員旅行を実施する場合には、この特典を利用することで旅費を大きく節約できる。

3.アメリカン・エキスプレス・ビジネス・カード

前述で紹介した「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード」の、クラシックカードに該当する法人カード。サービス面ではやや劣るが、年会費を抑えつつポイントをマイルに移行できるため、ゴールドカードと同じくマイルを効率的に貯められる。
また、カード会員専用の旅行サイトや、電話1本での旅行手配サービスなども備わっているので、空の旅を一気に快適にしてくれるはずだ。

年会費(税込)13,200円
主なサービス・手荷物の無料宅配
・29箇所の空港ラウンジサービス
・海外用レンタル携帯電話の優待割引 など
補償内容・国内旅行傷害保険…最大5,000万円
・海外旅行傷害保険…最大5,000万円
・その他、盗難やネットショッピングでの補償 など
特徴・ゴールドカードに比べると、年会費を大きく抑えられる
・旅行や出張に特化したサービスが充実している
・海外旅行先でも24時間のサポートを受けられる
公式ページhttps://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/green-business-corp-card/

追加カード(6,600円)も発行可能であり、複数の社員で海外に向かうようなシーンにも活用できる。

新設法人にぴったり!審査通過を重視したい方向けの法人カード

法人カードを持ちたくても、赤字経営の影響で「審査に通過できない…」と悩んでいる経営者は多いはず。また、新設法人も社会的な信用性が低いため、なかなか審査に通過できないのが実情だ。
審査に対して強い不安を感じている方は、以下で紹介する法人カードを検討してみよう。

1.ビジネクスト法人クレジットカード

利用限度額が100万円以下の場合に限り、本人確認書類だけで申し込みができるクレジットカード。法人に加えて、個人事業主やフリーランス、自営業も対象に含まれているため、事業規模に関わらず手軽に申し込める法人カードだ。
年会費が永年無料である点も、新設法人には嬉しいメリットといえるだろう。

年会費無料
主なサービス・ETCカードも無料で発行
・介護や医療などの福利厚生サービス
・レンタカー割引サービス など
補償内容特になし
特徴・最大50名までの従業員カードを発行できる
・旅行検索や割引など、出張や旅行に便利なサービスが備わっている
・コストを全くかけずにETCカードまで発行できる
公式ページhttps://www.businext.co.jp/affiliate/businessCardLP.html

機能やサービスはシンプルだが、やはり手軽に申し込める点やコストがかからない魅力は大きい。「無駄なコストを少しでも省きたい」と考えている創業者・経営者には、ぴったりな1枚といえるだろう。

2.ライフカードビジネスライト

限度額に関わらず、本人確認書類だけで申し込みを済ませられる法人カード。1枚あたり2,000円の年会費はかかるが、ETCカード(1枚まで)は無料で追加できる。
スマートフォンから最短4営業日でスピード発行しているので、急ぎで法人カードを作りたい経営者にも適しているだろう。

年会費無料
主なサービス・ETCカードの無料発行
・福利厚生をはじめとした、ビジネスに役立つ各種サービス など
補償内容特になし
特徴・ビジネスや経営に役立つサービスが備わっている
・最大3枚までの従業員カードを発行できる
・海外アシスタンスや割引など、旅行に役立つサービスも充実
公式ページhttp://www.lifecard.co.jp/partner/corp_light.html

上記はスタンダードの情報だが、年会費2,000円を払えば空港ラウンジサービスや付帯保険などが備わったゴールドカードにグレードアップできる。いずれのグレードも手軽に申し込むことができ、かつビジネスや経営に役立つサービスが備わっているので、ぜひ検討しておきたい1枚だ。

法人カードの特徴は時期によって変わる!常に最新の情報を

本記事では2020年1月時点での情報を紹介したが、実は法人カードの特徴は時期によって変わってくる。たとえば、キャンペーンによってボーナスポイントが付与されたり、サービス内容に変更が加えられたりするケースもあるため、法人カードは最新の情報で比較することが重要だ。
少しでもお得な法人カードを選びたい経営者は、最新情報を収集したうえでカード選びに取りかかろう。