※本稿は寄稿者の個人的見解に基づく原文を掲載したものであり、THE OWNERの見解を示すものではありません。

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日本の人口よりも多い月間ユーザー数1億3,100万人、平均年齢15歳を誇る驚異のプラットフォーム

「Minecraft」というのはどういったゲームなのでしょうか? これは知らない人も多いのですが、「現時点で全世界のZ世代の10人に1人」が遊んでいるゲームです。2020年10月時点で月間アクティブユーザー数は「1億3100万人」を超え、今もなお増加し続けています。「Minecraft」は従来のビデオゲームのように「定められたルールや限られたルールの中で目的を達成する」というようなゲームではなく、自ら世界を開拓、資源を採集し、建物を設計、加工、移動させたり、果てはプログラミングに至るまで自由な創作を行う事が出来るゲームです。また、「Minecraft」は説明やストーリが一切ないところから始まるため、ユーザー自身は何をしていいのかわからないというところから始まります。しかし、そうした自由度が多くのZ世代を魅了しています。オンラインでの活動においては世界中のプレイヤーがコミュニケーションを取りながら各々の目的を達成するために国境を超えた協働を行っています。

40カ国以上の国の学校機関がイーラーニングの教材に採用

「Minecraft Edu」は40カ国以上の国の学校機関が定めるイーラーニングの教材にも採用されており、主にPBL(課題解決型学習)の教材として学生たちに自由な創造活動を通じて学びを深める機会を提供しています。「Minecraft」のプラットフォームを使った教育は、従来の教室の枠を超えた学習体験を可能にし、子どものたちのちの関心や能力を引き出す事が出来ます。さらに、異なる国や文化の学生たちがオンライン上で協力しながら学ぶ事で、相互理解やグローバルな視野を養う事にもつながります。「Minecraft Edu」の採用により、Z世代の学生たちは創造性や協働力を育みながら、将来のグローバルな社会で必要とされるスキルを身につけています。

「Minecraft」から見るZ世代の働き方

このゲームはZ世代の創造性と無限の可能性の象徴であり、 次世代の働き方や経営手法について多くのことを教えてくれます。例えば、予め定められたレールやストーリをなぞるのではなく、ユーザーが自由に世界を創造するという「Minecraft」のゲームの特性は現代の製品開発やサービス提供において、クラウドファウンディングやSNSのコミュニティなどユーザー主導のイノベーションを促進するヒントを提供しています。また、「Minecraft」の世界では、プレイヤー同士がお互いのアイデアやスキルを活かし合いながら、共同で大きな建築物を作成したり、町そのものを作るといったプロジェクトを達成していきます。このような協力体験は、ビジネスの現場でもチームの一体感や共同作業の重要性を理解する手助けとなります。要するに、「Minecraft」はビジネスの世界においても「オンライン上での創造性と協働の実現可能性」を示す存在であり、このゲームの特徴やプレイ体験から学ぶ事で、オンラインを利用した新たなビジネスアイデアの創出や、ビジネスチームの体制強化に活かす事が可能です。そして、今もなおユーザーが増加し続けている「Minecraft」のようなプラットフォームがビジネスのイノベーションに与える影響は、今後ますます大きくなって行くでしょう。

Z世代の人材とのMetaコミュニケーション経営戦略

Z世代との協働を促進するためには、「マインクラフト」で見られるようなMeta上でのコミュニケーションや協働から学ぶことができます。これにより、次世代のビジネス戦略を構築する事が可能になります。

スマートフォンを前提にしたデジタルツールの選択

Z世代はデジタルネイティブであり、彼らの生活と仕事はデジタル技術そしてスマートフォンと深く結びついています。このため、マネジメントにおいては、彼らに親しみやすいデジタルツールの選択が重要です。スマートフォンを前提としてコラボレーションを促進するツール(例:Teams, Google Workplace, Slack, LINE Works)や、パフォーマンスの追跡とフィードバックを提供するツール(例:Holaspirit, Chatwork, Cybozu, Asana, Backlog)が効果的です。これらのツールは、透明性と効率性を高め、Z世代の従業員が柔軟かつ効率的に作業を進める事を支援します。

Z世代の管理のついでにDX改革

デジタルツールを導入する際は、それを単なるツールとしてではなく、自社のビジネスをDX化させるための経営マネジメントの促進手段として捉えることが重要です。例えば、伝統的な書類手続きや経費手続きから、組織全体としてリモートワークやフレキシブルな勤務体制をサポートする体制とするためのツール選択や、社員間の相互作用とアイデア共有を促すためのオフィススイート(例:LINE Works, Teams, Google Workplace, Slack)の利用などが挙げられます。

Z世代の特徴と彼らが好む働き方

サシ飲みよりもチャットで一言

Z世代はオンラインのコミュニケーションを非常に重視します。彼らは情報がオープンに共有され、意思決定プロセスが透明である環境を好みます。マネジメントにおいては、組織の目標、戦略、成果、さらには挑戦や問題点についても正直かつ公開的にコミュニケーションすることが求められます。このような透明性は、信頼とエンゲージメントを築く基盤となります。

会議室よりはチャットでコメント

オープンなコミュニケーションの実践には、従業員が自由に意見を表明できる環境の確保が必要です。これには、定期的なミーティング、キャリア相談、匿名の意見箱などが有効です。また、Z世代はデジタルコミュニケーションに慣れているため、ソーシャルメディアやメッセンジャーを活用する事も役立ちます。重要なのは、コミュニケーションが双方向であり、一方的な会議ではない、すなわち従業員の声が聞かれ、考慮される事です。

タイパ・コスパを踏まえた働き方の提案

タイパ(時間と場所の選択の自由)を重視するZ世代にとって、柔軟な勤務時間とリモートワークの選択肢は重要な要素です。また、コスパ(コストパフォーマンス)に優れた働き方を求める彼らにとって、効率的なデジタルツールの利用は業務の成果を最大化します。マネジメントはこれらの概念を取り入れた働き方を提案し、Z世代の価値観に合致する仕組みを構築する事が求められます。これには、場所を選ばずにアクセスできるクラウドサービスの活用や、MBOやコンピテンシーなどの明確な業務成績に基づく評価システムの導入が含まれます。

ゲーム化を取り入れたマネジメント

ビジネスを個々人の目標につながるゲームとしてマネジメントする ゲーム化とは、ビデオゲーム、オンラインゲームの要素を例えば職場でのマネジメントに応用する事を指します。このアプローチは、特にデジタルネイティブであるZ世代にとって魅力的です。ゲーム化の基本原理には、目標設定、報酬システム、フィードバックの即時性、そして進捗の可視化が含まれます。売上や顧客満足度などの事業の成長に合わせた報酬制度や、個人のスキル、資格取得などの個々人の成長に給与設定、個また定期的な1on1によるキャリアフィードバック。これらの要素は、従業員のエンゲージメントを高め、仕事への興味と参加を促進します。

まとめ

「Minecraft」の世界から学び、Z世代と協働していくことは現代のビジネスリーダーにとって非常に価値があります。このゲームは、迅速な意思決定、戦略的思考、創造性、多様性、そして国際的な協働の重要性を教えてくれます。また、多くのZ世代がマインクラフトを通じて学び体験している事が正にZ世代がビジネスのマジョリティとなった未来の働き方を表していると言えるでしょう。

河崎純真(かわさき じゅん)
河崎純真(かわさき じゅん)/Gftd Japan株式会社 代表取締役
1991年生、幼少期は大分県国東市で過ごす。ADHD。13歳からエンジニア、15歳からバックパッカーで世界周遊。18歳の時に上場企業に事業売却、慶應義塾大学入学後、医療機関にて電子カルテのシステム構築、TokyoOtakuModeなどのスタートアップに参与。21歳から現ギフテッド支援事業を開始。一般財団法人高IQ者認定支援機構理事。国内外のサイバーセキュティ企業への出資など。1児の父。オンラインゲームとセーリングが趣味。ARMORIS DOJO 生徒。

Gftd Japan株式会社

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