関東1都9県で公立小中学校の給食調理業務を受託する民間企業50社によって構成される関東学校給食サービス協会は1月15日、都内で新春賀詞交歓会を開催した。200名を超える会員・関連団体・協賛会社の関係者が参集した。冒頭、高村充会長(協立給食代表取締役社長)は「元旦、能登半島地震があった。被災者の皆様にお見舞い申し上げるとともに、被災地で活動している方々に敬意を表したい」と述べ、「一早い復興を願い、私たちが今、できることを考えたい」と復興に向けた積極的な姿勢を見せた。
学校給食調理場の現状については「食材費・光熱費の高騰をはじめ、人件費の上昇と慢性的な人手不足で、少々の給食委託費の値上げでは賄いきれない状況だ」と窮状を語った。続けて、文部科学省が2023年11月10日に発出した価格以外の要素も加味した柔軟な契約金額の見直しなどを自治体等に促す通知「物価高騰等に対応した学校給食費等の保護者負担軽減及び学校給食を含む学校における食事提供等の安定的な運営に向けた取組の推進について」に触れて、「通知を活用し、会員各社とともに声を上げて各所に働きかけたい」と語った。
また、今年度の活動として「昨年、学校給食従事者の資質向上を図る目的の夏期講習研修会はオンデマンドに加えて1会場で開催したが、24回目(年目)を迎える今年は、更に5会場での開催を予定している」と語り、「厳しい環境の中でも調理員の方がストレスなく働けるように、協賛各社と協力して学校給食に適した消耗品・サービスの選定も引き続き行いたい」と意欲を示した。
来賓挨拶は、日本給食サービス協会の西脇司会長(日本ゼネラルフード代表取締役会長)と集団給食協会の馬渕祥正会長(馬渕商事代表取締役社長)が務めた。その後、公務のために出席が叶わなかった文部科学省初等中等教育局 健康教育・食育課の南野圭史課長からのメッセージを協会の藤原史専務理事が代読した。
その後、協会顧問の伊藤武氏(東京顕微鏡院 食と環境の科学センター 学術顧問)の挨拶、久田和紀副会長(フジ産業代表取締役社長)による能登半島地震の犠牲者への献杯と続いた。中締めは三澤一重副会長(サンユー代表取締役社長)が務めた。