博多大丸 九州探検隊と FiNANCiE が、九州の生産者・事業者を応援する「未来共栄プロジェクト」を発表

J.フロント リテイリンググループの博多大丸 九州探検隊はフィナンシェと、トークン発行型クラウドフ ァンディングを活用した「未来共栄プロジェクト」とその第 1 段「キャビア王国」の支援企画について、12月18日(月)11時より、福岡市内会場にて記者発表を実施しました。

博多大丸 九州探検隊と FiNANCiE が、九州の生産者・事業者を応援する「未来共栄プロジェクト」を発表

記者発表では、J.フロント リテイリング 執行役常務 グループデジタル統括部長の林直孝より、J.フロン ト リテイリングの目指す、地域と共生する街づくりやフィナンシェとの資本業務提携による取組みについて説明しました。また、博多大丸 取締役 営業統括部長の村本光児が、生産者の夢を叶える資金調達と共創する仲間づくりを支援する「未来共栄プロジェクト」を発表しました。

フィナンシェの田中隆一取締役COO・CMOからは、トークン発行型クラウドファンディング「FiNANCiE」 を事例とともに紹介、「未来共栄プロジェクト」への期待をお話しいただきました。 さらに、第1弾の企画オーナーとしてキャビア王国の鈴木宏明代表取締役に登壇いただき、社会課題(絶 滅危惧チョウザメ・地域の遊休資産)の解決への思いや「キャビア王国トークン」販売開始への期待など を語っていただきました。

会場内では、このプロジェクトに期待を寄せる九州地域の事業者の方々にブースを設置いただき、第2弾 以降のプロジェクトのオーナー候補として紹介しました。 また、熊本県と宮崎県の関係者もお越しいただき、本プロジェクトへの期待を寄せていただきました。

・各発表サマリー

博多大丸 九州探検隊と FiNANCiE が、九州の生産者・事業者を応援する「未来共栄プロジェクト」を発表

発表① J.フロント リテイリング執行役常務 グループデジタル統括部長 林直孝

J.フロント リテイリングは、“くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。”というグループビジョンのもと、 デベロッパー事業、決済・金融事業、卸売業など、幅広い事業展開を行っています。 当社は優先して取り組む「7つの重要課題」を設定し、サステナビリティ経営を推進しており、重要課題の1つに「地域社会の共生」を挙げています。

2030 年の目標は「地域の皆様とともに、店舗を基点に、人々が集う豊かな未来に向けた街づくりの実現」です。文化や歴史など地域の特徴を活かした街の魅力向上、 街の賑わい創出に資する開発を行う地域開発 に貢献するとともに、行政や教育機関、NGO・NPOなどの地域コミュニティとの連携による地域活性化を推進していきます。

我々は「地域共生」のさらなる拡張に向け、“ローカルコンテンツ” の発掘・発信が重要だと考えています。

・当社が展開する各地域のモノ、コト、文化の発掘
・地域行政、他社連携による情報発信、展開
・デジタルを活用した顧客、コミュニティの形成

これらにより、重点エリアでの「街の賑わい」の創出に加え、「地域創生」に貢献する取り組みを推進します。

そうした中、トークンを活用したコミュニティおよびエコシステムの形成を支援する株式会社フィナンシェとの資本業務提携を本年4月に発表し、新たなビジネスの共創に向けて両社で検討を重ねてきました。 JFR グループが取り組む重要課題である「地域社会との共生」の解決に向けて、新たなテクノロジーを活用して、これまでのリアル中心の活動をよりバージョンアップできると考え、今回初の共同プロジェクト を始動します。

トークンを活用したクラウドファンディングの取り組みは、百貨店や流通業としては全国初です。

百貨店のリソースとデジタルの先端技術を活用し九州・沖縄を活性化する、本プロジェクトにぜひご期待ください。

博多大丸 九州探検隊と FiNANCiE が、九州の生産者・事業者を応援する「未来共栄プロジェクト」を発表

発表② 博多大丸 取締役 営業統括部長 村本光児

九州探検隊は、株式会社博多大丸の創業65周年事業として2018年6月に発足した地域社会との共生プロジェクトです。九州・沖縄の自治体の行政と協力して、物産や観光から環境問題まで幅広く情報交換を行いながら、1つ1つの取組みを通して地域と深く関わりながら、よりよい未来のための地域活性化を目指しています。創業70周年を迎える本年、立ち上げから約5年で119市の内、114市の自治体と認定を結びました。(23年12月現在)アンバサダー認定を通して、イベント出店や商品紹介の販路サポートや地域のあらゆる課題解決に向けたサポートなどを行っています。

本日発表するプロジェクトの名前は「未来共栄プロジェクト」です。

本プロジェクトは九州探検隊がこれまでの活動をバージョンアップする取り組みとして、九州探検隊の持つ発掘・発信力とweb3の技術の掛け合わせが生み出す新たな地方創生モデルです。

我々には、「九州探検隊の活動で繋がった行政、生産者の皆さんの期待に応えるには、現状の探検隊取組だけで、本当に事足りているのか?」という疑問がありました。商品の機能や性能で差別化を図ることが難しくなった現代において、プロセスを共有することでファンとのつながりや信頼を築くことができる「プロセスエコノミー」やブロックチェーン技術の活用を通じ、多くの顧客、事業者が参画できる共創型コミュニティは、とても注目され始めています。

そうした中、コミュニティ参加者が九州探検隊とともに、九州地域の発展を育む共創型コミュニティの設立に至りました。

未来共栄プロジェクトは、トークンを活用したクラウドファンディングにより「顧客」と「生産者」をつなぎ、九州の魅力をさらに拡げていきます。トークン発行型クラウドファンディングは、生産者や事業者 の夢を実現するためのコミュニティ作りと活動資金を集めることができ、さらにコミュニティメンバーで ある顧客は支援特典や保有特典を享受する権利を得ることができるため、「次世代のクラウドファンディング」と呼ばれています。

従来の九州探検隊の活動が地元コンテンツの発掘・発信、販売の分野であったのに対し、このプロジェクトでは顧客への体験価値向上、顧客参画型の商品サービスの開発を通じた、新たな顧客、ファンコミュニ ティを形成します。

九州探検隊の活動を通じて、九州の生産者・事業者様にご提案をしてまいりました。そして、本プロジェクトの記念すべき第1弾として、九州探検隊からお声かけさせて頂いたのは「キャビア王国」の鈴木さんです。

実際に宮崎に伺い、絶滅危惧種のチョウザメを救いたいという熱い思いと、鈴木さんのつくるキャビアの美味しさに惚れこんでいます。

また、様々な生産者・事業者様にお声がけをしております。本日会場へお越しいただいている球磨焼酎・ 久留米かすりの皆様とは既にプロジェクトの検討を進めております。 今後も生産者・事業者さまが夢や思いに向かって新たな取り組みを実施する際のお役に立ちたいと考えています。

この取り組みは大丸博多天神店の新たな一歩となります。九州探検隊がこれまでに取り組んできた九州の「ひと」「もの」「こと」の発掘・発信を、デジタルを活用してさらに加速します。この未来共栄プロジェクト に関心をいただける九州の生産者・事業者さまの皆様はぜひ九州探検隊をご用命ください。

博多大丸 九州探検隊と FiNANCiE が、九州の生産者・事業者を応援する「未来共栄プロジェクト」を発表

発表③ フィナンシェ 取締役 COO・CMO 田中隆一

フィナンシェは、「10億人の挑戦を応援するクリエイターエコノミーの実現」をビジョンに掲げ、国内唯 一のWeb3 プラットフォームを提供します。 ブロックチェーンを活用したトークン発行型のクラウドファンディングサービス「FiNANCiE」をはじめ、 NFTの企画・発行支援事業、IEO支援事業などトークンを活用したコミュニティおよびエコシステムの 形成を支援する事業を展開しています。

トークンエコシステムの形成・拡張を一気通貫で支援する国内唯一のWeb3プラットフォームの確立を 目指しており、我々は日経クロストレンド「未来の市場を作る100 社(2023 年版)」Web3分野に選出さ れています。

FiNANCiEはトークン発行型クラウドファンディング&コミュニティで、我々が提供するスマートフォン アプリサービスです。ブロックチェーン技術によるデジタルアイテム「トークン」を発行し、クラウドフ ァンディング形式で販売、支援者との共創による継続的なコミュニティ運営を可能にします。

また、トークンとはプロジェクトを応援する証として発行・販売されるデジタルアイテムです。支援者は受け取ったトークンをコミュニティ内で活用したり、二次流通マーケットで購入・売却したりすることが できます。そのトークン価値の向上がコミュニティ内の共通インセンティブとなり、参加者(トークン保 有者)が互いの価値を提供しやすくなる、まさにプロセスエコノミーを体験できる自律分散型コミュニティ(DAO)構築が可能です。

現在、200以上ものスポーツチームやエンタメプロジェクト、個人などのトークンの発行・販売、企画・ 運用実績を有しており、コミュニティ数は204、コミュニティメンバー総数は98,713人、流通取引総額は28.4億円です。

従来のクラウドファンディングは、商品やサービスを対象としていることが多く、「一度購入したら終わり」 で、単なる消費に終わるケースが少なくありませんでした。FiNANCiE は生産者・事業者の夢や思いに対する応援という位置付けであり、トークンエコノミーにより、ファンの応援は客やフォロワーからパート ナーへ変化する新しいファンマーケティングのかたちです。

地方創生の取組としては、プロサッカークラブチームの「アビスパ福岡」等のスポーツチーム、静岡県三島市でのウィスキー作りをする「Whiiskey&Co」、熊本県菊池市の肥育農家による、見届ける畜産×食育プ ロジェクト「KYUKON WAGYU プロジェクト」などが代表的な事例です。

J1 に所属するアビスパ福岡とは、日本初のスポーツDAOを始動しています。「Web3×スポーツの力で、 福岡から世界に広がるイノベーションモデルを共創する」というビジョンの達成を目指しております。 また、三島ウイスキープロジェクトでは、初期ファンディングが早期完売となり、オーナー様は支援金を活用して蒸留所を立ち上げることができ、ウイスキー作りもスタートしています。また、初回ファンディ ングが終了して間も無くトークンの価値が高まりはじめ、それによる含み益を手にしたサポーター様が存在します。トークンが売買されるたびに、オーナー側にも一部収益が発生する設計をしておりますので、 まさに Win-Winの関係となっています。このように、応援したプロジェクトが注目を浴びることで、オーナーのみならず支援者自身にもメリットが生まれている状態が、最もわかりやすい成功事例であると考えます。

これまではデジタルの分野に強みを持ち、生産者・事業者と点で繋がるプロジェクトに多く取組んできま したが、リアルに強みを持つ JFR と協業して取組みを大きくしていきたいと考えています。 今回は、九州探検隊の九州を盛り上げるという「未来共栄プロジェクト」の第 1 弾企画という位置付けで あり、単にトークン発行オーナーを支援するだけはなく、第 2 弾以降の企画を立ち上げていくことで「九州を応援する」という世界観に繋がる取り組みであると考えています。

九州応援の連鎖が生まれることを期待しています。

博多大丸 九州探検隊と FiNANCiE が、九州の生産者・事業者を応援する「未来共栄プロジェクト」を発表

発表④ キャビア王国 鈴木宏明代表取締役

チョウザメは、誰もが知る高級食材の一つ「キャビア」の需要拡大を起因とする人間の乱獲や密漁によって個体数を減らし、2022年7月に絶滅危惧種に認定されました。

椎葉村は鹿の村のイメージが強いですが、実際はチョウザメの方が多い「チョウザメの村」です。建設業をしている父が、宮崎県と共同研究として、2005年からチョウザメ養殖事業を開始したことがきっかけでチョウザメと接する機会があり、現在に至ります。

チョウザメは、田舎嫌いで居場所のなかった自分に居場所をくれた大切な存在です。チョウザメと出会い、 無我夢中でチョウザメやキャビアの事業を進めていく中で、自分に居場所ができました。そんなチョウザメを救いたいと考えています。

僕は規制をするのではなく、価格を下げれば乱獲や密漁をする人がいなくなると考えています。絶滅危機に瀕する天然チョウザメを救うべく、養殖チョウザメの供給量増加に向け、宮崎県から全国そして海外へと養殖拠点を拡大し、20年後には一般の過程の食卓に普通に並ぶ時代を目指しています。

地元宮城県都農町で雄大な自然の恵みを活かしたチョウザメの養殖を決意し、たくさんの失敗を重ねながら2015 年に念願のキャビアが完成しました。たくさんのお客様にご愛顧いただきチョウザメの絶滅問題を救えるんじゃないか?と考えていた時、過去に経験のないレベルの台風の被害にあい、1万匹いたチョ ウザメの7割を失うという壊滅的な被害を受けました。

チョウザメの養殖には3つの課題があります。時間と場所と資金です。 チョウザメの養殖は8年間かかりますが、1社で全てを完結するためには非常にリスクが高いため、3つの分業制にすることでリスクを抑えた生産を実現しています。廃校のプールの活用も行っています。 今回の都農町での養殖は、約2000匹を想定しており、ご支援いただいた金額はその運営に利用させてい ただく予定です。

養殖業における資金調達は非常に難しい面があり、今回の取り組みは画期的な資金調達方法であると感じています。また、九州探検隊のサポートにより信用が増すことにも期待しています。 また、我々がキャビア事業によって得た販売収益でトークンを買い戻す「バイバック」というシステムを 行い、サポーターの皆様のトークンの価値向上に努めます。

キャビア王国の支援者・ファンだけでなく、事業や思いに魅力を感じていただける投資家、九州の生産者・ 事業者を応援していただく全国の皆様に参加いただきたいと思います。

僕は、チョウザメやキャビアをお腹いっぱい食べられてチョウザメを無くさない世界を作ります。

企業情報

企業名株式会社 大丸松坂屋百貨店
代表者名澤田 太郎
業種商業(卸売業、小売業)


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