Web3マーケットプレイス「Unikura(ユニクラ)」とは?特徴や仕組みを解説

トレーディングカードやスニーカー、腕時計など、いわゆる「コレクティブルアイテム」は、これまでに多くの人を魅了してきました。
また、これらのアイテムは、コレクション性だけでなく、希少価値や需要に裏付けられた資産性がある物も存在し、コレクターだけでなく、資産家にもニーズがあります。

2023年にベータ版がリリースされたNFTマーケットプレイス「Unikura(ユニクラ)」は、これらのコレクティブルアイテムの所有権をNFTに置き換え、自由に売買が楽しめるサービスを提供することを志向しています。

本記事では、ベータ版が公開され高い注目を集めているUnikuraの特徴や仕組みをわかりやすく解説します。
NFTに限らず、コレクティブルアイテムに関心のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

※この記事の内容は公開時点のもので、ベータ版の「Unikura」を元にしています。ベータ版の性質上、記事公開後にUnikuraの仕様が大幅に変わることもあります。あらかじめご了承ください。

目次

  1. Unikura(ユニクラ)とは何か
  2. Unikura(ユニクラ)が注目されている理由、特徴
  3. Unikura(ユニクラ)のビジネスモデルと今後

Unikura(ユニクラ)とは何か

Unikuraは、2023年8月31日にリリースされた、コレクティブルアイテムと紐づいたNFTを作成・売買できるマーケットプレイスです。

運営会社は、シンガポールに拠点を置く「ベルベット社」です。 ベルベット社のCEOは、これまでフリマアプリの業界で活躍し、数々の実績を残してきた原田大作氏が務めています。

Unikuraのサービス内容は、まず、自身が所持するコレクティブルアイテムを、Unikuraに送付します。
送られたコレクティブルアイテムは、Unikuraが管理する倉庫内で厳正な環境下のもと、保管され、その所有権はNFTとして取り扱われるようになるのです。

所有権のNFTを売却すれば、そのコレクティブルアイテムの所有権もNFTの購入者に譲渡される仕組みです。

コレクティブルアイテムの管理や譲渡は手間がかかり、大変なことですが、Unikuraを利用すれば、そういった煩わしい業務をすべて代行してもらえるため、これまで以上に気軽に収集や売買を楽しめるようになります。

Unikura(ユニクラ)が注目されている理由、特徴

この項では、Unikura独自の仕組みや特徴、注目されている理由を解説します。

アイテムの所有権をNFTとして保有できる

Unikuraの特徴は、実物資産であるコレクティブルアイテムを、NFTとして取り扱える点です。

コレクターは、コレクティブルアイテムを集めるうえで、保管場所に関する問題を抱えがちです。
購入したいグッズがマーケットにあったとしても、それを保管できるスペースがないために購入をためらう方も少なくないでしょう。

その点、Unikuraを利用すれば、保有するグッズを倉庫で保管してもらえるので、保管場所を気にする必要はありません。

また、コレクティブルアイテムを売買する際、海外コレクターと取引するケースも珍しくないものの、国境を跨ぐため、決済手数料や配送料、関税など、金銭的なハードルが立ちはだかります。
ですが、NFTの取り引きであれば、そういった金銭的ハードルがすべて解決できるので、国内外問わず、これまで以上に気軽に売買を楽しむことができます。

ロイヤリティ収益が得られる

Unikuraでは、コレクティブルアイテムの売り手に対して、多くのメリットを設けています。

その一つが、ロイヤリティ収益が得られる仕組みです。
Unikuraで作成したNFTが売買される度に、最初にアイテムをNFT化した売り手に対して、特定のロイヤリティが付与されます。

流動性の高いアイテムをNFTにして、マーケットに放出すれば、それだけ収益を得られる可能性が高くなるということです。

また、現状、Unikuraの意向で、出品時の手数料は徴収されていません。
売り手から手数料を取らないことで、より気軽にアイテムを預けようと思える仕組みを形成しています。

コレクティブルアイテムは管理された倉庫で保管される

前述した通り、Unikuraに預けられたコレクティブルアイテムは、専用の倉庫で保管されます。
本来、コレクティブルアイテムを保管する際には、品質を保持するために、適正に保たれた環境下で管理しなければなりません。

その点、Unikuraにアイテムを預ければ、厳重に管理された倉庫内で保管されることになります。

倉庫は、日本とシンガポールの2箇所に設けられているものの、セキュリティの都合上、詳しい場所は非公開です。
ただし、所有権の保有者から「実物を見たい」と事前に要望があれば、その都度、アテンドが可能です。

また、コレクティブルアイテムの現物が手元に欲しい場合には、NFTをバーン(処分)し、配送料を負担すれば、送り届けてくれます。

Unikura(ユニクラ)のビジネスモデルと今後

Unikuraを利用する際の手数料や、倉庫の保管料は、NFTの購入者から徴収されます。
なお、コレクティブルアイテムの購入者には、海外ユーザーが多いため、公式サイトは現在、英語表記のみです。

Unikuraでは、ブロックチェーン技術を活用して、新しいコレクティブルマーケット市場の開拓を目指しています。
同様の仕組みを用いた海外マーケットプレイスはいくつか存在するものの、日本は以下の理由から、より運営に適した国であると考えられています。

・他国より治安が安定しており、倉庫強盗の被害に遭う可能性が低い
・物流のネットワークが充実しており、配送事故が少ない
・円安の影響で国際的に物価や人件費が安くなりつつある

コレクティブルマーケットは、世界的に拡大している成長市場なため、Unikuraがワールドワイドな需要を獲得する可能性は、大いに有り得るでしょう。