「青パパイアは栄養満点のスーパーフード」“パパイア王子”がその魅力を語る

岩本脩成(いわもとしゅうせい)さんは、宮崎県新富町生まれの起業家であり、再生医療と健康食品の分野で活躍しています。青パパイアを活用したプロジェクトを展開し、地域社会へ貢献しています。“パパイア王子”の異名を持つ岩本さんに、青パパイアの魅力や今後のビジョンについて伺いました。

青パパイアとの出会い

「青パパイアは栄養満点のスーパーフード」“パパイア王子”がその魅力を語る

私のキャリアは、幼少期に患った腎臓の病気が大きく影響しています。重い病気を経験したことで、医療の力とその偉大さを実感し、医療分野に興味を持つようになりました。大学進学後、再生医療に焦点を当てるために東京農工大学で生命工学を学び、産業技術専攻(MOT)を修了しました。

その後、日産化学株式会社に研究職として就職し、再生医療材料の開発に従事しました。2019年に地元の宮崎に帰郷し、新たな道を歩み始めました。医療と健康に対する情熱を持ち続け、青パパイアとの出会いから健康食品の開発や地域活性化への貢献がスタートしていきました。

当初、パパイアの商品開発をしようと思った時に生産環境がなく、OEM先を探しました。自ら足を運んでプレゼンをして、共感を得られた先と契約を締結しました。私たちの会社がまだ知名度が低く、特に青パパイアがあまり知られていなかったため、最初は「なにそれ?」と言われることが多かったです。

ただ、試しにつくってみると「難しくない、意外といける!」というお声もいただきました。生産を開始してからは早いのですが、まずは人々を説得するところから始めました。市場でのパパイアの需要があるから始めたわけではなく、純粋にパパイアの魅力を伝えたい一心でした。

栄養豊富なスーパーフード

「青パパイアは栄養満点のスーパーフード」“パパイア王子”がその魅力を語る

青パパイアは栄養が豊富で、スーパーフードとして高く評価されています。青パパイアには豊富な酵素が含まれ、害虫を寄せ付けない特性も持っています。害虫を寄せ付けない特性も持っています。このため農薬が不要となり、高齢者にも栽培しやすい点から、環境にも優しい持続可能な農業の一例として注目されています。

また、青パパイアはタンパク質や、脂質、分解酵素など、健康に必要な栄養素を豊富に含んでおり、健康への効果が期待されています。淡泊な味のため、さまざまな料理にアレンジしやすいのも魅力のひとつです。

パイナップルをずっと食べると舌がヒリヒリするのは、栄養素を分解する酵素を含むからだと言われています。パパイアが『酵素の王様』と言われる由縁は、ひとつの実に数種類もの豊富な酵素を含むからです。そのため、『メディカルフルーツ』と称されることもあります。

宮崎では、通常8〜12月が収穫時期となります。ビニールハウスで栽培をしていたら年中収穫することも可能です。パパイアの原産は南アメリカが主流ですが、海外産と比べても宮崎のパパイアは味が違います。鮮度も関係すると思いますが、ぜひ一度味わっていただきたいですね。

『パパイア王子』としての挑戦

「青パパイアは栄養満点のスーパーフード」“パパイア王子”がその魅力を語る

宮崎に戻ってから「パパイアを育てている若者がいる」と話が広がり、地元で「パパイア王子」と言われるようになりました。本名の岩本よりもパパイア王子の方が「愛嬌があっていいよね」と思い、そのまま自分のネームとして使わせてもらっています。

また、ビートルズ風のロゴをデザインしてTシャツを製作しました。人の記憶に残るものは何かと考えた時に、ビートルズの青リンゴのロゴが思い浮かびました。そのロゴを参考にして字体やフォントを作成してみると、皆に覚えてもらいやすいです。たまに、Tシャツが欲しいと言われることもあります。

余談ですが、カタカナ表記は「パパイア」と「パパイヤ」の2パターンがあります。どちらが正しい表記かはありませんが、「パパイヤ」だと、「パパ、嫌」を連想するので「パパイア」と呼んでいます。

今後のビジョンは、青パパイアの存在を多くの人々に広め、健康に貢献することです。『パパイア王子』なんてキャッチーな名前からでも構いません。青パパイアを通じて、地域経済の活性化を実現し、人々の生活にポジティブな影響を与えたいと考えています。

また、家族やペットに対しても青パパイアの健康効果を広め、健康な社会を築くことを目指しています。そして、青パパイアだけでなく健康に良い食材を見つけ、地方の活性化も視野に入れて取り組んでいきたいと思います。