Twilio、クラウド音声通話サービスの接続拠点「大阪PoP」を開設、東京・大阪の2拠点間でのディザスタリカバリが可能に

世界をリードする数々の企業に、リアルタイムにパーソナライズした経験を提供する顧客エンゲージメントプラットフォームのリーディングカンパニーであるTwilio Japan(以下、Twilio)は、日本国内での高品質の音声サービスと体験を提供するため、大阪PoP(Point Of Presence:公衆交換電話網との接続拠点)を新たに開設した。

Twilioは、昨年5月に、ソフトバンクの協力のもと国内全域の固定電話番号(0AB-J番号)が利用できるクラウド音声通話サービスの提供を開始し、その利用拡大に努めてきた。今回、大阪PoPの運用開始によって、TwilioのProgrammable VoiceやWeb APIを活用したPSTNベースの音声サービスにおいて、東京と大阪が冗長化されたディザスタリカバリ拠点として確立された。これによって、同サービスがさらに強化され、より厳しいビジネス要件にも対応できるようになった。

携帯電話の普及にともない、固定電話の利用は世界的に減少しているが、法人利用においては、社会的信用度の観点などから、固定電話番号取得には安定した需要が認められ、企業のPBXなどに対する設備投資コストもほとんど下がっていないという。一方で、日本において固定電話番号(0AB-J番号)を提供するには、総務省が定める厳しい技術基準をクリアする必要があるため、その提供事業者は限られている。コロナ禍をきっかけに世界中でテレワーク導入が急速に進む中、日本では、未だに多くの物理的な電話回線・設備がオフィスに取り残されている状況となっている。

Twilioのクラウド音声通話サービスは、こうした問題を解決し、かつ国内全域の固定電話番号(0AB-J番号)が利用できる非常に限られたサービスとのこと。専用の通信回線の引き込み工事が不要なため、すぐに利用開始することができる。定常的な用途はもちろん、従業員のリモートワーク環境整備、短期的・突発的に問い合わせが集中する期間だけ電話番号や利用通数を増やす対応など、柔軟な活用が可能となっている。また、利用分に応じたシンプルな重量課金だけで、従来のPBX設備のような高額な初期費もメンテナンス費も不要となる。

Twilioは、今回の大阪PoP開設を機に、現在PBXを利用している中小企業や全国に支店を展開する大企業向けへの販売を強化していく考え。固定電話におけるアナログ回線およびデジタル回線(ISDN)サービスは、来年1月に終了することが計画されている。Twilioでは、このような動きを見据え、音声を含めた顧客のDX推進を支援していく。また、今回の大阪PoPの運用開始以外にも、5月19日から、0120/0800番号のナンバーポータビリティサービスを提供開始している。現在利用中のトールフリー番号(着信課金電話番号)をそのままTwilioサービスで利用することが可能となる。

今回の日本での取り組みについて、ソフトバンク 法人事業統括の桜井勇人専務執行役員は、「ソフトバンクは、Twilioと2022年に業務提携を行い、日本国内におけるCPaaSの需要に対応するための強力なポジションを確立し、高品質な音声サービスの普及に貢献してきた。今回Twilioで、大阪データセンターが開設されることになり、さらに安定したサービス提供が可能となったことや、同社の音声通話サービスでトールフリー番号の提供および、現在利用中のトールフリー番号をそのまま利用できるナンバーポータビリティサービスが開始されることで、より多くの法人顧客がTwilioの高品質な音声サービスを利用することが可能となる。ソフトバンクでは、同社との連携をさらに強化し、顧客の高品質で安全性の高いビジネスコミュニケーションの実現をサポートしていく。今後もTwilioと協力し、最新テクノロジーを活用した革新的なサービスの提供に取り組んでいく」と述べている。

Twilio Japan=https://www.twilio.com/ja/