DX(デジタルトランスフォーメーション)でつながる社会の未来を切り拓くテクノスジャパンは、企業間協調プラットフォーム「Connected Business Platform」(以下、CBP)上の「注文決済サービス」バージョン23.1.0を6月からリリースした。6月15日に行われたメディア向けCBP体験説明会では、同社の企業ビジョンや「CBP」のビジネス展開を説明した他、デモ利用体験を交えて「CBP 注文決済サービス」の機能について紹介した。
「当社は、企業向け経営・業務システムにおけるDX推進事業を“DX=ERP(基幹業務システム)×CRM(顧客管理システム)×CBP(企業間協調プラットフォーム)”と定義し、日本・北米の大手企業に向けて、顧客の経営革新を協創する事業を展開している」と、テクノスジャパン 経営執行役員 経営戦略室の土屋政紀室長が挨拶。「当社では、企業・人・データをつなぎ社会の発展に貢献することをミッションとし、顧客企業のデータドリブン経営を支援し、DXで“つながる社会の未来を切り拓く”ことをビジョンに掲げている。今期から2026年3月期までの中期経営計画においては、『企業・人・データをつなぐ』『人財をつなぐ』『信頼をつなぐ』の3つを骨子とし、当社グループの総力を結集して顧客企業のデータドリブン経営に伴走していく。そして、『ERP×CRM×CBP』のトータルソリューションによって、売上160億円を目指すと共に、DX人財・CBP等へ積極投資しながら、営業利益のCAGR10.5%を目指す」と、同社の企業ビジョンを示した。
「『CBP』は、顧客企業のデータドリブン経営の一翼を担うべく、当社が独自開発した次世代クラウド基盤で、各企業が持つERPやCRM同士が連携し、企業間データを齟齬なく、柔軟かつリアルタイムに活用していくための協調プラットフォームとなっている」と、「CBP」の概要についても言及。「今後、『CBP』上で提供するサービス機能をさらに拡充し、ビジネスパートナーとの協創ビジネスを拡大していく。将来的には、日本だけでなく、当社が拠点を持つ北米やインドにもサービス展開を広げていく」と、海外展開も視野に「CBP」のビジネスを加速していくと意欲を述べた。
続いて、テクノスジャパン 執行役員 CBP本部の畑田直樹本部長が、「CBP 注文決済サービス」のデモ利用体験を交えて、同サービスの機能について紹介した。「『CBP 注文決済サービス』は、『CBP』上のサービス活用によって、注文決済における業務効率化とERP/CRMのさらなる活用を実現するソリューション。受注企業・発注企業の企業間で、注文から決済までのデータを一気通貫で管理することが可能になる」と、ERPやCRMとシームレスに連携し、購買・販売双方で使える次世代EDIプラットフォームを提供するという。「『CBP』上で、受注企業と発注企業が共通情報で業務を行うことでコミュニケーションロスを削減すると共に、複数メンバーが事実を可視化・共有できるため、取引事実の属人化を排除できる。また、取引事実(注文~入出荷~請求照合)を企業間共通情報として管理し、債権債務残高を見える化できる。さらに、企業間で必要な情報を個別データとして蓄積することも可能となっている」と、これまでの「データ交換」ではなく「データ共有」によって企業間の取引業務の円滑化を実現すると力説した。
「『CBP 注文決済サービス』は、直感的に使えるUI(ユーザーインターフェイス)となっており、ユーザーのニーズに合わせたシステムの利用方法を選択できる。パラメータ設定で、ユーザーごとに項目レイアウトや帳票レイアウトを柔軟に変更することもできる。また、標準機能で提供するチャット機能を利用することで、取引先とのコミュニケーションを円滑にし、取引過程の履歴として確認することができる」とのこと。「導入にあたっては、基幹業務を熟知した当社のコンサルタントが、顧客視点で最適な解決策を丁寧かつ寄り添いながらサービスを導入し、その後の運用支援にも対応する」と、業務プロセス標準化のプロである同社スタッフが導入から運用まで支援するという。「さらに、蓄積された取引データをもとに『CBP』上で可視化・分析する機能を搭載している。また、API連携ができるため手作業によるデータの抽出・変換なしで情報を連携することができる」と、「CBP」に蓄積した取引データをそのまま分析にも活用できるとアピールした。
「これからも『ユーザー目線でニーズの高い機能を強化』、『様々なサービスとの連携による新たな付加価値の創生』、『法制度対応』の3つの要素で機能強化を図っていく。6月にリリースしたバージョン23.1.0では、インボイス制度で求められる適格請求書の要件に対応した画面・帳票発行や、消費税の仕入額控除を受けるための事業者管理などの機能をさらにアップデートした。今後は、内示情報・PSI情報連携、中小企業共通EDI、ZEDI(全銀EDIシステム)対応などの機能強化を予定している」と、今後の機能強化ロードマップも明らかにした。
「CBP 注文決済サービス」のデモ利用体験では、発注企業側の画面から実際に商品発注の登録を行うと、受注企業側の受注画面にリアルタイムに情報が反映されていることが確認できた。
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