高級ホテル
(画像=Vadim Ovchinnikov/Shutterstock.com)

富裕層はリフレッシュの取り入れ方も上手だ。集中してビジネスに取り組み続けるだけでは、いずれ精神的に破綻してしまう可能性も高いだろう。日々忙しいなかでも、短時間で効率的にリフレッシュする必要があるのだ。

富裕層がなぜ高級ホテルに泊まるのか、単なる贅沢ではない合理的な理由について解説していく。

「高級ホテルならではのサービス」とは?

富裕層はなぜ平日の何でもない日に高級ホテルに泊まるのだろうか。その理由を探る前に、あまり知られていない「高級ホテルならではのサービス」について確認しよう。代表的なものを2つ紹介したい。

1. スパ&フィットネス

富裕層やエグゼクティブは、自身の健康に人一倍気を配っているため、ジム通いは、もはや日常の一部といえよう。高級ホテルのスパ&フィットネスは、通常のジムとは異なり、利用者が少なく、快適に使うことができる。安倍晋三首相のスケジュールを報じる首相動静を確認しても、時折、六本木ヒルズに隣接している「グランドハイアット東京」のスパ&フィットネスを訪れているようだ。

2. 会員制のラウンジ

たとえば朝食会場は、通常のメインレストランとは別に、会員専用のラウンジでも摂ることができる。団体客が入ってくることもなく、リラックスして食事ができる。また、基本的には回りの客も富裕層やエグゼクティブばかりなので、こういった場で交流が生まれることも多いようだ。

なぜ富裕層は「平日に高級ホテルに泊まる」のか

富裕層やエグゼクティブは、近くに住居を構えているにもかかわらず、なんでもない平日でも、高級ホテルに宿泊することがある。一体なぜなのだろうか。主に3つの理由が浮かびあがってきた。

1. 完全に思考を切り替えるため

家が日常的な空間であるならば、ホテルは非日常的な空間である。しかも、高級ホテルであれば、食事や家事など「仕事以外の考え事」をする手間が省けるのだ。こういった環境に自分を置くことで、いつもとは違う思考回路を働かせ、日々時間に追われている中ではなかなかできない、ゆっくりとした思考作業を行うことが出来るのである。

2. ホテルのサービスを熟知しているから

ホテルのサービスは、レストランと宿泊室だけではない。他にもスパやプールなど、高級ホテルには様々なサービスが付随していることが多い。そういうサービスを使うことで、心身ともにリフレッシュを行い、活力を養うこともできる。富裕層やエグゼクティブは、時間がない代わりに、リラックスの集中度を上げることで、活力を養っているといえるだろう。

3. 富裕層やエグゼクティブ同士の交流が生まれるから

いわゆる高級ホテルは、都内には10か所程度しかない。しかも、そのホテルには、海外の富裕層やエグゼクティブも宿泊している。彼ら同士が、ホテル内で交流することもある。こういったところで人脈を作り、活かしていくのも富裕層やエグゼクティブの特徴といってよいだろう。

高級ホテルは「精神と時の部屋」?

とある富裕層は、高級ホテルのことを冗談半分で「精神と時の部屋」と呼ぶ。「精神と時の部屋」とは人気漫画『ドラゴンボール』に出てくる部屋で、外界から完全に遮断され、部屋での1日は外界での1年に匹敵するほどの時間が生まれる。そこで修業をすれば、外界では1日しかたっていないので、1年修業したことになるのである。

つまり、高級ホテルという「精神と時の部屋」に籠もり、集中して仕事に取り掛かるわけだ。この富裕層は、1日最大13時間ほど仕事をするホテル籠もりを、短くても2〜3日、長いと10日ほど、少なくとも年に複数回は実施するという。

最近のお気に入りは「東京ドームホテル」で、10日間の宿泊代と食費で30万円ほどかかったという。一般人がなかなかポンっと出せる金額ではないが、「籠もる」費用対効用があまりに高いので、ここ20年以上継続しているそうだ。

あなたも勝負どころでは、この「高級ホテル籠もり」を実践してみてはいかがだろうか。

文・THE OWNER編集部

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