フジパン「スナックサンド 常陸牛カレー」
(画像=フジパン「スナックサンド 常陸牛カレー」)

フジパン(株)(安田智彦社長)は7月、茨城県下妻市で関東5か所目の生産拠点「下妻工場」を本格稼働する。

これに伴い安田憲正常務、谷原敏下妻工場長らは6月7日、茨城県の横山征成副知事を表敬訪問。地域連携プロジェクトとして、県産品を使用し下妻工場で生産するパンを紹介した。県産米粉を使用したパン2品と、「スナックサンド 常陸牛カレー」を7月に発売する。今後も1年間は県特産品を使用したパンを下妻工場で生産、順次展開していく予定だ。

左から安田憲正常務、横山征成副知事、谷原敏下妻工場長
(画像=左から安田憲正常務、横山征成副知事、谷原敏下妻工場長)

安田常務は「生産拠点を分散するほか、農産品が豊富なことから茨城県に工場を作った。当社は全国で共通の製品を作っているが、地域の産品を使った製品を地域の工場で作る地産地消も進めている」と説明。続けて「米の消費量が減少し、パンは横ばいだ。パンに米粉を使用できれば、米の使い方がより安定するのではないか。米粉市場がもっと大きくなれば、小麦粉・米粉の選択肢が広がる」と話した。

横山副知事は「県の米生産量は首都圏を支えていると自負しているが、最近は利益面が厳しい状況で農家も問題意識を持っている。米粉など加工品の安定した取引ルートが増えれば、農家の安定経営にもつながる。米粉のパンと言えば茨城県産の米粉と言われるくらいになってほしい」と期待を寄せ、米生産・農業を持続可能なものにする面でも「十分に利益を挙げることが重要」との認識を示した。なお、横山副知事自身は単身赴任が長く、「朝はパン食が中心でネオバターロールを愛食している」とのことだ。

7月から発売する米粉パン「お米ロール」(178円、以下税別参考小売価格)「お米コッペ小倉&マーガリン」(118円)は、関東・東北で販売する。「スナックサンド 常陸牛カレー」(148円)は下妻工場を含む全国の工場で生産・展開する。スナックサンドは1974年に発売、「携帯サンドイッチとしては“元祖”」(安田常務)。横山副知事は「常陸牛はブランド牛としては後発で、一流にすべく認知度向上を図っている。このような形でのコラボはありがたい」と語った。

フジパン「お米ロール」
(画像=フジパン「お米ロール」)
フジパン「お米コッペ小倉&マーガリン
(画像=フジパン「お米コッペ小倉&マーガリン)

【「下妻工場」概要】
▽所在地=茨城県下妻市鯨2700-3(しもつま鯨工業団地)
▽敷地面積=6万6490平方メートル
延床面積=2万1202平方メートル、地上2階建

〈米麦日報2023年6月12日付〉