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岩渕 真理奈 アドバイザー
求職者の動き、企業の採用動向共にコロナ前の水準に戻りつつある現在。IT、Web、SaaS関連企業は引き続き採用熱が高く、中でも営業職の採用強化が目立ちます。
ここ数年ポテンシャル採用に注力していた企業の一部も、30代のマネジメント経験者獲得にシフトし、無形商材の営業経験に加えマネジメント経験のある人材は、短期間で複数社から内定を獲得しています。
よって、内定承諾率の改善は採用担当者の大きな課題といえるでしょう。受諾率の高い企業ほど、入社までの接点を細かく持っています。特に女性内定者の場合、入社への不安感を払拭するために、同じく中途入社の女性社員との面談や、オフィスツアーを実施するといった施策が効果的です。
当社のメインユーザーでもある20~ 30代の女性求職者の関心事は引き続き「ライフイベントを考慮したキャリア形成」です。結婚・出産後も活躍できる企業を求めて転職する女性の増加は、企業や社会にとって非常にポジティブな変化ではないでしょうか。
女性の採用で企業がすべきことは、訴求点の開示です。求人票に会社や事業の将来性、競合優位性を記載するだ けでなく、人材紹介会社に対する詳細説明も必要です。
リモート勤務の可否、フレックス制度の有無、育産休復帰率や女性管理職比率の他、女性求職者からの注目が高い制度や取り組みがあれば積極的に開示しましょう。ロールモデルとなる女性社員がいる場合は面接官にアサインし「長く働けるイメージ」を具体的に提示するのも効果的です。
採用活動が順調な企業の担当者は複数の採用チャネルを持っています。人材紹介会社の活用と並行して、ダイレクトリクルーティングサービスで直接スカウトを行う企業も増えています。また、リファラル採用文化の醸成のため、新たなルール策定やインパクトあるインセンティブ設定も目立ちます。
若手人材の採用競争はこの先さらに激化することは明らかです。今後は業界問わず、採用担当者だけでなく、代表以下全員で採用に挑む姿勢が必要になるでしょう。