【ITエンジニアの中途採用】上流エンジニアは、企業間で札束での殴り合いのような獲得競争

ギークニア

齋藤 理 代表取締役

【PROFILE】リクルート、人材ベンチャーで、2度のIPOを経験。早稲田大学理工学研究科を修士卒業後、リクルートへ。エンジニアを4年経験した後、企画担当として、ゼクシィnet の立ち上げや、リクナビの企画担当、レジュメ・プラットフォームの立ち上げなどを行う。リクルートIPOの後、2014年より飲食特化の人材ベンチャーであるクックビズにジョイン、メディア事業の責任者に。マーケティングと開発のインハウス型組織の立ち上げ、MAやCRM・DMPなどをDXを駆使し、3年で800%以上の売上成長、2017年に東証マザーズ上場に貢献。2019年、データで意思決定を支援する企業Hakaliを共同創業、取締役COO に就任。

2023年2月、ITエンジニアの求人倍率は約10倍に達し、コロナ前に比べて2倍以上人材が獲得しにくい状況です。私自身も年間約1000人のエンジニアの方と面談する中で、この状況は実感があります。

全ポジションの採用難易度が上がっていますが、中でもPM・ITコンなどの上流エンジニアは、企業間で札束での殴り合いのような獲得競争を呈しています。そんな状況でエンジニア採用を成功させるポイントを3つに絞って紹介します。

1つ目は、柔軟な働き方の提示です。エンジニアはリモートやフルフレックスなど柔軟な働き方を求めています。これらに対応し、求人票に明記することが重要です。特に、地方からのフルリモートを許容することで、採用・定着の両面で有効となります。また、副業の許可の明示も良いでしょう。

2つ目は、エンジニアによる情報発信の強化です。現在、エンジニアが3~ 5社から内定を取るのが一般的なため、クロージングが重要です。内定者は転職先の実情をエンジニアの目線で確認していきます。そこで、エンジニアブログ、利用技術の紹介、成長ビジョンなど、自社エンジニアの情報発信を充実させることが有効となります。採用ピッチを作るのもオススメです。

3つ目は、採用要件・手法の見直しです。必須要件は簡潔にしましょう。業務で要件を厳密に捉えるエンジニアは求人票に対しても同様の傾向があり、必須要件に詰め込みすぎると応募を避ける傾向にあります。また、リファレンスチェックはエンジニア職と相性が悪く、選考辞退につながりやすいので推奨しません。年収は上げましょう。年収は上げるのです。(2度言います)

IT人材採用の目標KPIが数年前から変わっていない場合、実情に合わなくなっている可能性が高いです。時代に合った事業と採用の戦略リデザインを行うことは、管理者や経営の役割です。空前絶後の採用難の中で、銀の弾丸はありません。他にもいろいろな要素がありますが、できることを少しずつでも進めていき、優秀な人材獲得につなげていきましょう。