LINE NFTは、LINE社が運営する国内のNFTマーケットプレイスです。
LINE NFTでは、NFTに触れたことのない初心者の方でもかんたんにNFTを始めることが可能です。そのため、2023年春頃からユーザーからの注目度が高まっています。実際にLINE NFTには、スクエニなどの企業や赤西仁氏などの著名人が参入しているため、今後の拡大が期待されているマーケットプレイスといえます。
とはいえ「NFTって難しそう。どうやって始めたらいいの?」を疑問に思っている方も多いはずです。
そこでこの記事では、LINE NFTの特徴やNFTの出品方法・購入方法を解説します。日本国内で人気のLINE NFTで、NFTを始めてみたい方はぜひ最後までご覧ください。
目次
LINE NFTとは?
LINE NFTは、通信アプリで知られるLINEが提供するNFTマーケットプレイスです。LINEが独自に開発したLINE Blockchainを採用しており、イーサリアムやポリゴンなどのブロックチェーンとは違った仕組みで運営されています。
LINE NFTはLINEユーザーであれば誰でも簡単にアカウントを開設することができ、NFTの購入、保有、交換、出品など様々なNFT体験を楽しめるプラットフォームです。現状では自分で作成したNFTを気軽に販売はできません。認定セールスパートナーのみが販売できる仕組みとなっています。
販売されているNFTは、LINEのプロフィールアイコンにできるものやトレーディングカード型のNFTなど幅広いジャンルを取り扱っており、多くの企業やアーティスト、芸能人などが参入しています。
LINE NFTでは暗号資産ウォレットの「DOSI Wallet(旧LINE BITMAX Wallet)」を提供しており、LINE独自の暗号資産である「LINK(LN)」を使ってNFTを購入できます。また、LINE Payを使うことで日本円でNFTを購入できることから、イーサリアムなどのパブリックブロックチェーンに比べて初心者でもNFTに触れやすくなっています。
2023.4.19
LINE NFTの特徴
LINE NFTの特徴は以下の4点です。
・独自のブロックチェーンの採用
・ガス代がかからない
・高クオリティなNFTのみを取り扱っている
・気軽にNFTをプレゼントできる
順番に解説していきます。
独自のブロックチェーンの採用
LINE NFTはLINE独自のブロックチェーンである「LINE Blockchain」を採用しています。数億人にも上るLINEユーザーへのサービス提供を前提にして、大量の取引にも耐えられるように設計されているため、高いパフォーマンスと強固なセキュリティを実現しています。
LINE Blockchainは、マイニングを必要としないネットワーク管理方式を採用しているため、環境に優しいという点も特徴です。多くのブロックチェーンの場合、ブロックチェーンネットワーク管理のためにマイニング方式を採用しています。
しかし、マイニングには高性能なコンピューターや多数のマイナーが必要となり、膨大な電力を使用することから環境への負荷が問題となっていました。LINE Blockchainでは、マイニングを必要としないため環境への負荷を軽減することが可能となっています。
また、悪意のある取引などをブロックできるのも独自ブロックチェーンの強みです。世界一のNFTマーケットプレイスとして知られるOpenSeaでは、NFTの詐欺や盗難の被害が続出しています。それにも関わらず、OpenSea側に被害を訴えても盗難されたNFTを取り戻すことは基本的には不可能です。しかし、独自ブロックチェーンを採用しているLINE NFTなら、LINE側が詐欺アカウントの停止やNFTの返送などの対応をできるため安心して利用できるというメリットがあります。
【参考】世界最大級のNFTマーケットプレイスOpenSeaとは?
ガス代がかからない
LINE NFTは取引時にガス代がかからないという特徴があります。
ガス代とは、ブロックチェーンを利用するための手数料のようなものです。基本的にガス代は、ブロックチェーンの利用者や取引が増えれば増えるほど高額になります。特にNFT市場の主流となっているイーサリアムは、利用者が多いためガス代が高騰し、一度の取引で数千円〜数万円かかってしまうことが問題となっています。
しかし、LINE NFTはLINE独自のブロックチェーンであるLINE Blockchainを採用しているため、ガス代を気にせずに安心して利用できるのが大きなメリットです。
現状はLINE NFTをLINE Blockchain以外に移行することは不可能ですが、クロスチェーン化されて他のブロックチェーンにNFTを移行する場合はガス代がかかる可能性があります。
高クオリティなNFTのみを取り扱っている
LINE NFTでは、認定の企業やクリエイターだけが出品できる仕組みになっているため、高クオリティなNFTのみを取り扱っています。
OpenSeaなどの大手NFTマーケットプレイスでは、誰でも簡単にNFTを出品できるため、低クオリティなNFTや偽物・パクリ作品などがマーケットに並んでしまいます。しかし、LINE NFTでは運営側が審査を行い認定した企業やクリエイターだけが出品できる仕組みとなっているため、偽物などの問題は解消されます。誰でも出品できない点は、一見デメリットのように感じられるかもしれませんが、詐欺や偽物が多いNFT市場の中で安心して楽しめる点は大きなメリットです。
国内でNFT事業を進めている、楽天NFTやAdam by GMOなども同じような出品の仕組みを採用しており、日本で安全にNFTを普及させていくためには、最適な考え方となっています。
また、LINE社の専任担当者がNFTの発行や販売をサポートしてくれるセールスパートナー制度を導入しています。これにより企業は、LINE NFTが培ってきたノウハウや経験を活かして、NFT活用のユースケース拡大やNFTの効果的な販売や活用をしやすくなります。
気軽にNFTをプレゼントできる
LINE NFTで購入したNFTは、「DOSI Wallet」に保管されます。DOSI Walletでは、NFTやトークンの管理だけでなく、保有しているNFTをLINEの友達にプレゼントしたり交換したりできます。
従来の場合、NFTを誰かにプレゼントする場合には相手の暗号資産ウォレットのアドレスを取得する必要があります。ウォレットアドレスを聞くのは面倒で、もし間違ったアドレス宛に送付してしまうと取り戻すことは不可能です。
しかし、LINE NFTの場合は既にLINEで友達になっている相手にはアドレスを聞く必要はなく、送りたい相手を選択するだけで簡単に送付ができます。なお、NFTの中には交換や送付に対応していないNFTもあるため注意が必要です。
LINE NFTの始め方・使い方
LINE NFTを始めるためには、LINEのユーザーである必要があります。
まだLINEユーザーではないという方は、先にLINEアカウントを作成しておきましょう。
ここからはLINEアカウントを持っている前提で解説していきます。
手順は以下の通りです。
①:LINE NFTの公式LINEを友達追加
②:アカウント作成
③:DOSI Walletの作成
④:LINE Payの本人確認
順番に解説していきます。
①:LINE NFTの公式LINEを友達追加
1.まずはLINEアプリを開き、「LINE NFT」の公式アカウントを友達追加します。
2.トークを開き、「LINE NFTをひらく」をタップします。
②:アカウント作成
右上の「三本線」をタップし、「右矢印マーク」をタップしてログインに進みます。
LINE NFT公式アカウントの承認を許可し、パスワードを設定して完了です。
③:DOSI Walletの作成
続いて、DOSI Walletを作成します。
- まずはLINEアプリから「DOSI Wallet JP」を友達追加します。
- 次に「DOSI Walletを開く」をタップ。
- 次に「ログイン」をタップします。
- 「LINEでログイン」をタップし、LINE認証をします。
6桁のパスワードを設定して完了です。
④:LINE Payの本人確認
LINE アプリを開き、右下にある「ウォレット」タブからLINE Pay「今すぐLINE Payを始める」をタップします。
利用規約を確認し、「新規登録」をタップしてパスワードを設定しましょう。
LINE Payの登録が完了したら、「設定」から「本人確認」をタップします。
本人確認書類のアップロードを行い完了です。本人確認には3〜5日かかるので、早めにやっておきましょう。
LINE NFTでNFTを出品する方法
LINE NFTでNFTを出品するためには、まずNFTを保有する必要があります。
また、日本円で出品する場合はLINE Payが必要になるので事前に登録しておきましょう。
NFTを保有している前提で出品方法を解説していきます。
手順は以下の通りです。
・①:出品するNFTを選択する
・②:出品の情報を入力する
①:出品するNFTを選択する
- LINE NFTを開き、右上の「三本線」をタップします。
- 「プロフィール」をタップ。
- 出品したいNFTを選択して「出品する」ボタンをタップします。
②:出品の情報を入力する
- 販売時の通貨を入力します。(LNか円を選択)
- 販売価格を入力した後に内容を確認し、「確認する」ボタンをタップして完了です。
LINE NFTでNFTを購入する方法
LINE NFTの決済方法は、LINE Payによる日本円決済と、暗号資産LINKによる暗号資産決済の2種類があります。事前にLINE Payの残高チャージまたは暗号資産LINKを購入しておきましょう。
LINE NFTでNFTを購入する方法は、
・ストアから買う方法
・マーケットから買う方法
の2種類があります。
それぞれの購入方法を解説していきます。
ストアから買う方法
ストアでは、企業やクリエイターのNFTを直接買うことができます。
- LINE NFTを開き、右上の「三本線」をタップします。
- 「ストア」をタップします。
- 販売中のNFTを選択します。
- 「購入する」ボタンをタップします。
販売価格などを確認し、「決済に進む」ボタンをタップして完了です。
マーケットから買う方法
マーケットでは、他のユーザーが出品しているNFTを買うことができます。
- LINE NFTを開き、右上の「三本線」をタップします。
- 「マーケット」をタップします。
- 購入したいNFTを選択します。
- 「購入する」ボタンをタップします。
販売価格などを確認し、「決済に進む」ボタンをタップして完了です。
LINE NFTで取引されているプロジェクト事例
LINE NFTでは、多くの企業やクリエイターがNFTを販売しています。
その中でも、人気の3つのプロジェクトを紹介していきます。
CNP Toys
引用:CNP Toys
CNP Toysは、イーサリアムNFTコレクションである「Crypto Nija」の二次制作NFT「CNP(CryptoNijaPartners)」が展開するLINE NFTコレクションです。
CNPは、国内のイーサリアムNFT市場でトップの取引量を誇っているNFTです。CNPには数多くの二次創作や派生コレクションがありますが、その多くが2Dデザインです。
CNP Toysは、現実のフィギュアかのように見える3DアートのNFTコレクションで、違いが際立ちます。現在まで2度の販売を行っており、第1回の1,111体、第2回の2,222体がわずか数分で完売するほどの人気のコレクションになっています。現在も二次流通が発生しており、数万円で取引されたものもありました。
また、CNP Toysでは完売記念として22,222体のNFTをフリーミントするイベントを開催しており、第1回目は48時間、第2回目は7時間で完売しました。第3回のフリーミントも開催予定で、さらに人気が高まる可能性が高いです。
【参考】CNP(CryptoNinja Partners)とは?
資産性ミリオンアーサー
引用:資産性ミリオンアーサー
資産性ミリオンアーサーは、ブロックチェーン技術を用いたアプリケーションのdouble jump.tokyo株式会社とゲーム開発の株式会社スクウェア・エニックスが共同開発したNFTコレクションです。
資産性ミリオンアーサーNFTはブロックチェーン上に記録される保有情報とその証明性を活かしたデジタルシールとなっており、2021年リリースからこれまでに第1弾から第6弾まで発売されました。累計販売枚数12万枚以上の人気コレクションで二次流通では、数百円〜数万円で出品され取引が行われています。
資産性ミリオンアーサーは、4コマ漫画や限定のシールなどを楽しめるため、コレクションをして楽しむことができます。また、ただ集めるだけではなく、様々な言葉が書かれたフレーズシールを組み合わせて自分でオリジナルシールを作る楽しみ方もあります。
2023年4月20日には、資産性ミリオンアーサーNFTを活用したゲームコンテンツのサービスをリリースされ、今後の展開に多くの注目が集まっています。
赤西仁
引用:JIN AKANISHI
元ジャニーズ赤西仁さんの自身初のNFTコレクション「JIN TEN」は、赤西仁さんが主宰するレーベルの設立10周年を記念して発売されました。コレクションはジェネラティブとなっており、赤西仁さんをイメージして描き下ろしたキャラクターがNFTとなっています。
すべて絵柄の異なる3,000パターンを自動生成で組み合わせたデザインになっています。デザインを担当したのは、イラストレーターONIKU kuitai氏です。ONIKU氏は自身のNFTコレクションを合計100点以上販売し、取引ボリューム66ETHの実績を持っています。
「JIN TEN」は、5,500円で販売され、販売開始日に応募者全員が無料で貰える「JIN TEN MEMORIAL NFT」を同時にリリースしました。また、JIN TENとJIN TEN MEMORIAL NFTを両方持っているユーザーには、シークレットNFTがプレゼントされる特典もありました。
LINE NFTの特徴・使い方まとめ
今回はLINE NFTの特徴や始め方・使い方を解説しました。
2023年4月現在では、NFT市場は冬の相場と言われるほど、取引量・取引額が大きく下がっています。しかしその一方で、国内で運営されているLINE NFTは徐々に注目度が高まり始めました。
国内で人気のNFTプロジェクト「CNP」をはじめ有名企業や著名人の参入が増えています。それにともない、LINE NFTの利用者数も増加傾向にあるため、興味をもった方はぜひ本記事の内容を参考にLINE NFTを利用してみるとよいでしょう。
なお、NFTについての基礎知識が学べる記事を2つピックアップしましたので、以下記事も参考にしてみてください。
2023.4.25
2023.4.24