【渋滞対策に】高速道路から一般道へ迂回を検討する時の「目安の時間」と「距離」そのラインとは?

高速道路を走行していて一番の敵といえるのが「渋滞」です。一度渋滞が発生すると、順調に流れているときよりも、所要時間がかなりかかってしまい移動している人々のスケジュールをくるわせることもあります。

そのため、高速道路を利用する際はある程度渋滞への対策を講じる必要があります。たとえば、渋滞を予測して早めに出発するとか、なるべく渋滞にならない時間帯に走行するなどがあげられます。

それでも、どうしても渋滞にはまってしまうことがあるかと思います。その際、少しでも早く目的地へ到着するために一般道への迂回を検討することも有効な方法だといえます。

とはいえ、一般道も混んでいる可能性があったり一般道の効率的な道がなかったりすると、一般道へ迂回するより高速道路の渋滞をそのまま走行した方が、結果的に早く目的地に到着するケースもあります。

一般道を迂回するか高速道路の渋滞をそのまま走行するかの判断は、運転歴の長い方やその地域の高速道路事情に詳しい方でも、ほんとに難しいところです。

そんな判断が難しいとされる高速道路の渋滞ですが、一般道への迂回を検討する「目安となる基準」がいくつかあります。これを知っていると、判断を迷うことが少なくなりますし、正しい判断ができる可能性が高くなります。

全部が全部、結果的に正解を導き出すのが難しいのが交通事情ですが、少しでも正解の可能性を高めるためにも、高速道路渋滞時に一般道への迂回を検討するラインを熟知しておきましょう。

目次

  1. 所要時間が“通常の2倍以上”かかりそうな場合は迂回を検討
  2. 渋滞ポイントで通常より長い区間の渋滞表示がされている場合
  3. だいたいのケースでそのまま高速道路を走行した方がいい
  4. 迂回を検討した方がいい場合が多いのは「事故渋滞」
  5. 迂回の方法は他にもあります

所要時間が“通常の2倍以上”かかりそうな場合は迂回を検討

【渋滞対策に】高速道路から一般道へ迂回を検討する時の「目安の時間」と「距離」そのラインとは?

渋滞が発生すると、通常よりも所要時間が伸びてしまいますが、どのくらい伸びるかは渋滞の規模によって違います。なので、所要時間がどのくらい伸びたら迂回を検討するかのラインをある程度決めておくことが大切です。

迂回を検討する1つのラインになるのは、所要時間が順調にいけた場合の2倍以上かかりそうなケースです。渋滞の距離や一般道の混雑具合にも関係しますが、1つの目安として覚えておくと判断がしやすくなります。

たとえば、中央自動車道(以下 中央道)上り線の「大月IC」〜「八王子IC」は通常なら30分くらいの所要時間ですが、こちらの区間は小仏トンネル周辺を中心に週末に渋滞が発生します。渋滞の規模は日にちや時間帯によってまちまちですが、渋滞を抜けるのに倍の60分以上かかりそうな場合は、一般道である程度迂回した方がトータルの所要時間を短くできる可能性が高くなります。

他の渋滞の名所とよばれる場所でも、だいたい2倍以上所要時間がかかりそうな際は、一般道への迂回を検討してみることで、少しでも時間のロスを少なくできます。

渋滞ポイントで通常より長い区間の渋滞表示がされている場合

【渋滞対策に】高速道路から一般道へ迂回を検討する時の「目安の時間」と「距離」そのラインとは?

渋滞が発生する場所というのは、だいたい決まった区間があり、いわゆる渋滞ポイントとよばれるところになります。なので、渋滞対策としてまずは渋滞ポイントを把握しておくことも重要です。

国土交通省では年間やお盆・年末年始の渋滞ランキングというものを発表しています。こちらを参考にすると、渋滞する路線や区間がわかるのですごく便利です。

そのうえで、渋滞する区間はだいたい決まっていて、高速道路上やインター入口周辺、料金所などに設置されている交通情報を伝える電光表示板には、渋滞発生時の渋滞区間はいつもだいたい同じような区間が表示されています。

ここで、通常の区間よりも長い区間が渋滞表示されていたら、一般道への迂回を検討するラインに入ってきます。たとえば、東名高速道路(以下 東名)上り線の渋滞の名所「海老名JCT」〜「横浜町田IC」の区間の渋滞が、区間手前の「秦野中井IC」や区間後の「横浜青葉IC」などの表示がでていたら、一般道への迂回を考えていいかもしれません。

だいたいのケースでそのまま高速道路を走行した方がいい

【渋滞対策に】高速道路から一般道へ迂回を検討する時の「目安の時間」と「距離」そのラインとは?

一般道へ迂回するか、そのまま高速道路の渋滞のなかを走行するかは、ほんとに悩ましいところであります。車の運転の場合、どちらか一方しか選択できないうえに、選んだ方の結果しかわからず選ばなかった方を選んでいた場合の結果が全くもってわからないため、今後に活かす要素も少ないのが、判断をさらに悩ます原因となります。

ただ、だいたいの渋滞のケースで一般道へ迂回するよりは、高速道路をそのまま走行した方がいいと思われます。渋滞の中とはいえ、高速道路は信号がないため、ゆっくりな流れでも結果的に一般道より早いケースが多いのです。

また、一般道への迂回は迂回する一般道の交通量が読みづらいことや、地域によっては運転手の慣れない道路を走行することになるため、その分リスクが高まります。

さらに、一般道へ迂回を選択したからには最終的に迂回してよかったと思いたいという心理から、少しでも早く目的地へ着くために無理やりな運転になることが予想されます。

どちらを選択するかギリギリまで迷うこともあるかと思いますが、あらゆる要素を加味してそれでも判断に迷うようなら、より安全と安定の高い高速道路を走行する選択をするようにしましょう。

迂回を検討した方がいい場合が多いのは「事故渋滞」

【渋滞対策に】高速道路から一般道へ迂回を検討する時の「目安の時間」と「距離」そのラインとは?

ここまでお話しした渋滞は、交通集中によるいわゆる自然渋滞の場合です。渋滞には、自然渋滞以外にも突発的に発生する渋滞というものもいくつかあります。

そのなかでも、一番渋滞規模が大きくなる可能性が高いのが、事故による渋滞です。高速道路で事故が発生すると、事故の規模や発生場所によりますが、走行する車線をふさいでしまうため事故処理が終わるまで、その場所がボトルネックとなり渋滞が発生します。

事故渋滞の場合、突然発生して発生直後は後続車への影響は少ないものの、ちょっと時間がたつと渋滞の規模がみるみるうちに大きくなってきて、後続車への影響が強大になってきます。

そのため、事故渋滞の場合は表示よりも実際に渋滞ポイントに入ったら、渋滞の規模が大きくなっているということが多いため、自然渋滞時よりも一般道への迂回を優先的に考えるのがよろしいと言えます。

迂回の方法は他にもあります

【渋滞対策に】高速道路から一般道へ迂回を検討する時の「目安の時間」と「距離」そのラインとは?

今回は、一般道への迂回を検討する基準について詳しく解説してきましたが、細かくお話しすると迂回の方法はさまざまあり、上手に選択することで所要時間をなるべく早くすることができます。

一般道への迂回も、目的地まで全部一般道でいくのではなく、たとえば渋滞はじまりの手前から次のインターまでだけして、あるいは2つ先のインターまでして、その後再び高速道路に乗るという方法もあります。

また、都市部では他の高速道路路線も充実しているため、高速道路を利用した迂回をすることもできます。東名上り線の大和トンネル周辺の渋滞規模が大きそうなら、圏央道〜中央道を利用して迂回するのも1つの方法です。

最近は、スマホのアプリやカーナビが発達しているため、それらを参考にルートを選択するのも有効な手段です。そのためにもスマホアプリやカーナビの活用方法を覚えることも役に立ちます。

ぜひ今回の目安を参考にしていただきながら、所要時間短縮について、つねに好奇心をもって考えながら運転していただくと、より交通事情に詳しくなれるため、これからの運転がより快適で楽しくなるかと思います。